アーメンノワールportableをプレイしました👍️(古い！)
この平成の厨二感。当時はカッコ良かったかもしれないけど、今は人を選ぶよね😅
私は購入の参考に乙女ゲーマーさんのブログ等をよく見るのですが、この作品はPSP時代からの乙女ゲーマーさんのブログを見る限り結構高評価で、気になってたんですよね。ある時ゲーム屋さんで見かけてつい買ってしまいました。
見てくださいよこのOP。最初はこのクセ強世界観についていけるか心配だったのですが…
総評
結構面白い。
こういう作品があるからPSPの乙女ゲーも馬鹿に出来ないんですよね。PSPって読み込み遅いし、画質もアレだし、ジリジリ音鳴るからよっぽど面白くない限りやる気起きないんですけど、このゲームは続きが気になってずっとやってました。
とにかく設定が面白い。アニメ化したら絶対映えるし流行ったんじゃないかと思う。
ハンターと賞金首が殺し合う街の話で、お互い意思を持つ武器で戦うんですけど、この武器がまたカッコ良くていいんですよ。ニッチな厨二心をくすぐる。戦闘シーンも「これぞ平成の厨二！」って感じで、平成が大好きな私はワクワクしました。賞金首のポスターとかも見てて楽しかった。No.1賞金首どんな人なんだろうみたいな。
ハンターが善で賞金首が悪という単純な構図でもなくて…。この街は階級社会が極端すぎて、低い階級の人達は生活のために非行に走らざるを得ないんですよね。それで賞金首になってしまう。賞金首も非行によって貧しい人達を救っていたり。
どうしてこんな極端な階級社会が出来上がったのか。上の人達の目的は何なのか。キャラを一人ずつ攻略していくごとにこの世界の真相が少しずつ見えてくる構造が良かったです。
とはいえ、いくらこのゲームが面白いと言われたところでこの厨二世界観のゲームを実際にプレイしようと思ってくれる人も中々いないだろうとは思いますが…😅PSP持ってる人は是非やって欲しいです。
序盤は世界観が独特すぎて(うわっこれダメかも…クソゲーか？？)って思うかもしれませんが、慣れます。本当です。ゲームは絵柄だけで判断しちゃダメだよねホントに。PSPの作品、もっと調べてみる必要がありそうだ…。
シナリオ
シナリオは皆面白いです。やっつけ仕事みたいなのがない。
人の命の重さをちゃんと描いてくれているし、心理描写が結構リアルで感情移入しやすかったです。
サスペンス系の乙女ゲームって、結構命を軽んじてる作品が多いじゃないですか。大切な人が死んでもすぐ立ち直ったり、攻略キャラがあっけなく死んだり…。
でもこの作品の主人公は、攻略キャラの死から何日も泣いて、何度も思い出して苦しんでくれます。それに攻略キャラもあっけない死に方ではなく、ドラマチックに生々しく、あるいは格好良く死んでくれるのでキャラクターの死が本当に悲しいです。
ある人の√ではショックで泣いてしまいました…。ゲームなのに。
それと、実は生きてましたとか、皆幸せハピネスとかそういう優しさが殆どない。幸せになれても必ず何かを失ってるし、一筋縄じゃ行かない。これが殺し屋のリアルなんだって、現実の厳しさを突き付けてくるのが良かったです。(私は幸せな物語が大好きですが…)
犠牲なしにハッピーエンドに行くことは許さない、強い意思が感じられて好きでした。オトメイトさんこういうのも作れるんじゃん！
キャラ
この作品、キャラもいいんですよ。
まず主人公が良い。攻略キャラ程ではないけどかなり戦闘力が高い。生まれてからずっと戦い続ける日々だったので、世間の常識に疎く、表情も殆ど変えないし、女子力も殆ど無い。例えるなら戦闘力の高い長門有希。
でもこの子が攻略キャラと過ごしていくうちに表情豊かになって、可愛くなっていくのがとてもいいんですよ～😆
