このブログをご覧になられているみなさま、はじめまして。


今日からブログというものを始めてみることにしました。

初心者なので、どんなことを書いていいのか、よくわかっていません。

が、とりあえず、思ったことを少しずつ書いていきたいと思います。


よろしければ、忌憚のない御意見をお聞かせ願えたら、幸いです。

よろしくお願い申し上げます。


さて、


僕はこの20年ほど、英語(特に文法)を教えることを仕事としてきましたが、その中で、色々な「なぜ?」を感じてきました。その「なぜ?」について、少しずつ書いてみたいと思います。


たとえば、次の例をご覧ください。


昔の入試問題に、こんなのがあります。(「和訳せよ」という問題です)


(1) The love of money is the root of all evil; but by a proper use of money men can do much good.

(陸軍主計学校 1909)


これをはじめて会った生徒に訳させると、だいたい次のような訳が出てきます。


(2) 「お金への愛は、諸悪の根源である。だが、お金の適切な使用によって、人は大きな利益を得る」


これって、まともな和訳と言えるんでしょうか?


まず、「お金への愛」は、「お金を愛すること」くらいには、して欲しい。


ここまでのポイントは、


(3) (the) 派生抽象名詞 of 具体名詞の構造


で、抽象名詞が、他動詞派生であるから、the love→Vt'とし、「愛すること」。

続けて「何を?」と考えて、of moneyをO'とし、「お金を」とした方が、わかりやすい日本語になります。

いわゆる「目的格関係のof」がわかっているかどうかを見ているわけです。


ですが、もっと大事なことは、「お金を愛することは、諸悪の根源である」として、平然としていられる、その感覚です。


be動詞は、繋合詞(けいごうし : copula)とも呼ばれるもので、簡単にいえば、イコール記号に近いものです。


つまり、


(4) 「お金を愛すること」(プラスイメージ)=「諸悪の根源」(マイナスイメージ)


を繋いでしまっているのは、おかしいと思うんです。


だから、僕がここまでを訳すとすれば、


(5) 「金に眼が眩む/金に心を奪われるのは、諸悪の根源である」とします。


続いて、後半部。


(6) by a proper use of money


は、確かに、by+抽象名詞が、「判断の経路」を表すものですから、

「お金の適切な使用によって」とするのは、無理のないことなのかも知れません。


ですが、やはり、他動詞派生抽象名詞のuseを用いているため、これを動詞に還元して訳出する、


つまり、proper(M') use(Vt') of moneyO')と考えて、「金をうまく利用する」くらいにはしてほしい。


さらに、


(7) 法助動詞(ca, may, must等)+無意志動詞の助動詞は、「推量」の意味を表す。

(ここでは、主語が総称物であるため、doは無意志動詞化してます)


ため、


(8) どこかにif節[代用表現]を探す


という姿勢があれば、「もしお金をうまく利用すれば」とすることができるでしょう。


訳出例  「金に心を奪われるのは、諸悪の根源である。だが、金をうまく利用すれば、大いに人のためになる」


(9) It will be a good life inspired by love and guided by knowledge.

(早稲田・一文 1951年)

これなんかも、if節[代用表現]を探すという姿勢があれば、inspired by love and guided by knowledgeをif it is inspired ...に相当するものと考えて、次のようになります。


訳出例 「愛によって生み出され、知識によって導かれるならば、人生は素晴らしいものとなるだろう」


今日は、初めてなので、この辺でおしまいにします。


次回は、抽象名詞と形式動詞の訳出について書いてみたいと思ってます。


皆さんのご感想をお待ちしております。