みなさん、お元気ですか?
日本は 今、梅雨(つゆ)で、よく 雨が ふります。
私は 田舎(いなか)に 住んでいて、家のまわりは 田んぼ(rice field)です。
だから、毎日 ケロケロ、ゲロゲロ、グォーグォーと いう音が 聞こえて  にぎやかです。
これは 何の音だと 思いますか?
それぞれ、小さいカエル、ふつうの大きさのカエル、とても大きいカエルの なき声なんです
ちなみに(in this connection)、大きいカエルは 「ウシガエル」と いいます。
牛が モーモーと なく声に 似(に)ているから、「ウシガエル」と いうのだそうです。
でも  私には、モーモーよりも、グォーグォーと 聞こえます。
そして  おどろいたことに、昔(むかし)は ウシガエルを 食べていたので、
「食用(しょくよう=食べるための)ガエル」と いう名前も ついているんですよ。

 

さて、今回のテーマは 『日本人は 本当に よく 「~んです」を 使うんです』です。
「~んです」の文法は、教科書でも 勉強するし、日本人の話を 注意して 聞いていると、
何回も 出てくることばです。
でも、「どんな意味なのか、よく わからないし、
いつ 使ったら いいのかも、よく わからない」と いう人が 多いと 思います。
どうしてでしょうか。
それは、意味が いくつか あって、とても 便利なことば だからなのです


本当は もっと こまかく 分けることも できますが、
今回は わかりやすいように  4つの意味に 分けて  使い方を  みてみましょう。

1.何かを 聞くときや 何かを たのむときなどの 前置き(まえおき introduction)
   例)① (駅 えき)で
        A 「すみません、東京駅に 行きたいんですが、どうやって 行ったらいいですか」     
       B「秋葉原(あきはばら)駅で 山手線に 乗りかえたら 二つ目ですよ」 
     ② A「すみません、ちょっと 暑いんですが、まどを あけてもいいですか」
       B「あ、いいですよ。 どうぞ」   
     ③ A「漢字が わからないんですが、教えていただけますか」
       B「この漢字は ゆかたって 読むんですよ」(←この”~んです”は3.の使い方)
     ④ A「ちょっと お聞きしたいんですが、 この近くに 銀行(ぎんこう)は ありますか」
       B「はい、その角を 左に 曲がると、すぐに ○○銀行が ありますよ」 
        

2.気持ちの 強調(きょうちょう emphasis)や 主張(しゅちょう insistance)
   例)① A「昨日(きのう)の夜、テレビを 見ていたら  友達が 出ていたんだ
       B「えーっ、何の番組(program)?」 
       A「クイズ番組で、1000万円  もらっちゃったんだよ。すごいでしょう?」
     ② A「ねえ、聞いて、聞いて。彼氏(かれしboyfriend)に  プロポーズされちゃった!」
       B「わあ、すごい。あの人、お金持ちだから、うらやましいな」
     ③ A「残業(ざんぎょう overtime work)して 家に帰ると、つかれちゃって 
        ごはんを 作りたくないんだよね」
       B「わかる、わかる。そうなんだよね」


3.理由(りゆう)を聞く、理由を言う、言い訳(いいわけ excuse)をする、説明を聞く、説明をする
   例)① A「どうして  遅刻(ちこく)したんですか」 
       B「電車が 遅れたんです
       A「じゃ、どうして 会社に 電話を しなかったんですか」
       B「ケータイ(cellular phone)を  家に 忘れてしまったんです
     ② A「どうして  アルバイト(part-time job)を  3つも  しているんですか」
       B「アルバニア(Albania)に  行きたいんです
       A「アルバニア? それは  どこに  あるんですか?」
       B「ギリシャ(Greece)の 北に あるんです。何年も前から  行きたかったんですよ」
     ③ A「今日、仕事が 終わったら、 映画を  見に行かない?」
       B「ごめん、今  犬が  病気だから  早く 家に  帰らなくちゃいけないんだ
     ④ A 「昨日  飲み会(party)が  あったのに、どうして 来なかった?」
       B「えーっ、知らなかった。誰も さそってくれなかったんだもん」
     ⑤ A「わあ、すてきなセーター(pullover)ですね。
                           自分で  編んだ(あんだ→あむ knit)んですか」
       B「いいえ、父が  編んでくれたんです
                             とっても  編み物(あみもの knitting)が 上手なんですよ」
       A「まあ、すてきなお父様(さま)ですね」 