攻略キャラも、最初はこんな厨二臭いビジュアルの人好きになれんのか…？と心配していましたがホントに格好いいです。本当です。エルは普通だったけどそれ以外はヤバイ。アニメ化していたら、2012~13年はソードとクリムソンの痛バを持った大勢の人が池袋を歩いていたに違いない。
乙女ゲームにありがちな、甘い言葉を囁いてくれて料理も出来て気遣いも完璧…みたいな男性像とはかけ離れた、男気溢れる攻略キャラが楽しめます。
少年漫画に出てくるような、漢！！みたいなキャラが多いです(好き)。戦ってばかりで料理は皆出来ないし、甘い言葉もあまり言わないけど、とにかく強くて頼もしい。肝心な時に助けに来てくれたり、態度で主人公を想ってるのが伝わってきます。
中村悠一さんと吉野裕行さんが出てます、私的にはこれだけで少年漫画。
私の最推しはナイヴスなんですけど、ソードもホントに良くて…。あとクリムソンも捨てがたい…！！
各キャラ感想
※以下ネタバレ有
ソード
お兄ちゃんポジション。
ホワイトアルバム2の冬馬かずさを思い出した。
強い絆で結ばれてるのに二人で幸せになるためには全てを犠牲にしなければならないところが似てる。
主人公に厳しいこともあるけど何やかんや過保護で好き。主人公の泣き顔に弱いとこもいいし、不器用なところも可愛い。十年くらい家族として過ごしてきたから、中々恋人らしい進展がないのもどかしくて良かった。溜めて溜めて爆発した時の甘さがまた…。
幼少期エピソードを沢山見せて貰えて嬉しい。痛みが消えるおまじない教えたのソードだったんですね…可愛い。
愛が重すぎる(好き)。主人公が家で待っている間に、主人公の命を脅かす人達をみーんな殺してくれる。何も言わずに。
ソードが殺人鬼になってしまうんじゃないかと心配だったけど、自警団が出来て結果的にソードがしてきたことが報われたようで良かったです。
キスシーン本当に良すぎて見入った。乙女ゲーで良かったキスシーン紹介するとしたら(しない)絶対入れる。
ナイヴス
ナイヴスほんと好き。プレイヤーなら一度はナイヴスかっこいいと思うはず。女性と子供は殺さない主義なのも好きだし、口数少ないけど主人公を気遣ってくれてるのが分かる。和食好きで武士みたいな性格。
１番好きな台詞。
「バウンティアが要らないというのなら、俺が貰おう」
名言でしょこれ。何この安心感。
このまま幸せが続けばいいのにと思いましたが、そうは行かせないのがこのゲーム。ナイヴスは自√でも心臓を貫かれました。毎回他√でも殺されたのに、自分の√でもやられるのかと。
でも個人的にソードとナイヴスの戦闘が１番アツかった。2人とも顔良すぎ。
攻略キャラが死んだ時、ショックを受けるかは感情移入の度合いによって分かれると思うんですが、ナイヴスは結構ショックだった。ナイヴスが好きだったのもあるし、死に方が格好良すぎたんですよね。
それに主人公の落ち込み具合がリアルで…。何日も泣いて、何回もナイヴスのこと思い出して、ナイヴスのいた廊下で眠るところとか辛くて私も泣いた。
実はナイヴスは生きてるんじゃないかと淡い期待を抱いていたんですが……このゲームは甘くなかった。
確かに生きてたけど！そういう生かし方は求めてないっ！
私は青い瞳のナイヴスが好きなんだよ。金色の目になってしまったナイヴスはナイヴスじゃないんだよ…。死ぬよりはいいんだろうけど、機械人間のナイヴスはナイヴスじゃないんだよぉ！！
イザークは顔に傷が付いてもイザークだし、片目をやられたアスカもアスカ。でもナイヴス…お前はナイヴスじゃないんだ。
何だろうこの違和感。何がその人をその人たらしめるのか。手が斬られても本人だし、目を取られても本人。じゃあ心臓を貫かれて、チップを埋め込まれて無理やり生かされているのは…？
記憶取り戻しても、延命出来るようになっても、殆ど元のナイヴスに戻っても複雑な気持ちになった。だって本当のナイヴスは死んだんだ！！告白されても、甘い一時を過ごしてもやっぱり違和感があった。
