やっぴぃ☆

お待たせしました、お待たせしすぎたかもしれません、ええ。
 
ここで一度本当にお詫びさせていただきたいと思います。
まず普段は開幕前には『エピローグ編』を書くことにしております。しかしコロナの影響により、開幕の日付がいまいちわからないこともあり、エピローグ編が書けませんでした、ええ。
 
続きまして、稲岡の開幕戦が終了して結構な日にちがたっておりますが、自身の仕事が忙しく、日記自体は仕上がっていたものの、アップする事に日数がかかってしまいました。
 
この2つに対して謝罪させていただきたいと思います。
ごめーんね(๑´ڡ`๑)テヘペロ♡
 
とにかくほんちゃんの仕事が殺人的なシフトでですね、ええ、これからも遅れたりすることがあると思うんですけどね、ええ、侍ですけどね、ええ、ええ。
とにかく何とか少しでも我が連盟関西本部のエースかつ笑いの神に魅入られし女流(仮)プロ、稲岡ミカの雄姿をお届けできればと思っておりますよ、ええ。
 
今回は女流桜花開幕戦。対戦者は、内田プロ・松岡プロ・中山プロとなっております。
開幕戦について稲岡と少し話す機会がありまして、僕の想いを少し話しました。
 
もうね、とにかく開幕戦。長い道のりで色んな事があるだろうから、ポイントは度外視。とにかく、
『これが稲岡!』
ってのをとにかく印象付ける麻雀を打ってこいと言うときました笑笑
 
さて、どんな麻雀を見せてくれるんですかねー、長々前置きを書いていても仕方ないので、さっさと宣伝終わらせて対局の方を見ていきましょうか。
 
女流桜花はもちろん、連盟の数多くの対局動画を見たい皆様。ニコニコ生放送やFRESH LIVEで見ることが出来ます!
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さて、それでは早速始めましょうか。
開幕戦、It's show time!
 
 
1回戦(起家:松岡 南家:中山 西家:内田 北家:稲岡)
 
まずはもうお忘れになられているかと思いますので少しだけ説明を。
最初の半荘、特に東1局の打ち方で各4者の今日の思考が垣間見られると思います。なのでここをじっくりと見ていきたいと言うのがルーティンですので、今回もそれに則って書いていきたいと思います。
 
ちなみに、ここで垣間見えたものと後半変わっていくことがしばしば見られます。それが対局者の心理的状態からくるものであったり、作戦であったりすることがありますので、そういうところを見ていくのも動画対局を見ていく上では非常に面白いところですので、マニアな方はそのあたりも注視してもらえればと思います。
 
まず東1局の配牌がすごく良かったのは中山。
 
七八m④14567889白發 ツモ② ドラ5s
 
ここから中山は1sを切っていきます。不可解とは言いませんが、これだけ索子の並びが出来ていれば、索子混一を狙ってツモ切り、一通をにらんで打8s、全部逃したくないならここから白or發というのも考えられる中での打1sと言う事は、これは手牌バランスを考えて打つ思考と思われ、中山らしい一打のように思います。
無理に手役は負わず、出来るだけ自然な形での聴牌を目指そうという打ち方をすると考えられまず。
 
内田の手牌もおもしろい。
 
六八m②④⑤⑤⑥⑨p4s東白發發 ツモ東 ドラ5s
 
ここから親の松岡の第一打である⑨pを併せて切っていきます。例えば混一を見るにしても打4s、萬子嵌張払いの選択もあり、筒子で言えば⑨pよりも②p切りの方がロスは少ない。こちらの思考としては想像ですが、この役牌にウエイトをかけた打ち方をせず、七対子も見て、目に見えて一枚枚数の少ない⑨pを切ったと考えられます。
自然なツモで混一に向かえればそうするけれど、こちらも色んなツモに対応出来る構えを取りながら、発想はやや守備よりな構えを取るのかなぁと感じました。
 
これもなんというか、内田さんらしい気がするから不思議なものです。
 
親の松岡・稲岡の手はノーマルであり、ツモ次第といった普通の手。
 
ここで中山が嵌③pを引きいれ一気に手を引き締めますが、順調に手を伸ばす中山が切った發を内田はスルーします。1枚目と言うことも影響するのでしょうが、やはりここからは内田は哭きません。ここは対子手を目指しながらの手組となるんでしょうか。
 
