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東京にて、佐藤優氏の講演会でした。

佐藤氏は知の巨人。元外務省官僚として、歴史・外交・安全保障に詳しいのと卓越した情報収集力でより複眼的な見解をお持ちだと推察しています。

北朝鮮情勢、稲田防衛大臣辞任、蓮舫民進党代表辞任、今井絵里子参議院議員のスキャンダルなどが重なっている中での講演でした。


講演メモ⤵︎

・民進党との接点は前原誠司氏

・日本でのトランプ政権に対する報道は、トランプに批判的なアメリカのエスタブリッシュメントを支持層とするアメリカのメディアの横流しであり本質を見極めないといけない

・トランプは、選挙に行かない人、非エリート層を支持層にし、政治に巻き込むことに成功した

・トランプはビジネスマン。トランプの外交面の交渉能力はとても優れている

・来年3月にロシアのプーチンが再選される。安倍政権の生き残りの策は、プーチン政権との間で北方領土における歯舞色丹の2島返還がなされること。ただし北方領土は来年3月以降でないと動かない

・イスラム国はフィリピンミンダナオ島に拠点をつくりつつある。イスラム国の拡散が起きている

・イスラム国はハイブリッド組織。イスラム国は市民社会を持っている。テロリストであり市民。誰がテロリストか市民かはわからない

・北朝鮮は、サリンの製造をやっている。サリンを充填した弾道ミサイルを発射する危険性があると報道されてはいるが、サリンは高温では毒性がなくなる。科学的論拠が何事も必要

・武器を操る役人は特別な規律が求められる。今回の稲田防衛大臣辞任の原因の1つともなった防衛制服組の情報漏洩といった造反には検証が必要

・北朝鮮の奇襲攻撃はあり得ない

・日米は北朝鮮からの奇襲攻撃をすでにシミュレーションしている。北朝鮮がソウルを奇襲した場合、35万人の死者を想定。その反攻により北朝鮮占領は簡単に可能だが、その死者は200万人以上と推定。その覚悟はトランプにあるか

・トランプが戦争に踏み切るハードルは高い

・自爆テロリストは、多くインターネットで前もって犯行声明を出す場合が多い。それをチェックするのが有効なテロ対策である。ある程度のテロ対策はやむを得ない

・テロ対策をきちんとしながらも基本的人権を守ることは自民党は意思はない。それこそ民進党の役割である

・ニクラスルーマン「信頼」
信頼とは社会的な複雑性の縮減メカニズムである

・かつて民主党が苦しんだように自民党が同じような苦しみが始まる

・東京都議選は都民ファーストに風が吹いたのではなく、自民党への大変な逆風が吹いた。都議選の本当の勝者は公明党。公明党は常に与党にいたい戦略

・蓮舫の二重国籍問題は残念だった。法的な見解だけではいけない

・マーケティングではヘイト本や日本礼賛本は売れるからよく出版されている

・政治は若い人がたくさんいることは必ずしもいいことではない