http://booklog.jp/item/1/B01MUF2I21
お世話になっている経営コンサルタントから勧められた本です。著者は、妻の実家である老舗の旅館から宿泊特化型のビジネスホテルの経営を成功させた方。
ホテルビジネスの内容ではあるのですが、経営に大切なことそのものを学ぶことができます。
ビジネスとは、お客様に選んでいただける環境を整備し実行することが大切です。それは「挨拶・掃除・電話」の質を上げるという「凡事徹底」そのものを会社の方針としたことでした。凡事がおろそかになるということは、仕事にしてもお客様とのコミュニケーションにしてもうまく行きません。
社員の声をきちんと聞いているか、お客様の声をきちんと聞いているか、これがまさしく自分に問われています。
読書メモ↓
・変えたのは、あいさつ、そうじ、でんわ、だけで、スタッフが生き返り、お客様が笑顔になった。ホテルだけではなく多くの企業再生のヒントが詰まっている
・「川六」はもともと四国を代表する老舗旅館 宝田社長は妻の実家「川六」へ(2000年~社長)
・旧ホテルは、
①トップが現場の声を聞かなかった
②トップが方針を明確にしなかった
がホテルを弱体化させた根本的な原因
・ホテルの再生でもっとも大切なことは、社員を再生させること
・川六は「徹底すること」「こういうホテルを目指す」「強みを生かしていく」方針を明確に打ち出した
・「挨拶」「掃除」「電話」の質を上げること。「あいさつ そうじ でんわ」が川六の経営方針
・誰にでもできることを、誰にも真似させないレベルで徹底することができれば競合ホテルに負けない
・挨拶・電話でお客様に感動を!環境整備5Sを極める
・旅館時代の赤字で踏み切ったこと①仕入取引先の変更 ②給料のカット
・エルステージ高松オープンは2002年
①お客様アンケート
②経費削減
③旅行代理店依存をやめる
④あいさつそうじでんわの徹底 ホテルがピカピカに、大きな声元気な挨拶
・地元の食材を使った無料朝食バイキング・無料貸し出し文庫・手作りマップ
・インバウンドには消極的 ①リピーターになりにくい②得意分野を伸ばす
・経営不振に陥ったホテルのもっとも大きな失敗要因は「お客様の声を拾えていない」こと
・お客様に見える部分は非効率に、見えない部分は効率的に
・実務は短く、接客は長く
・アンケートは笑顔でお願いする
・お客様の真実は現場にしかない
・改善シートはネット上で確認・決定できる
・毎朝30分の掃除。まずは支配人から
・掃除はそれだけでお客様に感動を与えることができる魔法のツール
・掃除の仕方は仕事に対する取り組み方そのもの
・環境整備の目的とは、仕事をやりやすくするために、社内の環境を整えること。必要なものがすぐに取り出せるようにして仕事に備える
・整理とは捨てること。必要なものと不要なものとを分け、不要なものは徹底して捨てる
・決められたところに決めたものを置く
・声が小さいと気持ちが伝わらない
・川六の挨拶
①立ち止まって心を込めて挨拶おじきをする
②お客様が通り過ぎてから動く
③お客様が来られるまでじっと待つ
④全従業員がオンオフ関係なく挨拶する
・出入りする協力会社にも丁寧な挨拶を心がける
・ネット予約50%電話予約50%
・最初に電話に出た人がわが社の顔
・空室がなくても、代替え案を考えご提案する
・川六の電話
①大きな声・明るく元気よく
②お客様の気持ちを察する
③鏡を見ながら笑顔を確認
④お客様の不便やお困りがチャンス 最大の力を出してフォローする
・ホテルの再生とは社員の再生をすること
①個人面談を行って、会社の方針決心を伝える
②口調は優しく、内容は厳しく
③給与は旧ホテルと同額から
④社長は決定、社員は実行する人であることを伝える
⑤最初は力づくで従わせる
・川六が求める人材は優しい人
・業界水準以上の給料を払う。頑張りを還元する。社員に満足してもらわなければお客様満足は追求できない
・本を読むことも大切だが、自分で体験することがいちばんの学び
・飲み会や懇親会もほとんどなかった
・社長と社員の距離感
・人事異動・人材交流を行う
・勉強会への積極参加。社長と社員が一緒に勉強すること
・川六は年間2500万円広告宣伝費(ウェブマーケティングのみ)を使う
・競合する相手が多いことは、それだけお客様の数も多い
・社長が本気になれば、どんな困難からも立ち直ることができる