4.見たり  聞いたりしたことの 確認(かくにん confirmation)
       他の人が していることを  見たり、他の人が  話していることを  聞いたりして、
       自分が思ったことが、 正しいかどうかを 確認する
      
   例)① (会社の 昼(ひる)休みに ハワイのガイドブックを 読んでいる人に)
       A「あれ、Bさん、今度  ハワイに 行くんですか?」
       B「ええ、まだ わからないけれど、夏休みに  行きたいなと思って」
     ②(何回も  くしゃみ(sneeze)をしたり、
                         はなを  かんでいる(はなをかむ blow one's nose)人に)
       A「Bさん、かぜを ひいたんですか?」
       B「はい、昨日 冷房(れいぼう air conditioner)をつけたまま 
         寝ちゃったんです」(←この”~んです”は 3.の使い方)
     ③(中国の 市場(いちば market)で ヘビ(snake)や カエルを 売っているのを 見て)
       A「え~、中国人は  ヘビや カエルを  食べるんですか?」
       B「もちろん、食べますよ。日本人は  食べないんですか?」
     ④(のらねこ(stray cat)を  さわっている人に)
       A「Bさんって、ねこが 好きな?」
       B「うん。大好き。家で  10ぴき かっているんだよ」(←この”~んです”は
                          3.の使い方)
       A「え~、信じられない!私は 犬のほうが いいな」

                                   ※英語で確認
                                        1.introduction of a request or a permission
                                           2.to show the speaker's strong emotion or insistance
                                           3.to ask and give a reason, excuse , ask and give an explanation
                                           4.to verify if something  he/she has seen/heard is true

 

たとえば、暑い国から 来た人が 初めて  雪(ゆき)を  見て、
「わあ、雪って 本当に 白いんですね」と いった場合、
以前から「雪は白い」ということを  聞いていて、それを 実際(じっさい)に 見て、
「やっぱり  白い」と 確認する  4.の意味と、
「わあ、本当に  白い。すごいなあ」と思う  2.の意味の
両方が  入っているときも  あります。
だから、「~んです」の 意味は、1.から4.の中の  ひとつだけではない ときも  あるんですね。

 

それから、「~んです」の他に、「~んだ」「~のです」「~のだ」「~の」も  同じ意味ですが、
「~の」「~んだ」、「~んです」、「~のです」の順(じゅん)に ていねいな言い方になります。
「~のだ」は、おもに 文章(ぶんしょう)を 書くときに  使われます。

また、「電車が  遅れたから(私は  遅刻しました)」と 言いたいときに、
「電車が 遅れるんでした」とか 「電車が  遅れたんですから」と いう言い方は  しません。

「~んです」を  上手に 使えると、とても 自然な 日本語に なりますから、
1.と3.と4.の意味のときは どんどん 使ってみてください。
でも、2.を使いすぎると 他の人に  いやなかんじを あたえることが あるので、
あまり  使いすぎないように してください。


さて、今回の  ブログの 始めにある カエルの話ですが、
「~んです」や「~のです」が 使われていますが、
それぞれ  どの使い方か、考えてみましょう。

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それでは また !!

みなさん、こんにちは。
日本は 今 梅雨(つゆ)です。
梅雨とは、6月から 7月にかけての 雨の多い時のことを いいます。
梅(うめ  plum)の 実(み  fruit)が 熟する(じゅくする  ripen)ころの 雨なので 
『梅雨』という漢字で 書かれます。
それとは別に『黴雨』と書いて 「つゆ」と読むこともあります。

毎日雨が続いて 何にでも 黴(かび……古くなったパンや ずっとぬれたままの布などに
つく みどりや黒などの点々  mold)がはえてしまうので この字で書かれるそうです。


さて、第2回目のタイトルは  『 「あの人」 と  「その人」は 同じ人……?』です。 
変(へん)なタイトルですが、これは いったい どんな意味なんでしょうか?
 

