こんな民主主義いらない/講談社
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1997年出版の古い本で、整理を兼ねて取り出してみました。

巨泉氏の指摘を元に書いた下記の読書メモは97年当時のものだが、日本を取り巻く状況は、

根本的に何も変わっていない。むしろ悪化していないか、と心配になります。




http://booklog.jp/item/1/4062085828



読書メモ↓


・米軍基地がいやなら安保は廃棄すべきなのに、安保存続の自民党が長い間多数党だった


・80年代の終わりに「巨泉のこんなモノいらない!?」というTVで遷都論と道州制を提案した


・日本共産党が、階級闘争や共産主義から脱却して、21世紀の柔軟な労働者政党を宣言したら、二大政党になる可能性さえある


・小選挙区制の選挙をやったら、地元へ利益を誘導する型の候補者ばかりが当選し、気がついたら国が破産していたということになりかねない


・もし日本の行政改革が、中央集権の大きな政府から、地方分権の小さな政府への転換だとしたら、それを合法化するのに憲法改正が必要だとしたら、生まれて初めて憲法改正に賛成する


・戦争で県民の1/3を失わせ、戦後占領下の辛酸をなめさせたお詫びとして、沖縄の全基地を本土に移すべしと言った。沖縄の人々は本来日本人ではないのだから、独立か自治権を与え、自立できるように無償の援助をするのが日本の義務であると説いた


・アメリカ人の日本人に対する差別的優越感、戦時中の日本軍による鬼畜性、日本人の沖縄人に対する差別を知るべき


・夫婦別姓問題について、名前なんて所詮は記号であり、どちらでも良い。消極的反対だが、自民党の長老議員が夫婦や家族のきずなが弱まる、という反対意見を聞くと、賛成に廻りたくなる


・わが日本はあの戦争に負けて本当にラッキーだったということ。もし戦争に勝っていて、満州やら朝鮮半島やら台湾やら南方やらを植民地としていたら、どんな混乱や流血がわが国を待っていたことか。敗戦のお蔭で日本が20世紀後半の時代要請にぴったりの国として再出発できたとすれば、戦争で失われた多くの尊い生命も無駄ではなかったと言えるかも知れない


・人間、運の総量は同じ説を固く信じている