http://booklog.jp/item/1/4756919359

 

税理士・経営コンサルタントとして極小会社のことを研究してきた山本憲明氏の本。この本には、経営のノウハウやビジネスモデル、会計や税のテクニックはほとんど書かれていません。

 

むしろ、楽しく生きていく、生き方・人生論について書かれた本であり、そのための最適な方法が「1人会社の1人経営」である、と説いています。

 

氏は、人生100年時代のなかで楽しんで生きていくには、まずは健康であること。そして好きなことを仕事にして、仕事をするための会社を設立し、家計と一体化した極小会社でもって経営し生きていく方法についてその考え方を示しています。

 

私も、この生き方に賛成です。これからは日本の経済は多くの業種や分野で縮小するとみておかなければいけません。しかし、経済成長と豊かさや幸せは比例するとは限りません。

 

雇われのサラリーマンとしての生き方が安定はしても、負担多く好きなことができないストレスを溜める生き方であるならば、社員がサラリーマン法人を設立して、勤務する会社とは業務委託を受ける。経営者としての責任もやり甲斐もある。個人のスキルを生かして好きな仕事を提案して実践する、副業をする、など様々な生き方・働き方が出来た方がいいわけです。いろんな方法・選択肢の中でのひとつの生き方として考えておくべきでしょう。私も部分的に思っておりまして実践を始めているところです。

 

 

 

 

私的読書メモ↓

 

・これからは「小さい会社」の時代が間違いなくやってくる

 

・「やり続ければ、なんとかなる」起業・商売は、好きで飽きないことをなるべく正しい方法でひたすら続けていけば、なんとかなってしまう。1人でできることをやり、地道に稼いでいくのがいい方法

 

・日本の生産年齢人口はすでに減少傾向 2010年 63.8% 2017年で 60%切り 2060年には50.9%に 経済規模が小さくなっていくのは避けられない

 

・穏やかな衰退を前向きにとらえ、どう自分が生きていくかを考えた方が建設的

 

・企業は、従業員が働いて得た利益と従業員に渡す給料の差額を搾取しないと存続できない

 

・「成長しないと生きていけない」という考えは一切捨ててもよい

 

・大企業だから安定しているという考えはもう通用しない

 

・ロボットやAIの発達で、自分の仕事が機械に置き換わる仕事であるかまずは考えてみること

 

・機械にお金をかけたほうがいい、ということは人間に支払う報酬や給与は当然下げられる

 

・年金制度は今後、65歳から70や75歳からの支給になる

 

・好きなことや得意なことをして生き、なるべく長く仕事をする

 

・「1人経営」とは、1人もしくは超少人数のスタッフで仕事をして、稼いでいこうというスタイル

 

・1人で数百万円程度稼ぎ、田舎に住み、半分農業で自給して時間を多くライフスタイルの人も増える

 

・会社を大きくするのではなく、売り上げを右肩下がりに少しずつ収束していき、その中で利益をどう出すかを考えた方がうまくいく確率が高い

 

・会社を大きくしていくと人の問題が顕在化する

 

・経営の本質は「投資」

 

・生活のコストダウンをした上で、自分や家族が食べていけるくらいの事業は誰でも興すことができるはず

 

・1人経営のメリットは、

家計と結びつけた経営計画を立てられる

人の管理が少なく済む

事業をやめたり切り替えたりすることもやりやすくなる、こと

 

・オフィスや従業員はもういらない。それらは固定概念

 

・これからは、1人で得意で大好きなことをずっとやっていくことが大事

 

・経営者は、自分にしかできない仕事をやるべきで、それ以外の仕事は外注すればいい

 

・機械でやれることは任せていく

 

・クラウドワークスなどのサービスを利用すれば仕事をしたい人が待ち構えている

 

・マルクス「資本論」 投資家と労働者という2種類の人間がいて、投資家が労働者から搾取することで資本主義がうまく回っている

 

・これからは個の時代。人を雇って搾取しない、人に雇われて搾取されないようにしたいもの

 

・極小規模の会社が売上を上げるために大切なこと

①営業ではなく、売らなくてもお客さんがくる効率のいい商売を選ぶ

②その商売を効率よく広める

 

・どんな仕事でも1人でやることは可能

 

・コンサルタント業は1人で利益を出せるお勧めの業態 原価がかからない

 

・小さな企業の経営においては

①家計から逆算して必要売上高を求める

②必要売上高はなるべく小さくする

ことが大事

 

・1人会社においては、経営だけでなく、人生トータルを幸せなものにしていくことが大事

 

・政府の統計調査から 夫婦2人での消費支出はざっくり月25万円 年300万円が必要

 

・法人税は 所得800万円以下は 地方法人税を含めて 15.66% 所得800万円以上は 24.95% +地方税 

トータル 所得 800万円以下が 約23% 800万円以上が 約35%

 

・社会保険料は額面給与の約15%

 

・万能で永久に税金が減るような節税はほとんどない

 

・税金を減らすには、政策上設定された特別控除を検討する

 

・コストを減らすために大事なのは固定費を減らして増やさないこと

 

・毎日コストダウンをすること

 

・一網打尽方式のコストダウンは、事務所をやめたり安いところに引っ越しする

 

・とにかく使わない方式 その他の経費はとにかく使わないと決める

 

・コストのかからない事業を探し、生活費をコストダウンして必要な売上高、仕事を減らしていく、考え方が必要になる

 

・他人と比べる必要はまったくない。自分が好きなことをやっていくことが今後の幸せにつながっていく

 

・社長の労働時間に価値はない。社長の労働時間を減らす

 

・時間を制限する、セルフ休日を設定する

 

・生産性を上げるには、納期をしっかりと決め、依頼した仕事を完成させてもらうこと

 

・「無用の用」この世に無用なものは存在しない

 

・人は自分の今の行動範囲で過ごそうとしてしまいがち。思いついたことをやるようにしてみる

 

・「1日1新」毎日何か新しいことを必ずやってブログに書いている人もいる

 

・1人会社をつぶさないようにするためには、上を目指さない

 

・保険で節税をするのはメリットがない。保険は万一のときに家族などを守るために入るもの

 

・電話営業は、営業する側しかメリットがないといっても過言ではない

 

・1人経営においては、家計の純資産をプラスにしておくことが重要

 

・無形資産の中で一番大事なのは、健康。人生100年時代に死ぬまで仕事をしながら楽しんで生きていく

 

・好きなことをして生きていく

 

・少ない給料や報酬でも死ぬまでずっと仕事をしてお金をもらい続けなければいけない

 

・病気にならないようにするには、人との過度な接触を避けるとかストレスを溜めないことが大切

 

・不要不急の外出をなるべくしない。健康であることが大きな価値を持つ

 

・著者 税理士業・ビジネス書の著者業・セミナー業・馬主業・これから小説も、飲食店の経営も行うかも

 

・一つの事業を核としてある程度近いものを一つずつ立ち上げていくのが理想