やっぴぃ☆
えーどうも。これを発表する頃にはすでに稲岡の新たな戦いがすでに放送されている事とは思います。
1週間じゃさすがにおっつかねーよー!
それにしてもブログを書く僕ですらキツイなーと思っているのに、打っている稲岡はもっとキツいんだろうなー。
しかもそれ以外にも普通に仕事しているし、アホみたいな顔して名古屋に行ってるし、どうなってるねん、うーこの体力。
衣笠だ、女流界の衣笠ですね、ええ。
あ、衣笠知りませんか、御意w
ではね、知っての通り長い長いブログの始まりなんで、そろそろ本題に入りましょうかね、ええ、侍ですけどね、ええ、ええ。
まずは前回のおさらいから参りましょう。
古谷は+48.4で6位、瑠美は+36.6で8位、松岡は+7.1で11位と全員プラスの比較的に上位卓の戦いと言えるでしょう。
稲岡もアホみたいな顔して+30.4の9位と、全員が叩きたいと願う局面ですね。
そして打ち手について書いて見ようかと思いますが、正直よく知りません。ごめんなさい。
瑠美は言わずもがなの選手ですね。麻雀界きっての手役派ですが、最近では少しスマートに構えたりと変わってきているのは知っております。
松岡はいわゆるデジタル派と聞いていますが、あまり見たことがありません。
古谷に至ってはほとんど見たことがないですが、最近よく配信対局にも出ておられますし、注目選手であることは間違いありません。
稲岡はとにかく着実にプラスを積む。
これ1点ではないかと思っています。
ただね、とにかく楽しんで戦ってほしい。出来れば卓内で暴れ倒してほしい。
そう思って止みません。
では早速対局の方を見ていきましょうか。それでは最後に宣伝から。
ニコ生、もしくはフレッシュを開いていただいて、連盟チャンネルに登録していただき、実際の女流桜花を見ながら読み進めていただければ、よりリアルな目線で読み解く事が出来ると思いますので、よろしければご登録、よろしくお願いいたします!
毎度のことながら、1節4半荘を2半荘づつ書いていければなぁと思っております。
それではそろそろ始めましょうか。
It's show time!
1半荘目(起家:古谷 南家:稲岡 西家:松岡 北家:瑠美)
まずはいつものように1半荘目をじっくり見るといたしましょう。
東1局ドラが①pです。全員の手牌がそれほど悪くなく、親の古谷が配牌ですでに1向聴とスピードの局となりそうな予感です。
その古谷はこの配牌。
七九m②③④⑤⑤⑥⑧p55789s ドラ①p
ここから第一打に⑤pをチョイスする。
古谷の麻雀をまじまじと見る事があまりなかったのですが、⑤pをチョイスするのは連盟公式ルールだからなのか、この日の戦略的な打ち方なのか、はたまた普段からこう打つのかはわかりません。
わかりませんが、⑤pを打つ意図としては、仮に⑦pを引いた場合は聴牌取らじの選択をして、好形、特に筒子の一通を目指す打ち方だと思われます。
という事は、古谷は手役と手牌形のバランスを鑑みるような打ち手なのかなーと感じました。
こうしたバランスを取る打ち手は、型にはまると本当に怖い。なんせ手牌形のバランスを取っている以上は愚形での押しが少なくなり、愚形の場合は何らかの理由、例えば手役が絡んだりするケースが多く、愚形の場合は打点がくっついてくるケースが多くなるので、思った以上に厄介な選手だなぁと感じました。
松岡もそんなにまじまじと眺めたりはしたことが無いのですが、配牌はまずまずといったところでまだ戦えるかどうかも定かではない手牌での第一打が東。
最近の麻雀のスタンダードはダブ東に大きな危険を抱くことなく、リスクヘッジの感覚で早めの処理をされることが非常に多いです。
このガレナーは連盟公式ルールにも昨今押し寄せているように感じてはいるのですが、こうした切り出しをする選手はやはりデジタリックな選手が多いと感じています。
打っている選手にはその東が第一打に打ちだされた理由は定かではないかもしれませんが、松岡の打牌はある程度、その打牌に殉じたスピード感であると言えるでしょう。
もちろん、デジタルな発想にはリスク回避も存在するので必ずしも当てはまるとは言えませんが、松岡の打牌を慎重に見ていれば、その手牌進行度合いや持ってきた牌の予想などは立ちそうかもしれません。
この東に合わせ切る形で東を切ったのが瑠美ですが、東を含め字牌が3枚、萬子が7枚という手牌であり、女流界では、いや連盟の枠を超えた麻雀プロ界生粋の手役派である瑠美ならば萬子の混一を見ても不思議ではないものの、東を合わせ切るあたり、スタイルの変化だけではない何かを感じましたが、気のせいでしょうか?
