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思想放談
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N福沢諭吉は名誉を与えるのが皇室の最大の仕事だと最初に言った
Nヨーロッパの保守思想を腑分けすると、りーじょなリズム、地域主義
Nマルクスについて「プロレタリアート」とは「子どもを生む人」という意味。ローマ時代に子どもを生むことによってのみローマ帝国に貢献できるという意味だった。資本家・キャピタリストは、キャプテンと同じ。頭という意味
N日本は文明開化で展開して、日清戦争あたりから逆に日本主義が起こる。今度は大正デモクラシーで欧米化になり、次は軍国主義という色々な波があって、日本の内発とは何なのか、でも外発の必要もあるという、この振動は戦後はあまりない
N男性は垂直運動、女性は水平運動に傾くことが多い。男にも水平の部分があって女にも垂直の部分があって、その部分で何とか鎖がつながって長い間付き合っていると相手のことがわかってくるというもの
N世論を方向づけているのはマスメディア、しかも第一権力である。そこにはシニシズム(冷笑主義)というよりある種のクリシティズム(批判精神)が相当あると思う。それを日本の政治学者は指摘する人が非常に少ない
S少数の専制から多数の専制へというのは問題、その少数は身分が関係した少数だったということ、つまり世襲。世襲を切り離した少数というのはあり得るかということ。その切り離した少数やリーダーを選ぶために選挙という制度がある
S秩父事件をみると、法律とか秩序というものを平気で踏み越せる
Nヨーロッパには理念・観念・イマジネーションへのすさまじい精神の闘いがある。日本人にはない
S歴史というのは、文献でないものへの省察というのがあるべき
S石橋湛山は公職追放されたが、占領軍に対してモノを申したから
S吉田学校なるものはほとんど官僚。お役人を抜擢して政治家に持ってくる
N強いものに巻かれる風潮の最初の人が吉田ともいえる
N大東亜戦争の最大の問題点は、米英の側が戦後日本人を含めたアジアの人々に自由民主主義というある種の希望を与えたこと。いかがわしい希望かもしれないが
Nガンジーの出自はジャイナ教。ジャイナ教は不殺生だった
S聖者というと葛藤があって欲望を鎮めながら聖者になるということ
N臆病ゆえの平和主義はガンジーとは無縁のもの
N自分たちは攘夷は言ったが、薩英戦争や下関戦争で、西洋諸列強がいかに強力か理解したので、日本は開国して、文明水準を上げて、立派な富国強兵をやって外国諸勢力と対等の立場に立つんだと。攘夷というのは強烈な感情
N織田信長・夏目漱石・西郷隆盛は49で死んだ
S西郷は勝ち組であると同時に負け組
N丸山真男は、言葉における偽善と欺瞞を押し通した人
N福沢諭吉は「愛国心」ではなくて、国のおかげて生きているからいざというときは国家に報いなきゃいけない、と「報国心」という言葉を使っていた
N貨幣はマーケットのど真ん中に政府なり国家が登場している
N保守の神髄とは、危機の綱渡りにおいて精神の平衡を可能にすべく状況との確執のなかで歴史の英知と思しきものを実践知として体得すること