これまで、服飾代にどれだけお金を使ったことか。
成人して以降、年間100万円~という生活を15年は続けていた。
どんなに少なく見積もっても1500万円はくだらない。
恐ろしい数字。
今でも使っている物はたくさんあるから、全てが無駄とは言わないけど、虚栄心が働いている部分も確かにあった。
オシャレをしないで外出するくらいなら、裸を曝した方がマシ。
ファッションに無頓着でいるなんて、人生を放棄しているようなもの。
そう考えていた。
あぁ、若さってヤツは!
それが今はどうだ。
年間でせいぜい2~3万円。
どんなに弾けたとて、5万円くらい。
友達もいなければ、出かける場所もない。
着飾る必要がない。
手持ちの無印良品率が上がっている。
シンプルな天然素材のTシャツは、仕事着にも普段着にもちょうど良い。20年以上の付き合いになるけど、いつの間にか買い足してる感じ。
お手頃価格なのに縫い線がちゃんとシンメトリー、東南アジアの工場を多用しているところも気に入っている。
例年以上に誰とも会わず、どこにも行かない暮らし。
もしかしたら、とうとう1万円以下を記録するかもしれない。
そうなったら、お年玉で服を買っていた小学生以来のこと。
今の私を見て、元アパレル(ミセスの高級ブランド!)販売員だなんて誰が思うだろう。
本の備忘録
71 多和田葉子/百年の散歩 情景や気持ちが、たくさんの比喩や抽象的な表現で語られる。はっきりとした単語は出てこないのに、映像がくっきりと頭に浮かぶ。不思議な感覚。
72 高橋由太/作ってあげたい小江戸ごはん 感動して電車内でちょっと泣いた。とにかく続編を望む。いや、続編がなければおかしい!大事な"そもそも"に触れてないんだもの。
73 筒井ともみ/いとしい人と、おいしい食卓 自分の中に確固たる芯を持つ人に惹かれる。私の美味しいの基準とは少し違っていたけど。いつもより少し丁寧に糠床をかき混ぜる。