各者この数巡で有効牌を引きいれますが、親の松岡が切った2枚目の東に内田がポンの声をかけます。やはり対々に仕上がれば打点はまずまず見込めるので二枚目は哭いていきます。高打点を目指しながらバランスを取る打ち方は見事です。
 
先制聴牌を果たしたのは中山。待ちは①-④pのノベタンでリーチ。リーチドラ1の手。
これに内田はスッと發を抜いていきます。この辺りのバランスも見ての1枚目スルーはお見事です。
 
ここで親の松岡が聴牌を果たし、追っかけリーチとしました。
 
一一三三四五m①②③p1235s ツモ7s 打三mリーチ ドラ5s
 
三mは四mが松岡自身の目から見て3枚切れのワンチャンスであり、危険度は確かにそこまで高くないものの、この嵌6sで追いかけるのは親でも少し勇気がいります。
もちろん先制リーチがどんな形かもわからないし嵌る6sが異様に悪い聴牌かもわからないけれど、ここは松岡の攻める気持ちの強さを見た気がします。
まぁデジっ子の松岡としてはこれが最終形と考えるのもうなずけますしね。
 
僕は通ってる一m対子落としで周っちゃいそうです。メンタルガラスなんでw
 
しかしこの嵌6sを中山が掴んでの放銃となりました。松岡の積極さが光ったと思います。
しかしこのブログは稲岡ブログ。稲岡の事にも少し触れましょうか。
 
稲岡の最終形はこの形。
 
二二二五六七m③④④⑥⑦p55s ドラ5s
 
この形になる中山の先制リーチの時から、2件目の松岡のリーチが入ってからも、全くオリる素振りはなかった。今日の稲岡、ある程度の手になったら一切引かんぞの構えに見えます。
そや、うーこ。攻めれる時は前のめりで攻めたらええ。作戦通り、1節目は『これが稲岡』ってところを見せたったらええ。
 
というわけで、攻めっ気を見せる稲岡、行く時は真っすぐの松岡と中山の3人がシヴァきあいになるのを、内田がゆったり眺めながらどつける時は内田もどつきに行ったろかいといった展開が予想されます。
 
その中山が次局1-4-7sのリーチをツモりあげて次局。中山がW東を暗刻にしてリーチしてツモった局。
中山は対子手も見えるところから両面塔子が揃うと一転、横の手組に変えます。このタイミングが良かったですねー。この辺りやはりタイトな手役を追わずにいい形でバランスよくといった手組を目指したが故にうまれた和了と言っても過言ではないと思います。
 
しかし先制聴牌した稲岡、最初の聴牌がこの形。
 
三四五七八m④④p223444s ツモ六m ドラ④p
 
ここで打3sのダマテンとします。本来は2s切ってリーチが本筋ですが、場に1sは3枚切れなのでこのエントツ3面張には全くうまみがありませんので2s切りリーチは僕も選択しません。
 
僕は4s切りダマを選択します。3sは1枚切れで自身で1枚使っているけれど、使いづらい3sを召し取りに行くのはありかと思うし、仮に裏目④pツモはもう1回4s切りの亜両面2-5sでダマ。萬子二-五-八mと三-六-九m、筒子は自分で②pを切っているのでフリテンにならない形で言えば⑤p引いての③-⑤-⑥pか⑥p引いての⑤p・⑥p待ちで待ちが2つ以上ある多面張を目指す打ち方を選択します。
 
無論、ダイレクト④pを逃したくないからシャンポンと言うのはわかるけれど、それなら僕としてはリーチを打ってほしかった。3s切りはもうこれ以上の手変わりはないし、攻めれるだけ攻めるリーチを打ってほしかった。
 
結果論で言うと、ここで嵌3sを選択していれば、中山の現物に3sがあったので、おそらく松岡が手なりで切った現物の3sを召し取ることができただけに、やや痛恨の和了逃しとなったように思う。
ただしこれは結果論。その結果はいいんだけれど、そういう結果の後にはピンチが来るのが勝負事の慣わしと言ってもいい。ここからはちょっと注意した方がええぞ、うーこ。
 