日本語の勉強を 始めると  すぐに  次のような 文法が 出てきます。
  ① A 「これは 何ですか」
    B 「それは かばんです」
  ② A 「あのぼうしは だれのですか」
    B 「あのぼうしは 山田さんのです」
簡単すぎて  もう  読みたくないですか。
ちょっと 待ってください。
今回は 『こそあど』(これ・その・あそこ・どんな  などのような ことば)の
新しい使い方を みてみましょう。


それでは 次の(    )には どんなことばが 入るでしょうか。
  ③ A 「ねえ、田中さんって、知ってる?」
    B 「うん、知ってるよ。(    )人が どうかしたの?」
    A 「(    )人、来月 結婚(けっこん)するんだって」
  ④ A 「ねえ、大下さんって、知ってる?」
    B 「知らないけど、(    )人が どうかしたの?」
    A 「(    )人、彼と 二人で 世界一周旅行(りょこう)するんだって」
これも  簡単すぎましたか。少し 考えたのでは ないでしょうか。
答えは ③ あの・あの、④ その・その でした。


日本語では 話す人、聞く人が 二人とも  知っていることには、
「あれ」「あの+名詞」「あそこ」などを 使います。
たとえば、
  ⑤ A 「山口さんって、いつも  大きな ゆびわを していますね」
    B 「そうね、あの人は  お金持ちだからね」
  ⑥ A 「今日、家の近くで すごく 大きくて 太っているねこを 見たよ」
    B 「あのねこは ゴンタっていう名前なんだよ」
  ⑦ A 「今日、仕事が 終わったら  あのイタリアンレストランに 行かない?」
    B 「いいね! あそこのパスタは 最高だよね」
 

一方、二人のうち  一人だけ(話す人だけ)が 知っていることには、
「それ」「その+名詞」「そこ」などを 使います。
たとえば、
  ⑧ A 「きのう、友だちと もんじゃを 食べたんだ」
    B 「もんじゃ? 何、それ?」
  ⑨ A 「私の知り合いに リーさんっていう人がいて、ギョーザを作るのが             
       すごく 上手なんだ」
    B 「へえ、その人、中国人?」 
  ⑩ A 「どこか、ドイツのパンを 売っているお店、知らない?」
    B 「カイザーっていう お店が あるよ」
    A 「そこは  ここから 近いの?」
 

どうですか。もう  だいじょうぶでしょうか。
それでは  最後に、もう一度(     )の中に  ことばを 入れて、
本当に わかったかどうか、たしかめてみましょう。

  ⑪ A 「イタリアの語の勉強が したいんだけど」
    B 「私の友だちに、イタリア人が いるよ」
    A 「でも、(    )人、日本語  話せるの?」
    B 「うん。(    )人は 日本語も 英語も  ぺらぺらだよ」
    A 「じゃ、(    )人 紹介(しょうかい)してくれる?」
  ⑫ A 「きのう、駅(えき)で  田村さんに 会ったよ」
    B 「田村さん? (    )人、だれ?」
    A 「背(せ)が高くて、髪(かみ)の毛が 長くて、きれいな人だよ」
    B 「ああ、田村さんね。(    )人、モデルみたいだよね」

答えは、⑪ その・その・その、⑫ その・あの です。
⑪では、Bさんだけが イタリア人を 知っていて、Aさんは 知らないので
その」が 使われます。
⑫では、はじめ Bさんは  田村さんを 知らない人だと 思ったので、
その人、だれ?」と 聞きました。
でも、Aさんの説明(せつめい)を聞いてから、田村さんを 思い出して、
「ああ、田村さんね。あの人、モデルみたいだよね」と 言いました。
話しているうちに、「その人」から「あの人」に 変わることも あるんです。


           *英語で 確認(かくにん)
                あれ is used when both speaker and listener know about the subject.
                     それ is used when only the speaker knows the subject.


