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故清水祐三氏は、一流の会社経営者。
自らの経験からサラリーマンとしての日本のカイシャとの付き合い方生き方を、時に真面目に時にジョークを交えて説く。
でも、その解は的確で、この方ははやり古典や兵法や世界の名経営者の経験を生かした人なのだろうと推察します。
残念なのは、この本を出版してすぐに亡くなられていること。いい人だけでは早死にします。合掌。
商売人として縁起が悪すぎる本は持たない主義。(失敗の経験もまたよし、だが)大事なことだけメモしておいて、あとはこの本、寄付することにしましょう。
読書メモ↓
・財布は、社長は10万円、部課長は5万円くらい持っておくこと
・経営学のおススメの本は、現実の経営者の失敗談が載っている本「私の履歴書」などがよい
・カッコいいと思われるのは「ゲーテ格言集」
・人は見た目がよい人が好きなもの。登用基準をルックス一本にしてしまう。
ルックスとは、人が慕い懐くような落ち着いた外見的印象を与える人を、力量・識見に関係なく優先して登用する手も
・会社では人のココロを読むこと
・役職とは「メンツ」
・カーネギー「すべて汝がことなれ」自分が直面しているどんな事柄も、もとはといえば自分に原因がある」
・上層部に派閥ができるのはむしろ自然。弊害もあるが切磋琢磨する効用も
・職場結婚の多いカイシャほど未来は明るい
・トラブル処理が苦手な人はだいたいにおいていい人。トラブル処理が上手な人は作図がうまい。双方に妥協を求め続けられる人
・スピーチには亡くなったおばあちゃんの話あたりが、好評になる
・古事記伝を書いた本居宣長は「もののあはれを知る」ことが人倫の基本と説いた。細かいことをうじうじ気に病むのが自然であり、そういう人こそが人の心の痛みが本当にわかる。何事にも動じない人は畳の上で死ねない
・人の顔は、その人の感情の歴史・蓄積
・うっとおしい相手には逃げないで肉薄せよ、そうすれば世間が広々としてくる
・仲良しとは癒着の別名。一触即発の関係を保つことが本来のありかた
・うろたえて自分から墓穴を掘る、善意の悪人がいつも陥る落とし穴
・豪奢な生活をしていたら、それこそ悪いことをしているのがバレてしまう
・愛妻家呼ばわれすることとは、羨ましい気持ちと、遊びが足りないぞ、との気持ちを見極める
・男性性が卓越する能力
創造的思考力・統率力・問題解決力・ヴァイタリティ
女性性が卓越する能力
パーソナリティ・プレッシャーへの耐力・オーガナイズ能力
・残業と納期、人道の見地で選べ
・予算は、仮の予算を作っておいて、第一四半期のはじめに前期総括と本予算を作って仮予算と差し替える
・派閥に属さず無所属で出世するのは難しい
・エラい人の椅子を目指す社会の方がヘン
・謝罪には米つきバッタ型と開き直り型があるが、日本社会では圧倒的に前者が支持される
・経費予算を使い切るのは官公庁はイエス、私企業ならノー。前年度の半分の費用で倍の売り上げをあげるのが企業経営の課題
・いい上司とは①自分にとって得になる②言動が理にかなっていて精神衛生を乱されない③一緒にいると楽しい
・企業は社会の公器。公器性をきちんと見張る人を内部に置く。これが管理職。でも采配職は別に必要
・自分が納得できないことに手を染めないニートのほうが生き方において潔い
・人の本性は、ふだんと違う環境にひっぱりだすこと