しかしその次局も中山に手が入り、メンピンツモ一通ドラ1の6000は6100オールをほぼ手なりで作り上げる。これで中山のこの半荘のトップはほぼ確定。他3者はまず原点回復を試みる展開となる。
 
 
この中山無双を止めたのは松岡。少々無理目のドラ④pポンからのタンヤオ仕掛けの7700を中山から召し取る。この仕掛けはフリー雀荘なんかで結構ありがちの仕掛けですが、行けると踏んだ時に前に出る松岡。自然に前に出る時は危険を厭わない中山は至ってナチュラルに打っていると言っていい。
 
恐らく稲岡は少し気持ちが守備的に動いたゆえに七対子の聴牌を逃したが、この局はもう少し前に出てもよかった気がする。危険ではあるしバカな打ち方かもしれない。
でもな、うーこ。君の打ち方はそのバカな打ち方で人を魅了するんだよ。
気をつけると引きすぎるは意味が違う。前に出るのが魅力なんだから、もっと前に出るんだ。
 
なんて言ってると次局、親の内田にメンタンピン一盃口の高め五mで11600の放銃っていうね笑笑
ただね、もうこの局はラスでもいい。ただそのラスの引き方を考える。あと、良い聴牌形・高打点を作っての放銃をするってことは悪くない。
サッカーでもシュートを打ってフィニッシュすることが大事なように、それがゴールに繋がることがあるんだから、それを目指し続けるんだ。
 
君の麻雀はそれなんだから。
 
しかし稲岡の放銃は止まらない。しかしその放銃は全て聴牌からであり、気持ちが折れての放銃ではない。それだけが唯一の救いです。
負けんな。気持ち折れんな!
 
南場に入っても中山の勢いは止まりません。とにかくナチュラルに打っていると素直に手が入る。そんなイメージです。
 
稲岡は無謀な事はしないけれど、決して心は折れずに前に出る。
しかしついに南3局、ついに不聴で箱下を割ってしまう。
 
稲岡が南3局1人聴牌で流れたオーラス稲岡のラス親。松岡の索子混一に真っ向勝負で立ち向かい、ようやく初和了のタンヤオのみ500は800オールを和了する。
この和了は打点は大したことはないものの、かなり大きな意味を持つ和了だと僕は思う。
 
まずは2400点の収入と供託2本で4400点の収入を得た上に、松岡に引き続き原点超えるのに満貫条件を突き付けるため、1人沈みに対しての抑制となる和了だと言えるでしょう。
それだけじゃなく、ハートを折らずに攻め続けたことが和了に繋がったことが、この半荘には生きないかもしれないけれど、次半荘以降に繋がるかもしれない、小さな種火を灯した和了だと僕は思ったなぁ。
 
次局、満貫には届かないものの、チョッと沈みはやむなしという形で松岡が1300・2600の4本場をツモ和了し、対局は終了しました。
 
まずはトップの中山の爆発ですよね。それも何かすごく無理をしたという感じではなく、自然な形で手が入った中山の雀風にマッチした半荘だったと思います。
ただ、このまま手が入り続けるほど麻雀は甘くないのも事実。
逆境を迎えた時、中山がどう打つかは見物ではあると思います。
 
2着の内田はさすがといったところでしょうか。攻守のバランスがやはり秀逸で、出来る手が高打点なのでどこからでも出てくる怖さをすごく感じますね。それでいて大崩れしないために、次半荘以降もキッチリとポイントを稼ぎそうな予感はあります。
 
攻めっ気のある二人が3着とラスとなりましたが、まずは松岡。
攻めっ気はあるもののその判断は意外に冷静だなぁと思いました。いわゆるデジタルな麻雀で、守備力もそんなに低くないと思いました。意外に大崩れしない打ち手だろうなぁと感じました。
攻めてさえいればチャンスはどこかで訪れると思うので、それをキッチリ捉えてきた時は脅威だと思います。
 
さ、うーこ。
ほんま笑かっしょんなー。
何回刺さんねんw
 
知ってんで、めっちゃ凹んでるん。ホンマは。
でも、それでも心はおらんかったよな。桜花の道はそんな甘くないってこの何年かで知ったんよな。
いばらの道を歩くにはこれくらいの傷は覚悟やろ。
 