今回 勉強したことは 日本人でも 気がつかないで 使っています。
だから、日本人の友だちに、
「二人とも 知っていることには 『あれ』を、
 一人だけが 知っていることには 『それ』を 使うんだよ」と 言ってみましょう。
きっと 日本人の友だちは びっくりするでしょう。

 

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それでは またね!!

このブログのタイトル『やっぱり 日本語!!』って どんな意味なのでしょうか。

「やっぱり」は、 「やはり」の くだけた言い方(友だちや 家ぞくと話す時の ていねいじゃない

言い方)で、日本人が ふつうの会話で とてもよく使う 便利なことばです。

その意味は……

① 思ったとおり

   例1  A 「山田君、試験(しけん)に落ちたんだって」

         B 「やっぱりね。全然(ぜんぜん) 勉強しなかったからね」

   例2  A 「やっぱり『アルゴ』が アカデミー賞(しょう)をとったね」 

         B 「うん。すごく おもしろかったもんね」

② はじめの考えをやめて、別の考えに変える
   例1 (喫茶店=きっさてんで)

    ウエイトレス 「いらっしゃいませ。ご注文(ちゅうもん)は お決まりですか?」

     客  「コーヒー、おねがいします。……あっ、やっぱり 紅茶(こうちゃ)にしてください」
     例2 (ケーキが大好きなBが ケーキを食べないのを見て)

      A「あれ? 今日は ケーキ、食べないの?」

      B「うん。今日から ダイエットを 始めたの」

     (次の日、ケーキを食べているBを見て)

      A「あれ? ダイエットは?」

      B「やっぱり やめたの。好きなものを 食べたほうが、ストレスがたまらなくて

        健康(けんこう)に いいかなと思って」  
   
③ 同じように 
      例1  A 「毎年 夏休みは フィジーに行くんだ」                       
                B 「わあ、いいなあ。今年も やっぱり(フィジーに)行くの?」

      例2  朝、私が 家を出る時、息子は テレビゲームをしていた。

           夕方、私が 家に帰った時も、やはり 息子は テレビゲームをしていた。

④ いろいろ 考えたけれど(いろいろ 大変なことが あったけれど)、結果的には

   例1  食事や治安(ちあん)など 心配なことも たくさんあるけれど、

                  やっぱり 一人で アフリカ一周自転車(じてんしゃ)旅行(りょこう)に
        行くことにしました。
   例2  女A 「まだ 彼と つきあってるの?」

        女B 「うん。いろいろ あったけど、やっぱり 彼と 結婚(けっこん)することにしたの」  
        
⑤ 何といっても (~を話題にするなら …が 一番だ) 

   例1  ビールは やっぱり ギネスが 一番だ。

   例2 A 「冬は やっぱり スキーだね!」

         B 「うん。スキーの後の 温泉(おんせん)も 最高だよね」

                                                        ※英語で確認  ① as  I  thought
                                                   ② on  second  thought
                                                  ③ as  well ,  still
                                                  ④ after  all ,  in  the  end
                                                   ⑤ really ,  at  any  rate

 

『やっぱり 日本語!!』には、「むずかしくて、もう 勉強したくない!」

「こんなに 大変な勉強は もう やめる!」と思っても、

いつのまにか、また 日本語の勉強を 始めているという ④の意味と、

「他にも いろいろな言語が あるけれども、何といっても  日本語が おもしろくて 最高だ!」

という ⑤の意味の、二つの意味があるのです。  

 

「むずかしくて ときどき  いやになるけれど、やっぱり 日本語が 大好き!」

「漢字(かんじ)も 文法も めんどうくさいけれど、やっぱり 日本語は とても おもしろい!」

と思っているあなたにぴったりな ブログです。

 

これから始まる『やっぱり 日本語!!』が、

みなさんに 「やっぱり、おもしろいね」(①の意味と、③の意味)と 言ってもらえるように、

楽しくて 身近(みぢか)な 例文を たくさん 出して、わかりやすいブログにしたいと思っています。


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 それでは また!!