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「ドル亡き後の世界/副島 隆彦」を先月読んでおいて、そのメモをしておきます。
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氏は、評論家としては主流ではなかったですが、金融危機が起きるであろう予測が当たっていることから、
参考にさせてもらっています。
特に、日本が米国の属国である、という政治レベルで認めたくなくても市民がどうみてもそうやろ、ということを
ズバリ指摘している点は、氏に批判的な評論家もなかなか手ごわいと思っているかも。
さて、本の要点に入ります。
・ドルは世界の基軸通貨から脱落しようとしており、「ドル亡き後の世界」を生きなければならない
・米国の景気は2010年3月ごろから崩れ、オバマ大統領は辞任し、2010年末には恐慌になり、2012年まで大底が続くだろう
・世界通貨体制(IMF・ドル体制)は2012年にIMF体制から別の新しい体制に変わる=すなわち米国が世界覇権国である世界が終わるだろう
・金融というものはもともと恐ろしい世界であり、バクチの世界であり、お金をお金で売り買いする奇怪な世界である
・日本はドル建て資産を買わず、売って他の実物資産に代えるべきだ
・保有高世界一の中国は来年末から米国債を売り始める
・2012年は米国債のドン底。1ドルは30円~10円になっている可能性も
・2010年末には米国債・ドル・ダウが総崩れになるだろう
・金は来年末には4,000円/gになるだろう
・2010年から2011年にかけて日経平均は5,000円を割るだろう
そういった内容です。
未来予測なのでその通りになるとは限りませんし、そうなれば問題が大きいのだけれど
次の世界覇権国は中国であり、米国は金融問題と、それに伴うドルの信用問題でその地位を失う可能性が出てきたということを認識しておいたほうがよさそうです。
世界史は産業革命と資本主義・社会主義の創設の一時期を除いて常に中国が最先進国であったのですから、
本道に戻るのかなあ。
いずれにしても来年は波乱の年になるのでしょうね。