どっかでチャンスも来るはずや。
ほとんどがシュートで終えた放銃や。ツモられも激しかったし、しゃーないしゃーない。
 
初戦ラスはなんかうーこらしいしな。作戦通り、これぞ稲岡ってのを見せれたやろ、ある意味。
こっからこっから。
 
 
1回戦結果
 
トップ 中山 +33.6
2着  内田 +6.0
3着  松岡 ▲4.8
ラス  稲岡 ▲34.8
 
 
 
2回戦(起家:松岡 南家:稲岡 西家:内田 北家:中山)
 
さて、おおよその全員の今節での打ち方の概要も先ほどの半荘で見えてた上に、ここからポイント的な打ち方まで考えられます。
その上でさらに稲岡は大きなマイナスを背負い込んだことで『叩かねばならない大義名分』までも手に入ったわけですから、さらに前に出ていく局面が増えると予想されます。
 
前に出るタイプが多いとなるとこれは稲岡にとってはむしろ好材料ではないかと前向きにとらえながら、稲岡の配牌を見てみましょう。
 
三三四八m⑤⑨⑨p69s東南西中 ツモ七m ドラ東
 
わしクラスのネガティブさんだと、
「はいはい終了終了。七対かなんかやりながら絞り気味に打つかー」
くらいにすでにやる気になってません。とりあえずドラの東がどないかならんかなーくらいに思っていて、仮に重なったとてこの手じゃなーってのが僕の思考なんですが。
 
稲岡クラスになるとこの手をしっかりどう和了しきるかを真剣に考えます。
その稲岡もさすがに役牌を絞りながらの手進行ですが、稲岡にとってラッキーだったのは親以外の2者もさして手になっておらず、その2者が自然な手組をする中山と攻守のバランスを考える内田だったこと。そしてその2者が先ほどはプラスであったことではないだろうかと考えます。
 
問題は親の松岡。出来るだけ親番は落としたくない発想をする松岡に動きやすい役牌の白が対子であるならば、これをポンしてギリギリまで攻め込むことは予想されます。これに稲岡がどう立ち向かうのか。
 
想定通り中山がナチュラルに手を作って生牌の白を切りだす。これを松岡がポンして松岡はポンチー良しの構えの2向聴、中山は發が対子の1向聴となるが、この松岡の動きで稲岡に待望のドラの東が流れます。これで稲岡のやる気スイッチが入ったかはわからないけれど、前に出る気にはなったことでしょう。
 
ここで色々とおもしろいことが起こります。
まず稲岡の手がこう。
 
三三四七八九m⑤⑨⑨p36s東發 ツモ東 ドラ東
 
浮き牌は3s、6s、⑤p、發です。この中で関連牌として情報になりそうなところで言えば、捨牌に1sが2枚飛び、親の松岡が3巡目に④pを切っている以外に情報がほとんどない状態。
どれがくっついても全く不思議ではない状態だから決めきれないので發を打ち出しても不思議ではない状態で、稲岡は打⑤pとしました。まずこれが解せない。
 
ただしこの發を打ちだすとおそらく中山がポンして辺3sの聴牌が入っていました。すると実は次に松岡がドラ表示牌の北を引いて聴牌するのですが、この北は内田の所に行きます。内田はタンヤオを目指す手組みだったので、この北を切りだしても不思議ではありません。なんせドラ表示牌の北ですから全く不要ですから。
これを恐らく松岡がポンします。松岡は223sで浮かしていたので3sを切りだして聴牌しますが、この3sは中山の辺3sの放銃となっていました。これを稲岡は發を切らない選択で謎に回避しています。
 
それを予見して稲岡が切らなかったとは当然思っていませんし、この⑤p切りは全く意図がわかりません。發を切りたくないなら、稲岡は3巡目に⑧pを打ち出し、恐らく最終形は⑨pと東のシャンポンが残る形が濃厚ではないかともわれるので、対子はこの2組で充分とする打三mの目いっぱい系か、1s2枚飛びを考えて3s辺りを切るのがいいのかなぁと思いますが、この意図は稲岡に聞いてみたいところです。
 
