不思議な葉Ⅱ
.。.:*・゚Merry-X'mas:*・゚。:.*
実は私は小学校高学年までサンタクロースを信じていました。
ある日確かめるつもりで両親に「僕は知っちゅうよ、サンタクロースはお父ちゃんとお母ちゃんじゃお?こっそり枕元に置きゆうがを見たき。」
と言ってしまい、その年からサンタクロースは来なくなりました。
とてもショックでちょっぴり悲しかったのを覚えています。(笑)
では、昨日の続きです。
昼頃に現場近くに車を停め4人で山の中に入りましたが、なるほど道もなく平坦なところもなく、くねくねと降りたり上ったりで、ほんの5分も歩くと来た道が判らなくなってしまいました。薄暗いところに旧日本軍の釜戸跡みたいな物もあって、薄気味悪い中を進んで行くとそれはありました!熱帯植物のジャングルに横たわるアメリカの戦闘機。主翼に星のマークがあり、エンジンもあり部分的にまだ錆びてないパーツが光ってました。
すごい!しばらく頭がくらくらしてその場に立ち尽くした。
後で聞いた話によると、この飛行機はほぼ原形に近い状態で発見されたらしいく、主翼を含む機首部分と胴体は当時ままに、尾翼部分や他のパーツは少し離れたところに保管してあるそうです。
案内してくれた方にお礼を言って、どうして宿に訪ねてきたかを聞くと、私が島の上空を飛んでいるのを見たからだと言いました。
「実はお願いがあるんです。ある植物をもう何年も探しているんですが見つかりません。それでひょっとしたら空からなら見つけられるんじゃないかと思いまして・・・」
詳しい話を聞くと
数十年前に男女数人でこの島に旅行に来た時に、山で道に迷ってしまったそうです。草木を掻き分けながら進んで行くと、少し開けた所あって、胸の高さぐらいに5,6㎝の厚みのある葉っぱがあったそうです。その上を歩いて葉の先まで行くと、麓の人家が見え位置がわかったので安心して仲間のいる所に戻り、みんなで険しい斜面を下って帰って来れたとの事でした。
「え?歩くことが出来たぐらい大きいんですか?」と聞くと「はい、このように生えていました。」と言ってその絵を描いてくれた。
それは幅90cm長さ1m20cmの葉で10m四方にまるでポトスの葉を敷き詰めたような感じだったらしい。さらに10mほど歩いて葉の先から降りて下側を覗くと、薄暗く苔のようなものがびっしり生えてたそうです。
でも、その時は何とも思わず東京に帰って何年か経ったある日、友人の植物学者にその時の話をしたら「そんなものは植物の進化上ありえない。」と言われたそうです。
「この目で見たし、乗ったし、歩いたし友人も一緒だった。」と言ったら「証拠の写真はあるの?」と言われ「それはないけど・・・」と言葉に詰まったらしい。
後日、山から麓に戻ったばかりの写真も見せてもらいましたが、私と同い年の彼らの服装は当時の若者がよく着ていたもので、しかも全身泥だらけでした。
「仲間の写真はあるのに、あの植物は写さなかった。今思うと悔しいけど、この島ならどこにでも生えてるものだと思って・・・」
彼は 植物学者と話をしてから「よ~し見つけてやろう!」と思い、何回も山に登ったけど見つからず、とうとう私財を投げ売ってこの島に住みつき、山にテントを張りながら探し続けたそうですが、2回ほど崖から落ちて「今度落ちると最後ですよ」とドクターストップをかけられたけど諦めきれなかったそうです。
この人は嘘は言っているようには思えなくて、後日そのあたりを上空から撮影してみましたが、残念ながらそれらしきモノは写っていませんでした。
その後この島を何回か飛びましたが、まだ出会えていません。
どこにあるんだろう? とハカラメを見るたび思い出します。