【カムオオイチヒメ/穀物と市の姫神】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

【カムオオイチヒメ/穀物と市の姫神】

 

 

 


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カムオオイチヒメ(神大市比売)を描いてみました。

 

この神様は『古事記』において、スサノオの二番目の妻として記載されています

 

スサノオの最初の妻は、ヤマタノオロチを退治した際に助けたクシナダヒメですが、

 

どちらの女神様も稲作に関係の深い神様で、

 

サノオと稲作の関係性の深さを現していると言えます。



カムオオイチヒメは、山の神オオヤマヅミの娘とされていて、

 

スサノオとの間に2柱の御子神、

 

オオトシ(大年神)とウカノミタマ(倉稲魂神)を産みました。


この神々は、どちらも農耕に関係のある神格を有しているのもあり

 

カムオオイチヒメ自身も農耕神・食料神として信仰されています。

 


ただ、夫のスサノオ、父神オオヤマヅミ、御子神ウカノミタマ、

 

オトシをお祀りする神社は全国各地にありますが、

 

カムオオイチヒメをお祀りする神社は

 

それらの神社と比較すると非常に少ないといえます。

神名の「神(カム)」は偉大な神威に畏敬して冠する接頭語とされ

 

「大(オオ)」は「偉大・立派」、「市(イチ)」物々交換をするために人が集まる場を表し、

 

「神々しい、立派な市」と考えられ、


市場の守護神として信仰されながら農耕稲作の豊穣神と言う側面も持ちつつ、

 

経済守護、商売繁盛にも神徳があるとされます。

また山神は陸海問わず物々交換の市場を提供する能力があったため

 

オオヤマヅミの分身としてカムオオイチヒメも尊ばれていたとされます。


また、穀物の神が山に住んでいると考えられていて、

 

その神が里の畑に宿って作物を育てるという信仰があったため、

 

山の神の娘であるカムオオイチヒメもそういった神格を有し、

 

ウカノミタマやオオトシといった穀物神の祖神(おやがみ)として

 

特別な崇敬を受けていたと思われます。

前述の通り神社のご祭神としては比較的少ないですが、

 

大歳御祖神(おおとしみおやのかみ)の神名で祀られることが多いようです。



奈良県桜井市にある3世紀中頃の築造とされる箸墓古墳には、

 

宮内庁治定として「大市墓」の銘があり、

 

伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区)の上社御祭神「オオミヤノメ(大宮能売大神)」は

 

アメノウズメと同一視されることもありますが、

 

これを『二十二社註式』、『稲荷神社考』などでは

 

カムオオイチヒメであるとされ、穀物神、市場守護神として

 

古代より広く信仰されてきたと考えられます。

◆系譜
オオヤマヅミの娘
スサノオの妻
ウカノミタマ(御子)
オオトシ(御子)

【お祀りする神社】
静岡浅間神社内の大歳御祖神社(静岡県静岡市葵区)
市神社(愛知県津島市米町)
湯田神社(三重県伊勢市小俣町)
市比売神社(京都府京都市下京区)
大内神社(岡山県備前市香登本)

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