続いて中山の手がこちら。
 
四m①①⑥⑦⑧p12456s發發 ツモ二m ドラ東
 
ここから①pの対子落としとしました。これは向聴を複合形に取りたい。つまり1sか2sを引いて辺3sと發のポンテンの形を残しながら手を進めるために単独孤立対子の①pに手をかける手順ですが、この発想は決して悪くはないのですが、瞬間、發のポンテンを取りきれない弱みを残します。
 
その次巡、稲岡が⑦pを引いてここで謎に發を打ちだします。こんな謎の⑧pフリテンの引き戻しを考えて⑦pを残す意味があるのかないのかはわからないけれど、中山にとっては最悪のタイミングで發が打ち出されたわけです。
 
まぁ中山にしてみれば發のみでゼンツするほどの意味は全くないので、發をポンしてまで手組を元々する気が無かったかもですが、瞬間の聴牌だけなら取っていても不思議では無かっただけに色々と稲岡の謎の手順でいろんなことを回避したのは言い過ぎではないかもしれません。
 
先ほど書いたとおり、最初に聴牌を果たしたのは松岡で、ドラ表示牌の北を引いて3sを切り、四-七m聴牌を果たします。
それに追いついたのは稲岡。結局6sに8sがくっついて、嵌7sを引きいれての⑦p切りリーチですが、これは何となく周りから違和感を与えます。3巡目に⑧pを切り、途中⑤pが出てきて、⑦pを前巡ツモ切りしてから手の内から⑦pが出てリーチ?
 
なんだそりゃってことになります。
筒子の下が残ってるならまだしも、⑦pが手出しと言う事は最後の⑦pは関連牌として残っていたのが濃厚とはいえ、その牌は⑨pくらいしか考えられないんだけど「そんな単純な⑧pのフリテン受け残すか?」って話になるわけです。
 
答えを書きましょう。
残すんです、こいつは!笑笑
 
とにもかくにもドラの東と⑨pでのシャンポンリーチを打った稲岡は、これをしっかりと高めの東でツモりあげて3000-6000に仕上げていきます。
なんか手順はどやねん感満載だったんだけど、これが1半荘目で言ってたやつです。
最後までシュートで終わらせていたら、いつかはこんな謎のゴールもあるわけですよ。ラッキーがいっぱい重なってもいます。東が散らばらずに山にいたこと、發がポンされなかったこと、素早い仕掛けの松岡が和了しきれなかったこと。
 
しかしこのラッキーを引き起こしたのは最後まであきらめずに前を見た稲岡が強引に手繰り寄せたラッキーだと僕は思う。
とにもかくにも、先ほどとは違い東1局から大きなリードを持って手を進められるのは稲岡にとっては願ったりかなったりで、ガトリング・ネオの発動準備は万端といったところでしょうか。
 
次巡稲岡の手は萬子2面子完成のW東と中が対子、おまけにドラは八mで九mが浮いている。45sの両面塔子はあるけれど、だいたい混一しかみないかなーといったところか。
これを2巡目にW東ポンから3-6sのポンテンにいったん構えるけど、手の中で索子を離しておいてやんの、うーこ。
中をポンする気満々やないかーい笑笑
 
その稲岡は一mを引いていったん向聴戻しの索子塔子払いとしました。次巡すぐに三-六m聴牌に復活し、捨牌には5s・4sと並び、いかにも混一へ渡りましたよという切りだしですが、そんなことはもはや関係ありません。
ガトリング・ネオの放射です。
 
これを稲岡はツモりあげ、3900オールとします。結果はまぁ大事なんだけど、それよりも対局者の心理ですよね。もうおそらく対局者は打ちながらげんなりしていますよ。
これがガトリング・ネオの真の脅威であり、相手の心をバッチバチに折ってしまう。
わしも何度折られてきたことかw
 
ただこの段階では中山も一盃口のみで聴牌していたし、デジっ子の松岡もこの段階ではまだ形で押し切ろうとしている。死んでいない対局者のハートもさすがといったところ。
次局1本場も稲岡がほぼ手なりで六-九m聴牌をリーチしました。メンピンドラ1の手。もはや止まらぬガトリング・ネオ。
 
しかももっと早い聴牌なら北と七mのシャンポンリーチも視野に入れていたような打ち方であり、とにかく今は攻撃の手を緩めない。リーチと言ったり嫌な仕掛けをしたりで対局者のハートを折ることこそがこのガトリング・ネオの真骨頂。
これをツモりあげ2600オールは2700オールでこの半荘のトップをほぼ手中とします。
 
