二十代のアベックは激しく抱き合いキスを何度もした。

 

そして女性が、

 

「素晴らしい初体験だった。初体験が素晴らしくて嬉し泣きする女の子って滅多いないと思う」

 

 体を震わせてこう言っている。

 

「それほど素晴らしかったの」

 

「とっても」

 

 このアベックの話は弾んでいる。

 

中学二年生の晶子は、

 

「女の子の初体験は七割の虚しさと三割の喜びで終わると言われている。凄い男性だこの男性は」

 

 晶子は驚きを隠せなかった。

 

「私もあの女性にあやかりたい」

 

 晶子の心はときめく。