【コノハナチルヒメ/山神の御子神】
@art.mochida.daisuke
コノハナチルヒメ(木花知流比売)は『古事記』に登場する
国津神オオヤマヅミ(大山津見神)の娘で、
名称や系譜は記されていますが、
特に事績に関する記述は全くない女神です。
ちなみに『日本書紀』に、コノハナチルヒメの
神名は記述されていません。
系譜によると、スサノオとクシナダヒメとの間に
生まれたヤシマジヌミノカミとコノハナチルヒメが
結ばれたとされ、この二柱の御子神が
フハノモヂクヌスヌノカミ(布波能母遅久奴須奴神)です。
オオヤマヅミはコノハナサクヤヒメと
イワナガヒメ姉妹、カムオオイチヒメ、
テナヅチ・アシナヅチ等、
たくさんの神々をもうけていますが、
コノハナチルヒメもその中の一柱となり、
兄弟姉妹も必然的に多い神ですが、
前述のとおり他の兄弟姉妹の神々に
比べるとこれといった事績は何も残っていません。
コノハナチルヒメの名の意味は「木花が散る姫」となり、
木や花が枯れることを表しているとされ、
この神格のは御子神のフハノモヂクヌスヌノカミにも
受け継がれていると考えられています。
コノハナチルヒメとコノハナサクヤヒメの対となる
名前の関係性も指摘され、同一の神様とも、
花が咲く時期と散る時期、この生命の移り変わりや
儚さを表しているとも考えられます。
また、粟鹿神社(兵庫県朝来市)の書物『粟鹿大明神元記』では、
コノハナチリヒメ(木花知利比売)と表記されています。
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