TPP交渉参加を表明した安倍首相ですが、さすがに「決められる政治」
はいいですね。米国も期待を持ってみているようです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS23025_T20C13A2NN1000/?dg=1
とりあえず、期待半分のようですが、円安株高で富裕層には
「消費増」
のマインドが確実に生じているようです。
経済の世界ではIS-LM分析にてこの現象を説明できます。
株高→資産価値増→消費増(ラーナー効果)→総需要の増加に伴うIS右シフト→国民所得増加
但し、利子率上昇によるクラウディングアウトがある分、
国民所得増加の効果はやや弱くなります。
また、IS-LM分析は物価を一定としています。
よって、物価上昇については分析の対象外となり、
物価上昇が現実の経済に与える影響は不明です。
また、マンネタリストのフリードマンは⊿Cという資産効果のほかに
長期的には資産バランスを保とうと貨幣需要が増える⊿Lの発生に
よりLM曲線が左にシフトするとしており、これにより当初の⊿Yの
効果を薄める、場合によっては効果を無くしてしまうとしています。
おそらく、安倍首相はそのことを見込んで先んじて強力な金融緩和を
要請したとするならばここまではマクロ経済の教科書通りということに
なるでしょう。
当面は物価上昇、金利上昇の家計に与える影響を注視しつつも三本の矢
の効果がいい方向に出ることを望みます。