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- 中国は世界恐慌を乗り越える/副島隆彦
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[ネタバレ注意]
読後感をまとめます。副島氏の「持論」につき、責任は持てませんので投資判断はご自分の意志でお願いします(~_~;)
・1ドル=2元=60円の時代が来るので、「人民元預金」をして中国で金を買っておくべし!(ただし、信用のできる中国人の友人を持つ)
・2014年までにIMF・世界銀行体制が崩壊し、ドルの信用が崩壊する
・新しい世界銀行が中央アジアカザフスタンにつくられる
・2012年度中に欧州で金融危機が起こる
・中国国内はゆきすぎた一部の不動産は不動産バブルで下落するが全体として崩壊することはない
・米国と中国の「二大超大国」がこれからの世界を動かす(米国はバイデン、中国は習近平が次期トップとなる)
・これからは「日本海の時代」により、日本海沿岸の港湾都市は発展する(原因は中国・韓国・ロシアの経済発展と日本では東日本大震災)
・9世紀から1820年までは中国は世界最大の経済大国だった(1820年でGDP30%)これが世界の歴史の流れで中国は世界帝国に復帰する
中国びいきの副島氏の本ですから、大げさな部分もあるかも知れませんが、
事実を認識した親中派(積極的にしろ、消極的にしろ)はこれからも増えていくことでしょう。
もう既に、中国の経済発展で様々な軋轢を政治的経済的に感じつつも、世界一の人口とそれによる経済発展と旺盛な消費力に乗っかっていかないと日本の繁栄はないということを、日本のアッパークラスの人々はきちんと認識しているということ。
そのためにも、私たちは世界史を中国を学ばねばならないでしょう。
日本のかつての支配層は、未だに米国一辺倒でその金融資本主義にすがりつこうとする人々が多数派傾向でありました。しばらくは世界一のGDPを維持する米国との関係を中国にシフトすることは問題と思うのでしょうけれど、これからは政治的にも経済的にも米国と中国双方の顔を見ながらしたたかに生きていくことが日本と日本人の生きていく道になるに違いありません。
その意味で、橋下氏の政治思想は、地方行政に対する改革姿勢は理解できるとしても、米国一辺倒・新自由主義・タカ派のレッテルを貼らざるを得ません。世界史の潮流を見誤らせかねないようにしたいものです。