『ミスト』
眠れなくって一晩中DVD観てました。その中の一枚です。
ストーリーとしては、アメリカの小さな町でのお話。画家のディヴィットは前夜の嵐で破壊された窓の修理のため、息子と隣人のノートンを連れてマーケットへ出かける。買い物の最中町にサイレンが流れ、血を流した男が店へ避難してくる。『霧の中に何かがいる。住民がさらわれた』。その男の言うとおり、町は真っ白い霧に覆われていく。警告を無視した男が車へ乗り込もうとするが、たちまち霧に包まれ絶叫が響き渡る。ディヴィットら買い物客は店内へ立てこもるが・・・
えー、ミストというのは『霧』のことですね。似たような作品で、『フォッグ』という映画が昔ありましたね。
町が霧に覆われ、人々が霧の中の何かに惨殺されていく・・・喰われるんですね。その正体は不明で霧がどうやって発生したのかもわからないという。戦おうにも霧の中では何も見えないし、武器もないというしょーもない状況です。
ホラーのわりにちっとも恐怖はなく、さくさくと観れちゃう作品でした。群集心理をわかりやすく描いているなあというのが分かります。正体不明の何かが原因でパニックが発生した場合、弱い人間は何かに依存したり、一方的に頼ろうとします。権威ある者やプライドの高い者は、自分が理解できないことを全否定して、自分の意見に従わない者を罵倒します。宗教に傾倒している人間は、すぐに神の審判とやらを持ち出して、演説を始めます。どうしようもありませんねwww
まあそういう人間は、真っ先に殺されるというのがホラーやパニックの定石でして、劇中でも役に立たないおバカさん達は次々とあの世へ直行です。勇気を奮って脱出を図る者も喰われます。
この手の作品としては、『軍』の関与が外せないのですけど、本作もその流れでございます。そして子供を抱えたオヤジはたくましい!ということですねw
宗教っていうのは恐ろしいもので、信心深い人はもちろんですが人を惹きつけるものです。とくにパニックに陥っている状況ではです。それは世界的にメジャーな宗教でもカルト宗教でも同じなんですわ。トチ狂ったオバサンが、客達を煽動して主人公グループを抹殺しようとしちゃうんですよ。おっそろしい・・・
とりあえず、ディヴィットは息子や彼に味方する客達を連れて、マーケットを脱出するんですけど、お決まりのパターンでガス欠。周囲は霧。脱出は失敗。彼の手にはリボルバー。見つめあい覚悟を決める一同。息子は眠っていますが、異様な雰囲気を察してかおきてしまいます。弾は四発。でも車内には五人。
『僕はなんとかするよ』とディヴィット。
そして車内に響く四発の銃声。いちばん辛いシーン。
放心状態で車を降り、自らも霧に身を捧げるディヴィットの前に、救援にきたアメリカ軍の車列が現れます。異形の怪物達を駆逐しつつ進むアメリカ軍と、その後方には救助された人々が乗るトラックが。その光景を呆然と見つめ、そして崩れ落ち絶叫するディヴィット。やり切れませんな。なんのために自分は、息子達を手にかけたのか?なぜ自分は生き残ったのか?答えなんて出ません。いや悲惨なラストでした。
んー・・・色々とハッキリしない印象が残っちゃいましたけど、B級ホラーとしては十分に楽しめる作品かと。見所は、トチ狂う宗教オバサンとふて腐れた弁護士のおっさん。人間って腐ってるわーと思っちゃうね。
しっかし・・・あの若い軍人の兄ちゃんはかわいそうになあ・・・なんも悪くないのに。