ん?
まてまて、危うく忘れるところやった。
打ち手は稲岡やで?
まだ当確は早いか笑笑
 
次局、痺れを切らすかのように内田が安い仕掛けで親落としを敢行していきます。あの内田にそこまで危機感を持たせるのだから、ガトリング・ネオもっ立派な武器なのだろうと頷けるところ。
その内田がドラの一mを対子にし、望外の3900聴牌を果たすのですが、ここで稲岡が謎の打六mでわざわざ内田に3900は4500を献上する形となったのですが、僕には中途半端な打牌に映りましたねー。
 
確かに手の内に白が浮いていて、白で放銃のケースは高打点となるわけですが、このガトリング・ネオの間は放銃がどうとか考えちゃいけないと思うんだ。とにかく前に出ることが最優先で、自然な形での放銃には全く意に介さない。
打ちきってやったぜくらいで構わないと思うんだ。きっと打ちきられることすら嫌な気持ちになるはずだから。
 
この放銃は気持ちがやや弱い方に走っている気がしてしまい、今後に一抹の不安を残す放銃な気がして不安になりました。
 
次局、東ラスの中山はドラの白をポンして①-④p聴牌和了出来ず1人聴牌で次局1本場。
稲岡は發をポンしてドラ2枚使い、高め四mで三色となる一-四m聴牌を果たします。まぁ、ほぼほぼ手なりといった感じでしょうか。
これに親の中山が三色に仕上げて嵌8sリーチと出ますが、一発目に稲岡は全く通っていない六mを切りだします。
それでこそ稲岡、うん。
 
その次巡に中山が高め四mを掴んで7700は8000+リーチ棒を和了りきり、稲岡がいよいよダントツ目になり、南入します。
そろそろ稲岡と言う事を考えても、トップ当確点滅しだしたと言っていいところでしょうか笑
 
南1局、親で松岡がリーヅモドラ3をツモ和了しますが、この時も稲岡は七対子で粘り切っています。うん、和了られはしてるけど粘れてる。大丈夫。
だと思うw
 
次局、松岡に物凄くイージーな混一手が入ります。混一聴牌までほぼ手なりといった感じで、發・中・混一の親満。待ちは地獄の東単騎。
これを持ってきたのは麻雀の女神にも愛されているが、同時に笑いの神にも愛されてしまっている稲岡のところにやってきてしまう。
タンピン聴牌で切った地獄の東がストライクで刺さってしまう。12000は12300の放銃となりました。
 
な?
当確ランプは稲岡には早いでしょ?笑笑
しかも松岡の筒子の形は②③④⑥⑦⑧pだったので、⑨pは場に2枚飛んでいるから⑥-⑨pノベタンは厳しいけど、亜両面の⑥-⑨pとか、①-④p待ち、②-⑤-8p待ちと手牌変化が充分なだけに、まぁとりあえずの仮テンみたいなところにストライクで刺さるから―笑笑
 
ただし、今回もフィニッシュはタンピン系での聴牌であり、この東放銃は問題ない。
単にアンラッキーで笑いを提供してくれたといったところでいいでしょう笑
 
次局は松岡と中山の2件リーチでそのまま流局。ひたひたと松岡が稲岡の後ろに迫ってきました。
次局3本場は内田が早々に聴牌を果たします。リーチのみですが待ちは①-④pと充分。
そこに稲岡が聴牌を果たします。待ちは三-六mで聴牌は取るのですが、⑤⑤⑥⑦⑦⑦pで、⑥pは現物、⑤pは通っていない牌で、⑥p切りは役無し、⑤p切りで平和ですが、僕は『⑥p切りダマテン以外の選択ならどれでもOK』だと考えます。
 
稲岡はとにかくターゲットの松岡の手を止めるためならここは放銃に周っても前に出るという選択をしましたね。
これがたまたま内田の手が安かったからよかったものの、早い巡目のリーチだから手が入っていないとは限りません。
恐らく稲岡もそれはわかっていて、それでも前に出たわけですから、今日の稲岡はやっぱ死んでないなぁ、いつもの稲岡だわって安心しました。
 
