改めて振り返ってみると、こんなに気を抜けないバンドは未だかつて無かったな。思えば恭一さんと初めてセッションをした時から、その感覚は変わる事無かった。
バンドって長くなると悪い意味での馴れ合いが出て来てしまう。だけど、Dominatorsは違った。いつも緊張感のかたまり。だから毎回の達成感もハンパ無く気持ち良かった。

恭一さんはいつもメンバーみんなの「おいしい」とこをちゃんと出そうとしてくれる。だから僕も洋一さんも有江もそれに答えようとする。
言葉ではない、それぞれの音でちゃんと会話が成立していた様に思える。
これは出来そうでなかなか出来ない。

実は僕自身9年間も続いたバンドって初。(MOON・BEAMは途中休止してるから)
今思い返しても、このバンドっていわゆる中だるみが無かったな。
リハもレコーディングもライブも、常にチャレンジの連続で、いつだって「今」が最高のバンド。
「あの時は最高やったね」ではなく、いつだって「今、最高やね!」って言えるバンド。

恭一さんは常にお客さんを喜ばせたり、驚かせたりする事を一番に考えてる。決して自己満足の音楽はやらない。例えばそれは、ドリフが毎回違うシナリオで、子供達をキャーキャー言わせるかのようにね。こちらが最高のパフォーマンスをしてお客さんが最高のリアクションをして初めてライブが成立する。だから杉本恭一&The Dominatorsに言葉のコール&レスポンスはいらない。
今の若いバンドマン達に恭一さんのライブを見てもらいたいってのは、その辺かな。あ、後ドリフも見た方がいいね(笑)
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そして今回のテールピースツアーでは、僕のリクエストを最大限に聞いてもらいました。
最初恭一さんに「演りたい曲をピックアップしといて」って言われてたんやけど、考え始めたら40曲位(笑)になって、そっからさらに絞ってやっと20曲位になって。
んで最終的に出会いから現在に至る的なセットリストを恭一さんが考えてくれました。
いや~、歴代セットリストの中でも最高に難しく楽しかった。
なんせ、「ここでこの曲が来るんだぁ!」的な場所が随所にあったので、知力体力共にフル回転だったんです。
まんぢゅうさん曰く「あのセットリストを成立させるあんたらは凄い!」だって。演りながら自分でスゲーって思ったもん。
素晴らしいね、僕達って(^O^)/
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東京に出てきて14年。恭一さんと出会って9年。僕のプロドラマーとしての殆どの活動を恭一さんと共にして来ました。
この9年間でバンドに対する考え方、音作り、プレイスタイル、全てをDominatorsに教えてもらったような気がする。

今の矢野一成のドラムスタイルは、杉本恭一&The Dominatorsで確立出来たんです。

最高な親方と、それぞれの個性を持った職人達。唯一無二の最高のチーム。
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そして来春、僕は親方と仲間の元を離れ、独り立ちします。
そこから先は自分次第。
生かすも殺すも自分次第。
先がどーなるかなんてさっぱりわからんし、正直不安だらけやけれど、
まぁ、やるしかないっすよね!

恭一さん
洋一さん
有江
まんぢゅうさん
素晴らしい時間を共有できた事を誇りに思います。
とにかく、ゴキゲンな9年間でした。

またいつの日か、あの機材車に乗って愛の国へ行って夢叶えて、ラーメン食べましょ!!
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応援してくれた皆様、どうもありがとうございました。
これからも恭一さんは最高の音楽を作り、最強のライブを続けて行く事でしょう。
僕も負けない様に最高のドラムを叩き続けます!
んじゃ、みんなで、ヨカ未来へ向かって!!

2/2の矢野祭りで会いましょう!