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【ネタバレ注意!】
- 製造業が日本を滅ぼす/ダイヤモンド社
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・もはや日本は世界経済に本格的に躍り出た中国という大男に価格競争では勝てない
・日本の製造業のビジネスモデルはアップルが貴重な参考になる(開発企画販売は本社で、製造工程は中国のEMSに委託)
・円高を有効に活用し、日本で開発したものを新興国のEMSで安く仕入れ世界に販売する、海外から優秀な人材を低コストで集めることができる
・これからは日本の構造的貿易赤字が定着する
・輸出は経済危機以前の水準には戻らない(震災後、電力問題によるコストアップと製造工程の海外移転が加速している)
・輸入は発電用燃料で増加する
・経済的観点からすれば、脱工業化なしの脱原発はありえない
・貿易黒字の場合は円安の方が全体的利益になるが、貿易赤字が定着すると円高の方が全体としては国益となる、したがって円高に対応する事業が必要
・日本は対外純資産額では世界一の金持ちであり、この強みを最大限に生かすべき
・製造業は垂直統合モデルから水平分業モデルへ
・医療や介護の分野は市場メカ二ズムで対応できる余地を拡大すれば新しい成長分野となる
・日本経済の問題は所得下落→消費は増えない、これを解決するには雇用構造と産業構造転換が必要
・TPPやFTAは閉鎖的ブロック制度であり、日本にとって有利になることはない、日本は世界のどの国とも等しく付き合う海洋国家を目指すべき
・経常収支が赤字になるところまでは近い将来は考えにくい
野口氏の持論、産業構造転換の最もたるものが、日本経済における製造業への固執。
そして輸出産業支援のための円安誘導。これは日本がこれからも生きていくにあたっての根本的な間違いだと指摘しています。
モノづくり一辺倒では、中国などの製造立国にコストではもはや勝てない、と断言してます。
一理ありそうです。