〇小熊英二

・日本は2015年時点で先進国4位の移民大国 在留外国人247万人

 

・日本の16年の防衛支出は世界8位、東アジア2位

 

・移民と自衛隊は位置づけが混乱したままの状態で実態が拡大してきた

 

・自衛隊には兵士の人権を守るオンブズマン制度や労働組合など他国の軍隊にある仕組みがない

 

・ドイツでは、民主主義と軍隊をどう両立させるか議論して再軍備し、第二次世界大戦の軍隊とは違う組織を作る合意を築いた

 

・日本では合意がないまま実態が拡大している。保守と革新の対立は労働政策や防衛政策の対立以上に日本の国家像をめぐる対立だった

 

・ここまで実態が変化してくると、保守が「移民のいない日本」を、革新が「自衛隊のない日本」を守ろうとしてもリアリティがなくなってきた

 

・いま求められているのは、実態の変化に即した国家像と、新たな政治の立脚点。現実追認だけではなく、新しい合意を作るためのオープンな議論