10月10日は台湾の建国記念日、十が二つで双十節と呼ばれています。108年目、台湾の皆さまには心よりお祝いを申し上げます。
戦前は日本でもあった台湾は、日本と特別な歴史を共有する国、建国パレードが行われる総統府は東京駅にそっくり、だって総統府設計監修者は東京駅設計者の辰野金吾先生その方だから。
辰野先生の設計は「辰野式」といわれ、総統府以外にもこの様式で建てられた建物は台湾にも数多く現存していて、あちこちでどこか懐かしい感覚を覚えます。烏頭山ダムの八田先生や「高麗米」開発の磯先生を未だに大切に思ってくださり、学校の卒業式では「仰げば尊し」が台湾語で現代でも歌われている・・・50前まで一度も台湾に行ったことはなかったのですが、一度行くことがあって一発で台湾にほれ込んでしまい、その後何度も訪問することになりました。あんまり素晴らしかったのでうち一度は妻も一緒に九份とかに行きました。
ある回には敬愛する李登輝先生のお話も拝聴させていただきました。李登輝先生は台湾は日本に対して「片思い」をしているという表現をなさって、私は泣きそうになるくらい大変申し訳なく思いました。
東北大震災の時には、なんと250億円もの義援金を台湾国民の皆さんで集めて送ってくださいました。日本国民はこの恩義を決して忘れず、永く語り継いでいくのがよいと思います。
今年は日本からも日台議連の皆さんが双十節パレードに参加したとのことですが、現在日本と台湾は国交が開かれていないことになっています。中国に配慮して、ですか・・・。悲しいことですね。
ある日の台湾桃園空港にあった広告、問い合わせに対応する言語の欄は「中国語」「台湾語」「客家語」「英語」の順に紹介されていました。台湾語は中国語の前に書けばいいでしょうに、台湾語が真っ先に記載されていてよいでしょうに・・・台湾はもともと台湾人の国なのにと、とても違和感を覚えました。
正式に誰はばかることもなくお付き合いができるように国交関係法を整備して、台湾とより一層の交流を深められるようになることを願っています。せめて日本大使館、台湾大使館がそれぞれの国内にある位の関係にはなりましょうよ。
今年の双十節に台湾に行きたかったのですが、事情が許さず行けなくて残念、来年こそ是非にと心から祈っています。