http://booklog.jp/item/1/4167717174

 

「理念型経済」を提唱し、新自由主義的資本主義に警笛を鳴らし続けている内橋氏。

市民資本の形成、理念型企業が増えることについて賛同し実行したいと思いますね。

 

もっとも、強欲型の金融資本主義の流れ自体は変わっていない状況は、人間の経済成長を目指すことが必ず人間社会の成長をもたらしてくれるわけではない厳しい未来も想像せざるを得ません。

 

 

 

読書メモ↓

 

・人間生存にとって不可欠な公共財のすべてを、貪欲な利潤追求の対象に変えてしまうような世界経済のすさまじい剥き出しの資本主義ではないもうひとつの世界に生きる権利があり、それは現実にも実現可能である

 

・社会に生きる人々の分断と対立を煽り、競争一本やりが社会を活性化する道ではなく、人々の連帯、参加、共生こそが社会を支える人間精神の基本

 

・もうひとつの日本は可能だ

 

・民主化=新自由主義、経済の自由=人間の自由なのか???

 

・人が生きていくための営みである経済が、今は人をなぎ倒している

 

・原罪意識。このままでは経済は栄えても経済の手段と化した人間は滅びる

 

・人間の顔をした本当の経済を

 

・デモクラシーは戦勝国アメリカからのおくり物とされているが、基本的人権という考え方はむしろ戦後日本と日本人が苦しみのなかから絞り出したもの

 

・日本人が本当に変わらねばならないのは、強いものに弱く、弱いものに強いという性癖

 

・少数派になることを恐れるな。少数派は必ず明日の多数派の視点を先取りしている(久野収)

 

・デンマークには趣味でやっている人以外のホームレスはいない

 

・戦争で購入させられた国債は戦後紙くずになった

 

・平均貯蓄額を押し上げているのは、富裕層の存在

 

・過去に積み上げた財政ダメージによる財政毀損はもはや修復不能

 

・株価や経済成長率によって左右される「一喜一憂資本主義」

 

・日本は幻想の大国意識から抜け切れていない

 

・北欧諸国の最大の特徴は、市民資本の形成にあるといっていい

 

・人間ではなく経済の優先という倒錯した価値観

 

・理念型企業が増えている。企業の第一義に利潤の追求には置かず、社会的意義や社会的役割を追求する企業

 

・運動性と事業性が一致する

 

・地域経済の疲弊と崩壊は人々の心の空洞化をもたらしている

 

・農業・製造業・商業。一次二次三次産業が理念と思想を共有することでつながることが新しい成長モデル

 

・デフレによって、物価が下がっても実質賃金も下がってきた

 

・自営農業の日本的な再生こそ新しい田舎づくり

 

・日本のように水の豊かな水量を利用して作物をつくるということが真にあるべき国際貢献の姿

 

・人が人として尊重される、人間生存の条件をより確かなものとする、会社は潰れたとしても人間は潰れないそういう社会をめざすには。政治や企業が社会を変えるのではなく、社会こそが政治や企業を変える方向に