本当の幸せを求めてる人にはナイヴスはキツい。私の最推しは青い瞳のナイヴスです…つらい。
エル
この人は私の中ではあんまパッとしなかったなぁ。
(機械なので仕方ないけど)喋り方が淡々としてて1回寝落ちした😅キャラはいいんですがビジュアルが…。それと機械の印象が強すぎて、実は人間だったって言われてもうーんとなってしまった。
レイン
レインはマジでいい奴。最初は私の中でギャグ担当だったのですが、ホントにいい奴です。あと１番糖度が高かった。キスの回数が多かった気がするのは気のせいでしょうか？
シナリオも面白かった。他√は主人公と２人で逃げてヴァルチャーと戦って見逃して貰うパターンですが、レイン√は２人だけじゃなくて街自体が救われそうな結末で良かったです。
ただ、ソードがレインとの戦闘の時に
「お前が生きていてはノワールがバウンティアに戻ってこない」
って主人公への独占欲丸出しにするのが良すぎて、ソードがプレイヤーの心を持っていってしまった。命令で戦ってるのかと思いきや、ただのヤキモチ！！好き！！
他√でも独占欲発揮してくるの大変おいしいんですけどね。レイン√なのにそんなこと言われたら心揺らぐ。
クリムソン
クリムソンはシナリオは普通だけどキャラとしてはとても良かった。あと、乙女ゲームで中村さんって中々見かけないから新鮮でした。
乙女ゲームのキャラというより、少年漫画の美形枠だよねこの人。アニメ化したら絶対人気だと思う。
美形だけど中身は変態おじさんなの好き。戦闘になるとサイコパスが隠しきれないのも好き。あとオルカがスタイリッシュでカッコ良すぎ。
ソードとの戦いの途中で助けに来るところは良かったですね。クリムソンが助けに来ると本当に賞金首側に寝返った感がある。そして心強い！
それにソードの「ノワールを返せ！」も聞けて満足。
最後は謎の記憶喪失になるし、主人公を好きになった理由はよく分からなかったけどキャラとしては好き。
ゼクス
私にはオジサン趣味はないのですが、意外と悪くなかった印象。
父親と娘みたいな関係で留まってた。私的には恋愛まで発展しなくて良かったと思う。個人的にはゼクスとショッピングするイベントがほのぼのした。忠犬ハチ公のベタな感動シーンで泣く主人公可愛いし、ゼクスの私服カッコ良かったです。
真相については100％は理解出来てないと思う。他のサイトを見て何となく分かった感じ。壮大な話と難しい話はよく分からない😅
とりあえずムーンとヴァルチャーは神様みたいな存在、という認識。
人間以外の生物が滅びた世界で、再び人間と彼ら(の遺伝子？エネルギーのようなもの？)が共存できるよう、ムーン達はメビウスという箱庭で実験していた。そのエネルギーがCA。
でもヘヴンは最下層の人にCAと契約させて、CAを進化させて契約者を外に売り出すことで永遠の富を築こうとしていた。そのために極端な階級社会を生み出し、最下層の人々を非行に走らせることで争いを増やし、CAの進化を促していた。
そしてゼクスの目的は最下層の人達の力を強めて、ヘヴンとの立場を逆転させること。
そこまでは分かったけど、トゥルーエンドがワケわからん。
ネロの究極進化は「憎悪」によるもの？それからシャンタオどうした？？そこら辺はよく分かってないです。
考えれば考えるほど分からないことはあるけど、大きな伏線は回収してたのでまぁスッキリ。
まとめ
平成の厨二感溢れる世界観が人を選ぶとは思います。
ただ、キャラの魅力とシナリオの面白さを両立させた良作だったので、少しでも興味があればプレイしてみるのをおすすめします👍
私は世界観もプレイしているうちに馴染みました。この閉鎖的で殺伐とした世界観、よくできてると思うし好きな人は結構ハマるんじゃないかと思います。
普通の乙女ゲームに飽きてしまった人、何かを犠牲にしなければ幸せになれない、殺し屋のリアルな恋を楽しみたい人におすすめです。
それでは～