京王8000系 キットのアップデート | yao-25のブログ

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Nゲージの軽加工やレイアウトづくりの記録を載せていきます。

 京王8000系は新5000系の登場まで長く京王のフラッグシップトレインを務めた、京王を代表する車両です。

 

 1992年の登場時、京王沿線に住み、京王線を利用して通学していましたが、6000系から7000系へ受け継がれた実用本位のスタイル(こちらもこちらで好きなのですが)とは一線を画した優美なデザインに、ひと目見てすっかりファンになってしまったのでした。

 

 ところが、京王を代表する車両にも関わらず、模型に関しては少し不遇な扱いになっています。

 私鉄のフラッグシップトレインとなれば、今ならマイクロエースや鉄コレから製品化されるところでしょうが、当時は鉄コレは無く、マイクロエースは休眠中でした(有井が鉄道模型に再度参入するのは1996年)。

 今でこそ、KATOやTOMIXもマイクロエースに対抗してか、私鉄車両を多数出していますが、当時はごく限られた車種しか出ていませんでした。TOMIXに至っては「スペーシアが売れ行き的に失敗したから、二度と私鉄は出さない。」などという噂までありました。
 よって、製品化するとすればグリーンマックスかガレージメーカーだったわけですが、GMは中の人が京王に興味が無いらしく、製品化されたのは、何年もたってからのことでした。
 それでも、製品化が発表されると、ファンとしては、待ちに待った製品化ですから、実車を調査するなど気合を入れて、期待して発売を待ちました。

 

 待ちに待った発売。当時は学生だったか、就職したてだったかで、あまり予算が無く、とりあえずはトータルセットだけの購入でした。
 まずは先頭車を組み立ててみたものの、似ていない前面にすっかり落胆させられてしまいました。玩具のプラレールの方がよっぽど実車に似ているくらいです。

 前面のみならず側面も、なんだか印象が実車と異なるような感じがして、増結セットを買い足すことはおろか、1両組み立てただけで組立中止となってしまいました。

 その後、実車の登場から20年くらいたって、ようやっと初の完成品であるマイクロエース製品の製品化アナウンスがありましたが、発売延期を繰り返した末に製品化中止になってしまいました。

 その時期はマイクロエースが新規製作の新製品を多発していて、生産能力に追いつかず、発売遅延になることは常態化していたので、延期になるのは気になりませんでしたが、企画中止というのには驚かされました。

 幸いなことに数か月置いて、商品の内容を少し変えて製品化予告がされ、今度は無事に発売されました。

 おそらく、同時期に発売になったGMの完成品との競合を避けたのか、台車が違う8733F、クハを供出してサハを組み込んだ8714Fという異端編成からの発売になりました。

 

 マイクロエースと同時期に発売になったGMの完成品は、印象は良いものの、値段は高めで、そのくせ6000系用の台車が流用され続けていたり、方向幕ステッカーが、後述の粗悪ステッカーを除くと現行仕様のものしか無かったり、グレースカート仕様の製品に付属しているステッカーが粗悪だったり(透明ステッカーで再現すべきところを、白地のステッカーにグレー地でごまかしており、方向幕のフォントもいい加減。)、生産時期によっては車体が反っていたり(「仕様だ」と言い張っているのがまた残念なところ)と、少し残念な感じのある製品になっています。

 

 一方、GMのキットは完成品が出る頃まで何回か再生産されましたが、完成品に対する取り組み方のいい加減さからも分かるように、こちらも大きな改良はされることが無いままでした。

 一応、帯の太さを見直したり、床下機器を後発の製品の少し似ているものに差し替えたりといったことはしていましたが、印象をスポイルする一番の原因である前面は何の改良もされませんでした。

 

 

 納得ゆかなかった京王ファンは、当然自分だけではなく、前面窓ガラスを2枚使って縦に切り継ぐとか、前面窓の下を黒く塗ってごまかすといった改善案を模型誌などで見かけましたが、

落胆しきってしまいこんでしまったものを、取り出すには至りませんでした。

 

 ところが、ある時、ふと思い立って完成品用の前面ガラスを当ててみたところ、思いのほか簡単にガラスを組み込むことができ、前面の印象が改善したことから、1両だけ組み立てた状態で放置されている塗装済キットの組み立てが再始動。

 

 初期ロットのトータルセットしか買っていなかったため、中間車を買い足す必要があり、中古品を買い足していった結果、帯の印刷が改善された後期ロットで8両揃うことになりました。

 

 「1,譲れない部分以外は手間をかけない」、「2、極力お金もかけない」、「3、完成品には寄せるが同レベルにしようなどと考えない」というテーマを決め、加工を開始しました。

 

 

ちなみに、レイアウトは写真を撮ったりブログを書いたりしないまま、ある程度のところまで行って、そのまま放置状態になっています。