【ヨモツオオカミ/黄泉の国を統べる大神】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

【ヨモツオオカミ/黄泉の国を統べる大神】

 


@art.mochida.daisuke
ヨモツオオカミは、その名の通り「死者のいる黄泉の国」の神様で、

 

地母神イザナミの別名とされています。

 


『古事記』によると、夫イザナギとの間に

 

多くの国土と神々を産み成したイザナミでしたが、

 

火の神ヒノカグツチを産んだ際に大やけどを負ってしまい、

 

それが原因で黄泉の国に旅立ってしまいます。

 

しかし、イザナミのことが諦められないイザナギは、

 

黄泉の国まで妻を取り戻しにいくのでした。

 


ようやく黄泉の国に辿り着いたイザナギでしたが、

 

イザナミはすでに黄泉の食べ物を口にしていたので、

 

戻りたくても戻ることは難しいと告げられます。


それでも夫イザナキは諦めません。

 

イザナミも出来ることなら今すぐにでも愛する夫に会いたい。

 

しかし、イザナミは全身に八雷神(やくさのいかづち)が憑りついていたので、

 

会えるような姿ではなく、すでに黄泉の国の住人へと変化していました。


それでも夫に会いたい一心で、

 

「黄泉の神様にお伺いしますので、私が外に出てくるまでは、

 

絶対に中を覗かないでください。」と約束をし、

 

黄泉の神様にイザナギに会えるように申し出ることにしました。


待ちくたびれた夫イザナキが会いたい想いを止められず、

 

約束を破って中を覗いてしまいます。


しかし、そこには八雷神の憑りついたイザナミの恐ろしい姿があったのでした。


イザナギはあまりの驚きに思わず後退り音を立ててしまいます。

 

見られたことに気づいたイザナミは、夫が約束を破ったこと、

 

醜い姿を見られたことに激高しました。

 

一番見られたくない人に、一番見られたくない姿を見られた…

 

愛するが故に許せなかったのです。

 

怒り狂う妻に恐れをなした夫は、

 

あわててその場を逃げ去りますが、

 

イザナミは黄泉の国の軍勢を放ち追いかけました。

 

何とか逃れ黄泉の国の出口まで来たイザナギは、

 

大きな岩で出口を塞いでしまいます。


大岩に道をふさがれたイザナミは


「愛する夫よ。このような事をするならば、

 

そちらの国の人間を1日1000人くびり殺しましょう。」と言い放ちます。


イザナギは「愛する妻よ。それならば、

 

1日1500の産屋を建てよう。」と応えました。


ここから、人の「生」と「死」が生まれたといいます。


イザナミは夫を心から愛していました。

 

愛していたからこそ、約束を守ってほしかった。

 

醜い姿も見られたくなかったのです。


怒りに我を忘れてイザナギを追いかけていたイザナミでしたが、

 

大岩を前にして愛に目覚めたともとれます。


なぜなら女性から声をかけると「事は成就しない」という

 

前例があったにもかかわらず、女神であるイザナミは

 

自ら先に声をかけているからです。


この事が意味するのは、夫婦神が大岩を挟んで

 

言い合った事は「成就しない」 という暗示ではないでしょうか。


悲劇的な印象はありますが、イザナミは最後の最後で

 

愛に目覚め、黄泉の国の大神に相応しい御姿になった事でしょう。


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