【アメノフキオ/神生みで誕生した家宅六神の一柱】
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アメノフキオ(天之吹男神)はイザナギ(伊邪那岐命)とイザナミ(伊耶那美命)が生み出した家宅六柱の神の一柱で、本居宣長が編纂した『古事記伝』では、「大祓詞」に登場するイブキドヌシ（気吹戸主）と同神と解釈していますが、『神名考』では屋上の神としています。
屋上の神という解釈は「屋根を葺く」という言葉の音から、アメノフキオを「高天原の屋根を葺く神」と連想しているものと思われます。
家宅六神は、建物の材料や構造を示した神々とされますが、『古事記』においてイザナギとイザナミによる「国産み(国土の生成)」を終え、「神産み」の最初にオオコトオシオノカミが産まれ、それに続いて家宅六神が生まれていることから、通常の「家屋の神」という解釈より、自然神的な位置づけであるという見方もあります。
家宅六神は以下の六柱となります。
●イワツチビコノカミ（石土毘古神）
●イワスヒメノカミ(石巣比売神)
『古史伝』では、イワツチビコノカミとイワスヒメノカミの二神はウワツツノオノカミ(上筒男神)の別名であるとしています。『神名考』では、イワツチビコノカミは土を、イワスヒメノカミは砂を司る神であるとしています。
●オオトヒワケノカミ(大戸日別神)
『古事記伝』ではオオナオビノカミ(大直毘神)と混同された神であるとしています。『神名考』では、門の神の一つであるとしています。
●アメノフキオノカミ(天之吹男神)
『古事記伝』では、その名前から「大祓詞」に登場するイブキドヌシと同神と解釈しています。『神名考』では屋上の神としています。
●オオヤビコノカミ(大屋毘古神)
オオクニヌシ(大国主)の神話に登場し、イソタケル(五十猛神)の別名ともされるオオヤビコノカミとは別神とされます。
●カザモツワケノオシオノカミ(風木津別之忍男神)
『古事記伝』では、ソコツツノオノカミ(底筒男神)、または大祓詞のハヤサスラヒメ(速佐須良比売)と同神としています。
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