先週金曜日から火曜日まで,ゼミの重要行事が「飛び石」で続きました。

 

 7月12日(金)は,午後5時35分から,4年(32期)生・3年(33期)生・2年(34期)生の初顔合わせ。私のほうから歓迎の挨拶。その後,自己紹介。名簿は配りましたが,みんな,名前と顔を覚えられたでしょうか。名前と顔を覚えるというのは,社会人としてのたしなみ,その第一歩です。

 

 今年は何とか2次募集で定員が埋まり,12名の入ゼミが決まりました。女子が1名だけというのは1期生以来です。兵庫県出身がなぜか3名もいます。

 

 新ゼミ生は,これから矢野ゼミという舞台・関係性のなかで学んでいきます。同期生に限らず,ゼミでは多くの出会いに恵まれることでしょう。矢野ゼミは,34年にわたり若者が成長するプラットホームを提供し,人財を輩出してきましたが,「所属」しているだけでは,ゼミ生の身には何も起こりません。ただ時間が過ぎ去るだけ。ゼミ生には,出会いのチャンスを大切にしてほしいと思います。

 

 本来,「初顔合わせ→新歓コンパ」となるはずですが,3年生にとっては,穴を開けられない(インフルエンザや新型コロナ,手足口病,溶連菌感染症などで大量欠席することがあってはいけない)重要行事が飛び石で続くので,新歓コンパは8月4日(日)に持ち越しました。

 

 金曜日からの飛び石,7月14日(日)のオープンキャンパスでは,3年生が久しぶりにゼミ展示に参加しました。以前は,オープンキャンパスのゼミ活動紹介は,3年前期における重要イベントのひとつだったのですが,新型コロナ禍などもあり,5年ぶりぐらいの参加となりました。

 

 本学の教員のほとんどは,クソ暑い季節の休日に行われるオープンキャンパスなど見向きもしないでしょう。役職上,致し方ない場合のみ,揃いのポロシャツで渋々参加という人が多いでしょうが,私,オープンキャンパスの場に身を置くのが大好きで,いつも楽しく参加してきました。

 

 自分の勤める大学に興味を持っている高校生が目を輝かせ,大挙して大学までやってくるんですよ。そして,どんな大学か,どんな学生生活が送れるのか,真剣に聞いてくる。こちらも,若者が成長するプラットホームとしての魅力を全力で説明する。関心をさらに高めてもらう。保護者も来ますしね。1人でも2人でも,志願者を増やすために工夫を凝らしてきました。

 

 そして,オープンキャンパスへのゼミ生の参加にも意義を見いだしてきました。学生が自らのゼミ活動について,精一杯,自分の言葉で,高校生と保護者に語る。そのことを通じて,自分の学び,矢野ゼミの活動を振り返ることができる。「うちのゼミはこんな感じで,……」「高大コラボゼミっていうのはね,……」「英語で国際政治経済を学びながら,……」など,未来の後輩に,自らの活動について,誇りと自信を持って,熱く語りかける。

 

 矢野ゼミには様々な活動があり,今時の学生にとっては結構きついこともあるのでしょうが,それでも自らの活動を,自らの言葉で熱く語ることによって,少々きついゼミ活動にあらためて意義を見いだせる。モチベーションを高めることができる。オープンキャンパスのゼミ活動紹介に参加するということには,こんな意味があります。

 

 ゼミ生にはいつも言います。ええか,これはな,就活の一環や。ガクチカを自分の言葉で,限られた時間のなかで第三者に伝える練習や。営利目的の人材企業が主催するセミナーとはわけが違う。高校生とその親に,自分の大学,自分のゼミを売り込んでこい。就活コンサルの言葉に振り回されて,ドタバタでインターンに参加するより,よっぽど就活の役に立つから。

 

 私は,高校生や保護者に自分のゼミ活動を必死に語るゼミ生を眺めるのが大好きなのです。7月14日のオープンキャンパスでも,2号館の1階で,そんな光景を目のあたりにし,ひとり喜んでいました。

 

 オープンキャンパスの2日後,7月16日(火)は,高大コラボゼミの企業訪問。昨年に続き,今年もリアルな企業訪問が実現しました。ありがたいことです。3年生にとっては,これも就活に繋がる重要イベントです。3ヶ月以上の企業研究を積み重ねたうえ,名だたる企業の本社に直接訪問し,インタビューできるわけですから。

 

 生活習慣のしっかりしていない学生が多い33期。相変わらず,遅刻者が出たものの,いつもよりは遅刻の度合いが「軽微」(!)だったので,何とか朝7時過ぎに後援会のバスで大学を出発。三芳のパーキングで高経附のバスと合流したあと,今年は事故渋滞に巻き込まれることなく,10時20分頃には,鍛冶橋の駐車場に着きました。そこからは例年通り,各社に分かれて訪問するわけですが,今年は時間的余裕もあり,どのグループも昼食をとりながら最後の打ち合わせをして本番に臨んだようです。

 

 午後4時前,インタビューを終えた高校生・大学生が鍛冶橋に戻ってくるわけですが,どの生徒・学生も充実感にあふれた,いい顔をしていましたね。どんな企業訪問だったか,彼ら・彼女らの笑顔を見れば分かります。いつも通り,緊張のなかでも,刺激的な経験ができたようです。各社の担当者,仲介役の経営支援NPOクラブの皆さんには感謝の言葉しかありません。

 

 東京から大学に到着後,私と3年生,そして高大コラボゼミ担当,事務局研究支援チームのIさんは,居酒屋「三幸」で恒例の「反省会」を行いました。学生にはそれぞれ反省の弁,感想を述べてもらいましたが,今年も学生にとってはいい経験ができたようです。企業によっては,トップマネジメントに関わる人物がインタビューに応じてくれましたし,事前質問事項の内容に応じて,専門部署の各担当者が同席してくれたところもあります。オフィスの雰囲気も含め,学生が刺激を受けないはずがありません。

 

 7月の飛び石ゼミ行事は,とりあえず無事終わりました。このあと,前期の講義がすべて終了すれば,期末試験。その後,8月4日(日)は再びオープンキャンパスです。その日は,オープンキャンパス終了後,3年生のみならず,全学年が集合し,夏期休業前恒例のゼミオリエンテーションと前期打ち上げ&34期新歓コンパです。日曜日ですから,近隣在住の卒業生で参加希望の方はぜひどうぞ。午後4時からの講話の講師には,24期のMさんをお招きしています。どんな話をしてくれるか,楽しみです。