No.32 万城目学 | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。



努力だけでは埋められないモノって、世の中にはありますよね。


例えば、好き嫌いの生理的なヤツ。


アメリカ人、苦手です。
俺たちナンバーワン!みたいなあいつらの態度。
気に食わないですね。
新参者のくせに。
歴史が短いんだから、発展するのが早いのは当たり前じゃないか。

大阪人、苦手です。
すぐに東京の人は冷たいとか言うでしょう、あいつら。
そんなハズない!
もし覚えがあるとしたら、それは余所から来た人間がしたコト。
江戸っ子はイヤになるくらいお節介なんだから。


ステレオタイプとでもいいましょうか。
なんか…ね。

もちろん素敵な人もたくさんいるけど、どうしても越えられないカベがあるのです。


プリンセス・トヨトミ
万城目学


男のファンタジーロマン。


"大阪国"を守ろうとする者と、壊そうとする者。
代々受け継がれてきた信念を貫こうとするオトコ達と、自分の職務を全うしようとするオトコ。

いい感じのキャラクターいっぱい。
対立シーンでもお気に入りが両サイドにいるもんだから、どこに気持ちを置いて良いのか分からないくらい。


途中からぐんぐん引き込まれて、なかなかの長編なのに一気に読んでしまいました。

万城目ワールドは、やっぱり突拍子もなくて面白い。


ただ、決着の仕方にイマイチ割り切れないものが…
それも、あたしの大阪苦手意識からくるものなのでしょうか。

感情移入しきれなかった感アリ。



偏狭的な先入観。
意固地な第一印象。

あたしみたいなヤツのことを言うのか、ステレオタイプって。