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- オレたちバブル入行組 (文春文庫)/文藝春秋
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「半沢直樹」の原作。旬の本は読んでおくに限ります。
「会社というのは結局人の集まりなので、社員の様子を見れば、その会社がどんな会社なのか、おおよその想像がつく」
「倒産は法律用語でないので倒産の定義というのはいまひとつはっきりしない」
「おぼっちゃん育ちのエリートは、面と向かって喧嘩をふっかけられると弱い」
「銀行には様々な人間がやってくるが、こと態度が悪いという点で国税はヤクザの比ではない。彼らは銀行の中まで土足で入り込み、国家権力を傘に着て威張り散らした挙げ句、脅しの言葉を吐く。間違ったエリート意識、歪んだ選民思想の産物」
「銀行で取締役にまで出世しようと思ったら、おきまりの条件がある。一流大卒、血筋、MBAの三点セットだ」
「銀行という組織が融資するのは、貸したカネを返せると信ずることのできる相手だけだ」
「銀行はもはや特別な組織ではなく、儲からなければ当然のように潰れるフツーの会社になった。困ったときに助けてくれない銀行は、とっくに実体的な地位を低下させ、企業にとって数ある周辺企業のひとつに過ぎなくなっている」
「大物の支店長ほど、行員をよく気遣い、守る。だから人望も厚い」
「銀行という組織は、全てがバッテン主義だ。業績を上げた手柄は次の転勤で消えるが、バッテンは永遠に消えない。そういう特別な回路を搭載した組織なのだ。そこに敗者復活の制度はない。いったん沈んだものは二度と浮かび上がらないトーナメント方式だ。だから、一度沈んだものは、消えるしかない。それが銀行回路だ」
「銀行というところは、人事が全てだ。ある場所でどれだけ評価されたか、その評価を測る物差しは人事である」