謎のメッセージ | 矢野 創作Dining

謎のメッセージ

私が料理人の道に入る前にも書いていたブログ。
そこで私の祖母(大女将)が
家中の至る所に残すメッセージというものを
紹介したのだが
果たして 覚えている人はいったいどれほど居るだろうか?

当時、奇妙奇天烈なブログにも、関わらず誇りに思うほどのアクセス数を頂いたのを覚えている。

そんなゴキゲン執筆家気分で居たのも束の間
これまでにないほどのエゲつなーい内容を書いた翌日、
ブログスペースを借りていた「すくすく」というサイトで
「独自の視点で書く、というより”描く”文章で~
コラムのような素晴らしいブログです!」と
特集されデカデカと紹介されるまでになった
あの輝かしい黒歴史。

削除するにもパスワードも覚えておらず永遠に残るログ。

たまに読み返すとまったく覚えていないが
これぞリアル。
怖いものなしの文章。
ディスる、蔑む、見下すかと思えば 謙る。
変幻自在なのか 不安定なのか。
今、自分 守りに入ってるなぁ とさえ思うほどのアグレッシブさ。
大人になったなぁ自分。

なんてそんなブログから3度 引っ越してきた。
飽きずに読み続けてくれている方、
話が反れたが お待たせしました。

あれから おそらくは10年近く経っているだろうか。
大女将は未だ 現役。
書き残すメッセージの妙技を今宵 出し惜しみしつつも
5つだけ ご紹介しよう。


謎のメッセージ 1 「3F 配膳室 36」
謎レベル ★★☆
場所:文房具類が置いてある一角。






見ての通り 3Fにある配膳室の内線番号を記したメモ。

犯行の手がかりを記しているような雰囲気だが
このメモの近くに電話は


ない。













謎のメッセージ 2 「網戸 必ず締めて下さい  網戸 必ず締めて下さい」
場所:ボイラー室の鉄の扉。
謎レベル ★☆☆



2度の忠告。警告か?3度は言わないぞ。。。という圧力。
しかし、"締めて" ではなく"閉めて" ではないだろうか。
いや、指摘する勇気もない。









謎のメッセージ 3「のんだ 9/5」
場所:使わなくなったトースターの上
謎レベル ★★★




なにをのんだんだ




単純に怖い。
思わず唾を飲んだ。









謎のメッセージ 4 「新藤 重かんとく 人間は生きてる限り 生きぬきたいと云った 100才でなくなった」
場所:ガラスショーケース型冷蔵庫の側面
謎レベル ★★☆



感銘を受けたのか。
町中にあるイエスの言葉のような雰囲気を放つメモ。
セロテープの酸化具合から数年経っているが まだ監督の言葉は心で生きているのだろうか。
てゆうか 扱いが雑。









謎のメッセージ 5 「チン スル」
場所:家の中で一番新しいマルチレンジ
謎レベル 測定不能



一切の無駄を削ぎ落とし、さらにカタカナで表現した「チン スル」
コンパクト故に思考を停止させられるほどのインパクト。
自動車に「ノル ハシル」と貼るようなものだ。

もはや 動詞なのか、名詞なのか

そもそも 貼る理由が見当たらない。





<番外編 「想像してほしい。」>
謎のメッセージ 6 「時計 合わせました!」
場所:壁掛け時計
謎レベル ★★★



写真は無い。


が、ジワジワこないか?










探せばいたるところになる大女将のメッセージ
追加されては 剥がされて、、、

更新は不定期だが これまで重要なメッセージがあったかどうか
心当たりは



無い。





てんちょ シノブ