よく見ると 私オスカー・ワイルドと

誕生日が同じでしたキラキラ

昨日のブログは 酩酊しながら書いており

眠すぎて気づきませんでしたがタラー

 

 

 

非現実的な設定と

会話はすべて 鋭すぎる知性の応酬みたいな

『ドリアン・グレイの肖像』

読んだ直後なだけに

 

 

 

気分はささくれて 心なしか

起きてすぐ 体調もイマイチでしたがガーンガーン

(強風の日だったので

 中国から いろいろ飛んできてた??

 

 

 

本日のチョイス 壷井栄さんの

『二十四の瞳』

安定した ほのぼの感を含む

まっとうで健全な感動にいやされましたふんわりウイング

 

 

 

大きな文字で300P足らず

ほんの1~2時間

読むのが遅めという人でも

3時間あれば 十分読めそうですよ

 

 

 

映画鑑賞と変わらない程度の時間で

こんなすばらしい作品を読めるなんて!!

 

 

 

世間で もてはやされてるモノは

どこか敬遠しがちな私ですから

この作品の映画も観た事ないし

「ご立派すぎて 鼻についたらどうしよう」

 

 

 

そんな失礼な心配をしていたのですが

とんでもないまじかるクラウン

『若草物語』のルイザ=メイ・オルコット

『風と共に去りぬ』のM.ミッチェル

 

 

 

世界の名だたる女流作家とも

じゅうぶん肩を並べられますし

イヤ そもそも独特にスゴすぎて

そんな尺度では測れないのかも乙女のトキメキ

 

 

 

ペーソスがわざとらしい作品は

最近 警戒しがちなんですが

全然そんな風ではなく

自然に良い感じの涙が出ます

 

 

 

女(おなご)先生がまだ若く

当時モダンガールの筆頭だった前半部が

舞台は小豆島なのに なんだか

遠い国の童話を読んでいるかのように

 

 

 

ほのぼのと いやされますコーヒー

 

 

 

それに12人の生徒の個性が

生き生きと描き分けられていて

まあ私は女性だから特にですが

当時の少女たちに共感がいきますね~おすましペガサス

 

 

 

私はこのトシになっても

自分の将来が思いきり不安なのに

少し牧歌的な処もあるとはいえ

不安定な動乱の時代に

 

 

 

少女たちの行く末がもう

まったく他人事ではありません

傾いた旧家の娘は 早々に身を落とし

表社会から姿を消してしまいますし台風

 

 

 

料亭の娘で 歌が上手なマスノちゃんは

親に内緒で受けたコンクールで一等入選

それでも反対され続け 家出を繰り返す

そういう処にトキめいてしまう私二重丸

 

 

 

「三味線ならいいんでしょ!」と

なんか方向性がブレていき まるで芸者さん汗

親との争いに疲れたのか

それなら家を継ぐのも 大して変わらんと

 

 

 

あきらめも潔く

あっけらかんとしてる処が魅力の女性ですね上差し

 

 

 

母親が亡くなったというだけで

生活が激変してしまい

大阪の親せきへ養子にやられる松江ちゃんが

 

 

 

「行きたくない~」と柱につかまって

泣いていやがるのが 本当に可哀想

子供心に そのあとどうなるのか

それなりに察知していたのかもてんびん座

 

 

 

でも 何とかつらい時代を生き延びて

最後には同窓会に出てきます

(正確には女先生の就任祝いですが)

それが何だか良いんですよね~😢

 

 

 

私も同窓会には 顔を出したくない

というタイプだし

確か高校・中学の「これで最後だよ」

そう言われた同窓会にも出なかったけど

 

 

 

もし次にそんな機会があれば

今度は行ってみようかな

そんな気持ちになりました上矢印

(ホンマか~!?

 

 

 

文字が大きい300Pに

それでなくても事が多い時代の

20年間が詰め込まれているので

やや展開が早い感じがする処と

 

 

 

意外に授業の場面が少ないスター

それが悪いというんじゃないけども

「教師が主人公なのにね」と

なんかそれも含めて斬新でした

 

 

 

女先生には すぐれた音楽の素養があって

生徒たちは 音楽の授業が楽しみなんですが

先生がケガをして 長期お休みとなり

 

 

 

代わりに男の先生が

不得意な音楽の授業のため

オルガンを猛特訓してる場面が健気

 

 

 

それも夜中近くまで…星空

奥さんまでが それをお手伝いして

音楽センスのない夫を励まし続けます

コミカルだけど ちょっと感動もする

 

 

 

なのに生徒たちは 男先生の担当する

音楽の授業がイヤでたまらないんですニヤリ

生徒たちの年頃にピッタリの唱歌などを

女先生は いつも選んでいたのですが

 

 

 

男先生は「女子生徒だけじゃないんや!」と

勇壮な軍歌をやろうとします

「女先生 はよ帰ってこんかな~」

生徒たちに言われて お気の毒な男先生セキセイインコ黄

 

 

 

私がすごく感動したのは ラストの20年後

女先生はまだ40代で 長男も小学6年ですが

「忠君愛国」という国を挙げてのギマンの中

夫や末娘を戦争の中に亡くして

 

 

 

毎日 食べ物や着る物の心配アセアセ

疲れ果てて すっかり老いさらばえています

それでも かつての仕事に再起を賭けて

とはいえ 昔のような自転車もなく

 

 

 

片道8キロを 長男が舟をこいで送り迎え

雨風の日は 歩いて通う覚悟です宇宙人くん

かつての教え子が骨を折ってくれて

仕事が決まりましたが

 

 

 

校長からは「トシがいきすぎてる」と

現在なら考えられないような

老●という失礼な言葉でおとしめられ

それでも前だけ見て進むのです

 

 

 

みなが困窮している中

かつては いちばん出来が悪く

テキトーに裁縫学校へ通って

「良いお婿さん探し」だけが目標だったという

 

 

 

ミサ子は 大家の若奥様然としており

「みんなで持寄りパーティ」という時も

ふだん家事なんてしないのでしょうね

まったく動かず 何の役にも立たないし

 

 

 

上記のような選択が 「人としてダメ」とは

いちがいに思いませんが

苦労をしなさすぎたのか

「本当に人間か」と思うほど

 

 

 

思いやりや配慮に欠けた発言をしますバツブルーバツレッドバツブルー

 

 

 

このキャラも すごくリアルで

「逆境続きだった私の人生にも

 肯定的な側面がある」と

彼女を見ていて 初めて思えたほどです

 

 

 

女先生が亡くした末娘は

八津(やつ)という名前で

私も三人姉妹の末っ子だし

名前も似ているので親近感がありオーナメント

 

 

 

女先生のご主人は漁師さんで

末娘のやっちゃんが生まれたとき

「すでに世界の7つの海は渡ったから

 八つめの港であるウチでゆっくりしたい」

 

 

 

そういう素敵な由来の名前だったのに

 

 

 

ご主人は戦争に倒れ

やっちゃんは 空腹に耐えきれず

まだ青い実を食べてしまった事で

急性カタルで命を落とします

 

 

 

この件だけでも 

「今後いかなる理由があれど

 絶対に戦争はダメです」と言いますが

現在も世界のどこかしらで絶えず

 

 

 

戦争が行われているんですねガーンガーン

 

 

 

どんな小説であれ

結末って本当に難しいと思います

 

 

 

冒頭と過程は 書き込まれているけど

結末だけ取って付けたような場合も

少なくありません

 

 

 

でもこの作品の結末は これで良いと思います

可もなく不可もなく

ニュートラルだからこそ

 

 

 

未来の可能性が感じられるのです虹