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- 事実婚 新しい愛の形 (集英社新書)/渡辺 淳一
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遅ればせながら、この本の感想文を!
氏が主張するのは、
「日本の現在の婚姻制度が重すぎるが故に、個人は自由と幸せを一部が享受できず、社会や国家としては少子化を促進しているから、選択的事実婚制度をつくることによってそれらの問題を少しでも解決に向かわせよう」とするものです。
事実婚もメリットは
・夫婦別姓であること
・夫の姓に包括されないことで、個人の存在感が確保できる
デメリットは
・現在法的な制度として認められていない
・産まれた子が非摘出子となること
・配偶者控除など税制優遇の対象にならないこと
とされています(渡辺氏)
私は、個人的には
「人間は自己責任と他人への迷惑をかけない範囲で自分と他人の自由と権利を主張し尊重しなけばならない」
という考えに基づき判断すると、「事実婚制度によって少子化問題が解決するわけではない」にしても、事実婚制度・選択的夫婦別姓制度は賛成です。
事実婚制度を認めると家族が壊れる、と反対する保守政治家もいらっしゃいますが、同じアジア圏でも中国や韓国は自由というより歴史・文化的背景から夫婦別姓なのですから、この制度の導入は個人にも社会や国家にもトータルで+が多いのではないかと個人的には思います。
フランスにはPACS(連帯民事契約制度)、スウェーデンはサンボ法と言われる事実婚制度があり、それぞれ全体としてはうまくいっているようです。
かといって、
私も保守的な人間ですから、普通なのがメリットがあると思って事実婚は選択していませんが、
多様な家族制度によって個人の幸せと社会が発展することが両面成立するならば事実婚だけでなく、同性婚も認められてしかるべきです。まあさすがに重婚や多夫多妻制というわけにはいかんでしょうれど。
これらはもっと「多様な価値観の共存」が社会の活力になるはずですし、
他人に迷惑をかけなければ、自由にやって、それを国が応援してしかるべきだと思ってはいるのですがね。
日本人の社会は、とてもいいところを持っているのですが、保守的で大勢順応主義で、異端児を排除する問題点もあります。
結婚しないといけない、子どもをつくらないといけない、っていうのは大きなお世話のはず。
特に、日本人女性は従順で優しくてよく我慢していると思います。
もっと、男どもの勝手な論理を打ち砕くことも社会の活性化になるはず。
次の国政選挙には、原発や税制問題・憲法だけでなく選択的夫婦別姓・外国人地方参政権(これまた意見が別れますが・・・)について選択肢を与えてもらって、立場が自分と同じ人に投票したいものですね!