僕が思うに、瑠美の中では無理をあまりしないで、リスクを切りながら攻めに転じようという気持ちの表れではないでしょうか?
そんな中、ファースト聴牌は稲岡に訪れる。6巡目に以下の形となります。
八八八m①③p11344777s ツモ5s ドラ①p
4sを切ってのリーチとしました。うん、至ってノーマルないつも通りの稲岡である。ドラの①pが配牌で1枚浮いているところに③pがくっついて、手なりでのリーチ。
ドラも使い切って特に問題はないといったところですが。
この稲岡ブログで再三にわたり言っていることですが、
『稲岡はドラ・ドラ受け・手役受けの単独牌に固執する』
といった傾向が非常に強くあります。これは決して悪いことではなく、打点を引き上げたり、手役受けの場合、手役が出来た事により打点向上や、緊急避難的な哭きを入れる事が可能になったりするわけですから。
ただ、それがうまくいった場合の愚形残りは、一貫性を鑑みてもあくまで受け入れざるをえないわけですね。今回がそのケースです。
6巡目の嵌②pが異様に悪いとは思わないし、3445の部分が両面になりやすいからとドラ受けが残った部分の聴牌をあえて外すほどの理由もないと思うわけですが。
結果としてドラ周辺の嵌張残りになったという事実は受け入れざるを得ない事実です。
僕のようなハートの弱い選手にはこれが受け入れ難い事実なんですよね。
ここでうだうだ話しても仕方が無いので、話を進めましょう。
次巡、古谷が絶好な嵌六mを引きいれて、①-④-⑦pでの高め安目なしの5800(∵④-⑦pならタンヤオ、①pはドラ)で追っかけリーチ。
すぐに稲岡が④pを掴んでの放銃となったわけです。
稲岡にしてみれば不運と言えば不運かもしれません。ただ、昨今の麻雀は親番至上主義であり、仮に愚形であっても親番なら勝負されるケースも多く、それが3面張であれば喜んで勝負というのは当然ですよね。
稲岡も嵌②pのリーチを打つという事は、こうした事態は当然予測されてよいことであり、起こった事象に対しては受け入れていることでしょう。
それはそれでいいのだけれど、この事により局面が動いたという認識はあっていいところだと思います。
この連盟公式ルールであれば、まずはこの失点をどう挽回するかということと、自身のスタイルをどこまで貫くかということ。このバランスをどこまで考えるかということが重要ではないかと思うわけです。
次局、稲岡がすぐにでも和了できそうな手をもらう。ドラの六mも引きいれられれば、失点挽回のチャンスでもある。
しかし1向聴まではすんなりいったものの、そこから稲岡の聴牌牌は全く引きいれられない。
先に聴牌を入れたのは瑠美である。ドラの六mを引きいれてのドラ二枚使い平和の五ー八m聴牌をダマとした。ここはリーチを打って3900を7700に引き上げても全く問題の無い局面でのダマ。
これはリーチを打ってもドラ周辺は簡単に出てくる牌ではないのでヤミテンということもあるかもしれませんが、やはり瑠美の中には無理をしないで加点をしたいというトータルポイント的な発想があったのかもしれません。
手牌は一手変わりタンヤオでもあり、タンヤオもつけばダマでも7700ということも理由にはあったかもしれませんが、これをダマにするというのは辛いイメージがあります。なんというか、手役狙いの派手さだけではない、戦略的周到さを感じざるを得ません。
これを受け、終盤まで1向聴のままだった稲岡はそのまますんなりとオリを選択します。
僕が最も尊敬するプロが提唱している☆△理論というのがあります。
簡単に説明すると、1向聴から聴牌までのスピードが短いほど和了率が上がるといったもので、真偽のほどは定かではないけれど、打感的には僕は結構信頼性のある理論だなぁと感じています。
その逆もまた然りで、1向聴から聴牌までの速度が遅いと、仮に聴牌をしても和了率が下がっている。今回の稲岡のケースはその聴牌すら入っていないわけだから、オリを選択するというのはクレバーであり、素晴らしいと思います。
しかしそのクレバーな選択が一人ノーテンという結果を生み出してしまいました。
起こった結果は仕方がないと思う。運が無かったともいえるでしょう。
でもね、ギリギリまで聴牌にこだわる姿を僕は見たかったんだ。
もはや自分の欲しい牌以外は高速ツモ切りくらいの勢いで切りだしてほしかったんだ。
それがいいかと言われるとそんな事を僕が声高らかに言う権利はない。仮に稲岡に聴牌の雰囲気を感じて瑠美以外の2者が聴牌取りをしないというケースが出たかもしれないけれど、それとてそうなったかどうかはわかりません。
でも稲岡は、少なくとも前回の対局とは打って変わってのクレバーさだ。
開局早々のリーチを違和感なくリーチを打つ奴が、そんなクレバーさは似合わないよなぁ。
そんな風に感じました。
なんならね。
速攻で五mで放銃して笑いながら点棒払うくらいの感じで稲岡はちょうどいい。
そんな女だからこそ、放たれたガトリングに恐怖・畏怖を感じる。そんな感じがするのは僕だけでしょうか?