枚数的には稲岡が不利だったものの軍配は稲岡に上がり、ツモりあげました。リーヅモの500-1000は2本場で700-1200+供託2本+内田のリーチ棒回収と思った以上の収入でした。
虎穴に入らずんば虎児を得ずと言いますが、まさにそれ。血の池地獄に自ら入ってサンマ漁ですわ。うむ。
 
しかしこれでまたもや松岡と差を広げて親番を迎えます。
聴牌一番乗りは松岡で、ドラの⑧pを切り飛ばして、タンヤオのみの嵌7sから手変わりしての4-7sタンピンのリーチ。これを掻い潜って稲岡が聴牌を果たします。待ちは三mと六mのシャンポンで追っかけとしました。この期に及んでまだいくかいw
 
しかしこの積極さが勝負の女神を微笑ませるのか、松岡が三mを掴み、3900+リーチ棒の上積みに成功します。
これにより松岡は35000点まで落ち込み、原点割れも意識させる位置にまで追い込みます。
 
次局稲岡が捨牌2段目でリーチとしました。やはりこのままではと内田が早々に中をポンして親落としへと向かっていたところでした。
きっとみんなゲンナリしているところでしょう。ガトリング・ネオを放ち続けます。
 
しかし和了したのは内田。稲岡の現物の四-七m待ちで、放銃したのは松岡。稲岡もこの親落としならリーチ棒くらいは通行料と喜んで渡すところでしょう。もちろん、内田もほっと一息といったところ。
チュライムなのは局が消化するたびに苦しい中山と、放銃で終わった松岡といったところでしょうか。
 
次局親の内田が平和に向かう嵌7s払いか、高め三色の夢を残す2s・3s払いか。
内田は打点を求めて前者を選択し、見事に三色の方である⑥pを引きいれタンヤオ三色の聴牌をし、笑いの神に魅入られている稲岡は7sが出ていく聴牌を果たしてリーチと行きますが、これが内田に放銃、7700を献上しました。
 
これもずっと言ってきているように、聴牌で放った打牌ですからOKってところですね。
笑いだけを提供しているようなもんです、ええw
 
次局内田はリーチを打って一人聴牌。内田の浮きが目前まで見え、稲岡は1人浮きどころか3人浮きまでさせてしまうところまでやってきてしまいました。
もうどうせならさっきトップだった中山に1人沈みを請け負わせるのも作戦としてはありなところだけれど。
 
その次局は中山が平和のみを聴牌。内田の親を嫌って仕掛けてかわしに行った稲岡が放銃し1000は1600の放銃ですが、メインは親落としだったのでこれは通行良みたいなものと考えていいでしょう。
 
オーラス、中山は粘って聴牌とし内田一人ノーテンで次局につなぐも、オーラスは稲岡の一人聴牌で2回戦を終えました。
これでようやく、稲岡のトップの当確ランプがしっかりと点灯いたしました笑笑
 
まずは一時は追い上げた松岡でしたが、稲岡のバカ力にねじ伏せられたと言っても過言ではないでしょう。
しかし最後まで自分が出来ることをしっかりも即した素晴らしい麻雀だったと思います。
 
内田はこの半荘は苦しい感じでしたが、親番での678三色はお見事でした。
僕クラスはあそこで⑨p引いてヘノーってなるところですが、打点を追求するその姿に美しさを感じましたね。
 
中山はナチュラルに打つが故、牌姿が悪くなるとどうしても苦しくなってきますねー。
ただいつもいつも悪いわけではないでしょうから、次の半荘からは巻き返しがあるかもしれません。
 
ほいでうーこ。
何回放銃すんねんw
笑かしよるわーw
 
たださ、一言言わせろ。
お前、最高にかっこよかったぞ。
 
ただ、さっきと着順が完全に入れ替わっただけ。ほぼ横並びでリスタートみたいなもんや。
こっからやからな、ホンマに。
次の半荘も最高に笑えて最高にかっこいい姿、魅せてくれや。
 
 
2半荘結果(カッコ内数字はトータルのスコア)
 
トップ 稲岡 +29.0(▲5.8)
2着  松岡 +6.7 (+1.9)
3着  内田 ▲9.4 (▲3.4)
ラス  中山 ▲26.3(+7.3)
 
(※敬称略であることをお許しくださいませ。)