○矢部宏治

・日米間最大の闇は指揮権密約。戦争になったら、日本軍は米軍の指揮下に入るという密約(1952.5吉田首相と米軍極東軍司令官)

 

・鳩山政権は、外国軍基地をたった一つ動かそうとしただけで官僚・検察・メディアから総攻撃を受け、無惨な終わり方をした。現在の日本は法的に占領が続いている状態

 

・米国からの従属を脱するには安保条約・地位協定だけでなく、密約までトータルに考えないといけない

 

・今の自民党の政治家は米国と交渉することをあきらめ、ただ従うだけ

 

○白井聡

・戦争に負けた日本は、米国の支配下に入ることは避けられなかった。それにより戦後は経済活動に集中し、繁栄を実現した。軍事的従属と経済的繁栄はバーダーだった

 

・岸による60年安保改定は、不平等だった旧安保条約を対等な関係に近づけた。一方で日本の対米従属を固定化させた

 

・戦後は「天皇制民主主義」(ジョン・ダワー)

 

・天皇家は古くから権威の象徴で、実際の政治権力は征夷大将軍にあった。明治維新以降は政治権力は薩長を中心とした政治家と軍人に、第二次大戦期は軍部にあった。それが敗戦後にGHQに移った。昭和天皇はマッカーサーを「征夷大将軍」として認め米国幕府の開幕を許可したようなもの

 

・天皇制は何度も危機を迎えたが、そのたびに新しい権力に近づくことで危機を乗り越えてきた歴史がある

 

・保守を自称する人たちは、勤王精神があるとは思えない。むしろ米国を崇拝する勤米精神が強い

 

・永続敗戦レジュームとは日本が敗戦の事実を否認しながら米国の従属下にあること

 

・明治維新から第二次大戦の敗戦まで77年。もうすぐ日本近代史の前半と後半が等しくなる。護憲か改憲かという従来の対立構造を超えて、永続敗戦の戦後史を終わらせる新しい権力をつくらねばならない

 

○田岡俊次

・集団的自衛権行使の憲法解釈変更後、自衛隊の海外の活動は、国連の総会又は安保理の決議が存在する場合、と定めている