田んぼの水の見回りをしていたところ、道端のゴミを川へ蹴り入れている人を見かけた。
当人は、道路のゴミを見えないところへ追いやることで、「良いことをした」と思っているのかもしれない。
だが、水田を管理している側からすると、ゴミが田へ流入するかもしれない迷惑行為だ。
それ以前も、誰かの車通行時にガシャと音がして、車を降りた運転手が踏みつぶしたゴミを川へ投げ込むのを見かけたことがある。
これも、道路にあるゴミを他へ追いやることで「良いことをした」と思っていたか不明だが、我々からすると迷惑行為でしかない。
だが、水路を利用しない人には「ゴミを流すと迷惑だ」という実感が掴めない人もいるだろう。
迷惑行為といっても、元々のゴミの発生源は別人であり、ポイ捨てを最初にした人がクズなだけで、川へ投げ入れた人は普通の人なのだろう。
昔見かけたblogで、親子で外出中に幼子がゴミを拾ってきて「はい」と親である自分に手渡す行為を絶賛する記事を見かけたことがあるが、その行為を褒めるかどうかは年齢次第と思う。
中学生くらいの子供が道端のゴミを拾って親に手渡したら親は激怒するかもしれない。
近年は公共のゴミ箱もあまり見かけなくなっており、ゴミの行き場(自分の家のゴミ箱?)まで責任を持ち、持ち帰る覚悟がないなら、余計な手出しをすべきでない。
他人のゴミであろうと、一旦手に取った瞬間にゴミの責任が拾った人に代わるので、トラブルの原因となる可能性もある。
こうしたポイ捨てをさせない有効な教育として、日本の小中学校では清掃を生徒にさせることで、清掃する人の苦労を体験させており、それがポイ捨てしない文化に繋がっていると思う。
海外のポイ捨てが常態化した国では、清掃業者が片付けるのが当たり前で、一般人が片付けると業者の仕事を奪うことになるという論調の記事を見かけたことがあるが、日本人の感覚とは相容れない。
そうした国では、専門業者がやるのが当然で、片付けてくれる人に対する感謝の心も持たないのかもしれない。
清掃担当者が片付けの大変な状態のゴミ処理に愚痴を言ったりしたら、「それがお前の仕事だろう」と義務を果たしてないと責めたりするのかもしれない。
近年は、仕事をAIに丸投げして処理をさせるのが流行っているようだ。
宿題もAIにやらせ、そのまま提出して罪悪感を感じない学生がいるらしい。
AIの回答を採点する教師はどんな気持ちになるだろうか。
昔、他人の宿題の記入済みプリントをコピー機でコピーし、名前部分を線で消して自分の名前を書いて出す学生がいて驚愕したことがあるが、AIコピー提出も似たようなレベルではないだろうか?
AIに命令しやってくれたことに対してお礼を言うのは、AIが返答のために無駄な電力を使わせることになり、お礼を言うべきでない、というルールもあるらしい。
感情を持たない機械にお礼を言うのは不要というのは分からなくはないが、その延長が人間に適用されると軋轢が生じるだろう。
発信好きな成金社長の中には、大変な労力の掛かる作業をしている人に対して「バカのやることだ」と言い放つ人もおり、それに追随する人も見受けられる。
こういうのは現場の苦労を知らず、他者の気持ちへの想像力のない人のやり方だ。
いじめや泥棒というのは、相手の立場で想像するという思考力の欠如から発生する側面もあると思う。
言われないと分からない、体験しないと相手の立場が理解できないのは、誰でもある程度は発生してしまう。
自分が被害を受けて初めて、大変なことを今までしていた、と思い知ることもあるだろう。
苦労をして、大変さを知るという貴重な体験の機会をAIの普及が奪ってはいないだろうか。
先日、回覧板で回ってきた文書に、犯罪対策のため、子供に知らない人とは話させない、子供に電話を取らすな、宅急便が来ても子供に応対させてはいけない、と記載があって驚いた。
電話しても出ず、荷物を配達しても居留守をされたら相手はやりきれないだろう。
昔は人に会ったら挨拶しましょう、電話はすぐ出るものだとしつけられたが、今の時代は逆を推奨している。
最近、詐欺・泥棒が全国で多発しているようだが、被害に遭遇する人の気持ちを理解できる人は、犯罪行為はできないだろう。
現代はそうした想像力も失われつつあるのだろうか。
トランプなんてのは、他者への想像力の欠けた人物の代表格だろう。
日本の拉致被害者にトランプが同情的発言をしたニュースを見たことがあるが、数えきれない死者を出すトラブルを多発させている主が、格下に見ている日本の状況に本気で共感するわけがない。
大企業が下請けに丸投げして安くやらせればよい、という利益第一主義の経営も、自分さえよければ、の延長にあると思う。
AI活用は、自分で実務をせず、上から命令して下請けに安くやらせる、という手段の発展形だろうか。
常態化すれば、いばりくさって、けなして、感謝の心を持たない人も増えて来やしないだろうか?
amebloでもAIで自動で推奨キーワードを付けてくれる機能があり試したが、結果がしっくりこず、採用したことはない。
自分では選ばないようなあざといキーワードが嫌で丸投げしてお任せする気持ちにならない。
AIに批判的なことを書いたが、便利な物を活用することを否定するつもりはない。
周囲が使っていて自分だけ使わなければ取り残されてしまう。
AI活用した詐欺業者の手口も知らなければ、情報弱者は引っかかってしまうので、知識は持っている必要はある。
AIに頼り切るようになって、突然停電等が発生して自力解決しなくてはいけない事態に陥った際、困る人が大量発生するだろう未来は想像できる。