この和了牌止めは素晴らしいと感じながらも、稲岡の心の動きがどうにも気にかかり、暗雲垂れ込めている気がしてならない気がしたんだよね。
その後稲岡は、放銃もせずだらだらと点棒が無くなっていく。
当初の打ち筋通りの展開で場が進んでいきますが、驚いたのは瑠美が意外にネゴシエイト系の仕掛けも入れるんですねー。
瑠美という打ち手はその存在自体がすでに確立しているので、そのイメージと違う事をするだけで他家はケアをせざるを得なくなります。
厄介な対戦者だ、うん。
話を元に戻しましょう。
と言ってもこれ以上話すこともありません。
ここからの稲岡はこの三者に参加すらさせてもらえていません。
古谷は終始配牌が良かったイメージであり、悪い時はバランス型なのでやる気を見せず。平凡と言われればそれまでですが、この打ち方をされると厳しいという典型的な打ち方だったと思います。
松岡もいわゆるデジタルな打ち回しで辛い麻雀、瑠美は先ほど書いたとおりです。
対し、稲岡は持ち味が全く生かされていない。
ガトリング以前の問題で、稲岡の麻雀の凄みの最大のポイントは、ギリギリまでの攻め込みで他者の心を威圧し、制圧する麻雀である。
放銃が良くないというわけではなく、なんとなく、力弱い。
勝とうが負けようが関係ない。
問題は『それが自分の本当の麻雀なのか?』
という麻雀の本質の部分にあるように感じています。
弱気と強気が混在し、稲岡がコンフューズを起こすととんでもないことが起こります。
自分が強気で押しているのか追い込まれて切らされているのかがわからなくなり、なぜそんな牌を切ったのか、切った時に気づく。
そんな状態にすら陥るのである。
この半荘はすでにそんな兆候の放銃もあったようにうかがえました。
麻雀プロも人間です。
そんな時もある。
問題はここから、だと思います。
うーこ、なんちゅう顔してんねん。この顔芸プロ!
ほんまはな、テクニック的な事、ポイント状況的な事、いっぱい書きたい事がある。
でも、君はそんなこんなを全てなぎたおして、点数をもぎ取る女だ、そんなアドバイスはもうしないと決めたんだ。
落ち込むにはまだ早いやろ。
戦いはまだ、終わっていないのだから。
1半荘目結果
トップ 古谷 +25.5
2着 松岡 +12.0
3着 瑠美 ▲6.2
ラス 稲岡 ▲31.3
2半荘目(起家:松岡 南家:瑠美 西家:稲岡 北家:古谷)
開局早々に稲岡が門前でタンヤオのみをツモ和了る。待ちは八mと⑥pである。
まずは今節初和了にホッと一息と行きたいところだけれど、一抹の不安を感じさせる。
稲岡のガトリング発射準備完了のパターンは、ええ形、もしくは山にいると信じた牌を待ち牌として、和了する。
そのうちアホみたいな顔をして『リーチ』って言ったらツモ和了、蓋を開けたらそんなもんツモるんか―みたいな待ちでも和了され、もう手がつけられなくなる。
そのパターンがホンマに多いんです。
この和了はダマテンにしている以上、手変わりを待っていると思われる。つまり、この待ちがベストではないと感じているダマなわけです。
その『自信の無い』牌でツモ和了する。
悪くはないけれど、感触もそんなにないといったところではないでしょうか。
次局、ドラが⑨pで稲岡に10巡目、以下の聴牌が入る。
五五六m④④⑧⑨p777s中中中 ツモ七m ドラ⑨p
1半荘目の開局早々と同じ意味合いの聴牌です。違いはと言えばダマテンでの和了が可能であること。
これを稲岡はダマテンに構えると、同順に古谷がツモ切って和了となる。
うん、全く違和感のない和了だ。
そこに座っているのが稲岡でなければ、である。
この手の手変わりと言えばなんだろう。⑨p引きくらいでしょうか?
