【ヤガミヒメ/稲羽の女王】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

【ヤガミヒメ/稲羽の女王】


@art.mochida.daisuke
稲羽のヤガミヒメといえばオオクニヌシの最初の妻となった女神。


『古事記』によると、オオクニヌシの兄である八十神(やそがみ)が、

 

美しいと評判の稲羽のヤガミヒメに求婚するため、

 

自分たちの荷物をオオクニヌシに背負わせて稲羽の国に行くことにします。


その道中で八十神とオオクニヌシ一行は、

 

皮を剥がれ痛みに苦しむ白兎に出会いました。


兄達はその兎に「その体を治したければ、海水を浴び、

 

風の強く当たる高い山に行き伏せておけば治る」と言いましす。

 

しかし、兎がその通りにすると傷に塩水が染みて、

 

風で乾燥した皮膚が裂け、猛烈な痛みで更に悶え泣いてしまいました。


そこでオオクニヌシは、泣いている兎を蒲の穂を使い治療してあげると、

 

傷が癒え喜んだ兎は『ヤガミヒメ様は、

 

心優しいあなた様をお選びになるでしょう』と予言します。


八十神が念願のヤガミヒメに会うと、

 

ヤガミヒメは先の予言どおり『私は、あなた達の言うことは聞きません。

 

私はオオナムチ(オオクニヌシ)様と結婚しようと思っています。』

 

と宣言したのでした。

 

ふられた八十神は嫉妬に怒り狂い、

 

オオクニヌシを騙して殺してしまったのであります。


可哀そうなオオクニヌシの亡骸を見て、

 

母親が泣いて天津神カミムスビに頼んで生き返らせます。

 

それでも懲りずに八十神はオオクニヌシを何度も殺してしまうのでした。


このままでは命がいくつあっても足りないと思った母親は、

 

木国(キノクニ)のオオヤビコの所へオオクニヌシを逃がします。

 

しかし、その木国にも八十神が迫って来るので、

 

オオヤビコはオオクニヌシをなんとか

 

根堅州国(ねのかたすくに/スサノオの国)に逃がしたのでした。


オオクニヌシは、ヤガミヒメを稲羽国に置いて根堅州国へ行ってしまいますが、そこでスサノオの娘スセリビメと結ばれます。そして、スサノオの命でスセリビメを正妻にし国造りを行いました。

ようやくオオクニヌシの国造りが完成したころ、

 

最初の妻ヤガミヒメはオオクニヌシの子供を

 

身籠っており臨月に近づいていたので、

 

その事を報告しようと、夫の居る出雲国まで

 

オオクニヌシを訪ねてきました。

 

しかし、それに嫉妬したのが正妻のスセリビメとされます。


ヤガミヒメは、正妻のスセリビメを畏れてオオクニヌシを諦め、

 

稲羽国へ帰ってしまいました。

 

このヤガミヒメとスセリビメの関係は対立関係のようにも取れますが、

 

ヤガミヒメはオオクニヌシを立派に成長させた

 

スセリビメに後を託したのかもしれません。

 


ヤガミヒメは、帰省する途中で、生まれた赤子を木の枝に

 

掛け置いて帰ったと言われますが、

 

稲羽国の伝承では御子神と一緒に稲羽国に帰りついたとも。


このオオクニヌシとヤガミヒメの御子神は御井神(みいがみ)、

 

別名を木俣神(きまたのかみ)と言います。

 

その神名は「井泉」を表す水神です。

 

古代では井戸、湧き水は大変貴重だったはずで、

 

井戸を所有する者のは水利権を握る特別な存在、地域の有力者です。


ヤガミヒメは出雲の「生井(いくい)」「福井(さくい)」

 

「綱長井(つながい)」の三つの井戸を掘って、

 

その生まれた子の産湯として使ったとされる伝承があり、

 

それが三つの井戸なので「三井」。

 

それが「御井神(ミイ神)」の由来になったとされます。


また木俣神(きまたのかみ)が「木の股に挟むことで子供の健康を願う」儀式の神格化で、

 

御井神(みいがみ)が産湯、安産に関わる神であることを考えると、

 

この御子神の名前は子供の出産・成長に関する神様という事になり、

 

稲羽の女王ともされるヤガミヒメは、

 

オオクニヌシとの間に出来た子を愛し、

 

その成長を心から祈願した深い母性を持った女神と言えます。



【ヤガミヒメ 和魂】
絶頂期
今が絶頂期です
------------------------------
華やかで人生絶頂の時を迎えています。
多くの異性からお誘いがあるでしょう。その中で素晴らしい出会いが待っています。
更に子宝に恵まれる事もあるでしょう。
ただ、人は慎重に見極めましょう。


【神格】
恋愛の神様


【御利益】
安産・子宝・病気平癒


【別称】
八神姫 八上比売


【系譜】
不明


【祀られている神社】
売沼神社
(鳥取県鳥取市)
都波只知上神社
(鳥取県鳥取市)
島御子神社
(長崎県対馬市)
=========================
フォロワー様限定で無料ZOOMオラクルカードセッションも受け付けています。
古事記勉強会、守護神鑑定、恵方鑑定DMにてお気軽にご連絡ください。@art.mochida.daisuke
=========================
#神社好きとつながりたい #古事記 #日本書紀 #神社参拝 #神社 #拝殿
 #神社巡り #神社好き #注連縄 #鳥居好き #墨絵 #墨絵アート #ヤガミヒメ