Roland JP-8000の電源トランスが唸りを上げるようになった。本体の上部に耳を近づけると、「ん~~」という音が聞こえる。正直言って心地よい事ではない。動作しなくなる前兆だとしたら困る。
 
 Web情報を漁ると、電源トランスの唸りの原因と対処方法は諸説有る。AC電源自体のDC重畳、電源トランス内部の剥離、整流ダイオードの故障……。まぁ、電解コンデンサーの破損は目で見れば判別できるので、それは除外だ。
 
 JP-8000には2つのブリッジ・ダイオードが使われている。1つはリード間ピッチが3.8[mm]のもの、もう1つは7.5[mm]のものだ。大電力用の7.5[mm]の方はまだしも、3.8[mm]の方は今ではマイナーな存在だ。今ではこのクラスはリードではなく表面実装が主流だろう。
 
 案の定、たったこれだけの部品なのに1つの店では買えず、別々の店に発注だ。部品代よりも送料の方が高価だ。「ついで」で色々な部品を買えば良いのだが、こういうときに限ってそれが思いつかない。

 

 
 JP-8000の電源ユニットを外し、それぞれのブリッジ・ダイオードを取り替える。
 
 電源スイッチを入れると、相変わらず「ん~~」という唸りは治まっていない。でもこれで良いのだ。動作しなくなる前兆ではなかったのだから。少なくとも次回の本番までは持って欲しい。