しかし引くか引かないかわからない⑨pをただただ待つよりも、早々にリーチを打った方がいいのではないだろうか?
僕は打ちませんよ、そんなにハートは強くない。
でも、こと稲岡であれば、1半荘目の開局早々の嵌②pリーチを行く稲岡であれば、ここもリーチと行ってほしかった。
そうすれば恐らく古谷さんから⑦pは出なかったでしょう。
しかし、この手が和了出来なかったとしても、稲岡らしさを感じる。この手を和了出来る事なく開くことができたなら、強烈なパンチが鼻っ柱をかすめるような感覚は与えられたかもしれません。最初はリーチを打ったという一貫性の問題もあるしね。
とかく麻雀ではこのプレッシャーが相手の心を手折る。
君はいつもそうやって他家の心を乱してきたんじゃなかったのか。
そう思うと、この和了で加点はできたものの、稲岡の型に嵌めきれていないという危うさを感じざるを得ないんですよね。
これが杞憂となればいいのですが。
稲岡の親番で古谷が満貫をツモ和了する。
デジタルに打てば恐らくツモ和了は出来なかったであろう手順で三色をツモ和了する。手役をやはり重視しているというのは予想通りでしたねー。
その後、瑠美が『天井到達』みたいな門前混一をツモ和了し、コツコツ稼いだ稲岡の浮きは吹き飛んでしまう。
とはいえ目標の3万点はすぐ目の前にある。
耐えてほしい、浮いてほしいという個人的な想いと、そんなことを無視して突き進んでほしい。
この相反する気持ちの狭間で心を揺さぶられてしまう僕は、冷静な目を既に失っているのかも…しれない。
ダメだよね、ブログ失格です、ええ。
南2局、古谷のリーチに⑨pで稲岡が突き刺さる。
本来はもう少し丁寧でとも思う。トータルポイント的な戦い方を鑑みた手作り、牌の残しを考えてもいいとは思う。
でもあの⑨pを切れる稲岡のハートの強さ、なんていうか、良くも悪くもいつもの稲岡だ。
ただそれがいい方向にぶれないのはツイていないだけ。
まぁその小さな差の中でこの4人は戦っている。そのことは受け止めないといけない事実だけれど。
結局稲岡はこの半荘を3着で締めくくる。
しかしそのオーラス、ドラの白の扱い方には疑問が残る。
いや、疑問ではないね、これも。
稲岡のスタンス的な話である。
ここに至ってまだ危険回避や白の重なりを見ているというのは僕はすごく懐疑的ですね。
手格好は白を切るとなっている。白がドラでなければ白を切るはずの手である。
マックスで1300・2600は1400・2700の手で、そうはならなかったけれど、白さえなければ678も見える手ではあった。
それでは浮きにはならないとしても、できる最大限の努力は、白を切らないことではなく、純粋にそのルートを追うことではなかっただろうか?
うーこ、この時、うーこはどう考えた?
3着でホッとしただろうか?
長い戦いだからそれを大きく否定はしないけれど、単純にさ。
悔しくね?
みんな思い通りに打ってるよ?
暴れちゃえよ。
なんか鎖につながれてるみたいだよ?
暴走して来いよ、そんな鎖、早く引きちぎっちゃってさ。
2半荘目結果
トップ 古谷 +16.9(+42.4)
2着 瑠美 +9.0(+2.8)
3着 稲岡 ▲10.2(▲41.5)
ラス 松岡 ▲15.7(▲3.7)
次へ続く。
(※敬称略である事をお許しくださいませ。)