
努力だけでは埋められないモノって、世の中にはありますよね。
例えば、好き嫌いの生理的なヤツ。
アメリカ人、苦手です。
俺たちナンバーワン!みたいなあいつらの態度。
気に食わないですね。
新参者のくせに。
歴史が短いんだから、発展するのが早いのは当たり前じゃないか。
大阪人、苦手です。
すぐに東京の人は冷たいとか言うでしょう、あいつら。
そんなハズない!
もし覚えがあるとしたら、それは余所から来た人間がしたコト。
江戸っ子はイヤになるくらいお節介なんだから。
ステレオタイプとでもいいましょうか。
なんか…ね。
もちろん素敵な人もたくさんいるけど、どうしても越えられないカベがあるのです。
プリンセス・トヨトミ
万城目学
男のファンタジーロマン。
"大阪国"を守ろうとする者と、壊そうとする者。
代々受け継がれてきた信念を貫こうとするオトコ達と、自分の職務を全うしようとするオトコ。
いい感じのキャラクターいっぱい。
対立シーンでもお気に入りが両サイドにいるもんだから、どこに気持ちを置いて良いのか分からないくらい。
途中からぐんぐん引き込まれて、なかなかの長編なのに一気に読んでしまいました。
万城目ワールドは、やっぱり突拍子もなくて面白い。
ただ、決着の仕方にイマイチ割り切れないものが…
それも、あたしの大阪苦手意識からくるものなのでしょうか。
感情移入しきれなかった感アリ。
偏狭的な先入観。
意固地な第一印象。
あたしみたいなヤツのことを言うのか、ステレオタイプって。