(※今回は長いですよ)

 

二人の子供が小学生になってから、

親の立場として心配になるのは、

勉強や運動そのものではなくて、

 

ちゃんと友達できるだろうか?

いじめたりいじめられたりしてないだろうか?

という、人間関係のことがメインになる。

 

保育園のときはそんなことは考えてなくて、

読み書きや数字なんかをできるだけ早くマスターさせたかった。

 

うちの子どもらに関して言えば、小学校の勉強なんて、

ちゃんと授業聞いて宿題こなしてたら、

絶望的に遅れるなんてことはないと思っている。

 

一緒に住んでないから、

友達とどう付き合っているのか、とか、

見えないことが多いので、

余計に心配になったりする。

 

これが、高学年、中学生と育つに連れて、

より一層深くなるのかもしれない。

 

僕は子どもたちには、こうあってほしいと思っている。

 

「大人の都合のいい子どもになってほしくない」

 

アダプテッドチルドレンとか言うそうですが、

自分を我慢して大人や環境に合わせるというのは、

大人になったとき、深刻な影響を与えると思っている。

 

親を欺くぐらい、謀反気を持ってほしい。

某小説にも出てきます。

謀反気は独立独歩の源、ということです。

 

そして、これもまた、

誰かの発言の引用ですが、

 

「俺は誰かにいじめられるほど弱くもないし、誰かをいじめるほど弱くもない」

 

こういう人であって欲しいと思います。

 

親ができるのは、環境を整え、支援することだけです。

有事に守ることは当然ですが、なんでも積極的に介入したり、

線路を引いた上を走らせたりするのは違うと思うのです。

大人だから、親だからと、わかったふりや決めつけをすることも。

 

上の子は小学校三年生。

ようやくお父さんも、子育て初等科3年生です。

 

今日はレビュー長めに書きたいから、

このテーマ深堀りしたい気もあるのだけど、

ここまで。

 

子どもたちにいい出会いがありますように。

 


かがみの孤城 辻村深月

ポプラ社

 

かがみの孤城

 

「ツナグ」の回のレビューで、読みたい本がある、

と書いたのはこの本のことです。

文庫派ですが、まだまだ出そうにないので、

iPad mini 購入記念にKindleで買いました。

電子書籍全否定派ではないので。

 

感想。

 

すごいです。素晴らしい。

ほぼ完璧。

 

「朝が来る」で酷評してたのに、

手のひらクルクルです(笑)

 

他者レビューもAmazonとかで読みました。

まあ、評価低い人もいたりするし、

僕の場合は、辻村さん作品合わないと書き続けてたので、

今回丁寧にレビューします。

 

不登校の子どもたちを主人公とした

ファンタジー小説です。ジュブナイル。

ティーン向けということになるのかな。

 

この作家さんの文体は、やはり僕にはあまり合いませんが、

今回はそこまで気にならなかったです。

地の文の視点に主人公視点と第三者視点のゆらぎがあって、

取っ掛かり、非常にイライラしましたが、

読んでるうちに慣れました。気にしない、というのは大切なこと。

 

大人が読むには、ジュブナイルだ、ということを

差し引いてアプローチしたほうがいいです。

 

後半のキーになる出来事から、

続きが気になって一気に読みました。

長編ですが、読ませるポテンシャルがありますし、

 

擦れた大人が読むと、先が読めるだの、

子ども心理描写が、だの言いたがりますし、

僕も、それが皆無ではないですが、

額面通りにその世界に入って、その視点で、

作者の意図通りに読んだら、

気持ちいいくらい、感動できると思います。

 

他者レビューでは、

いじめの話、と捉えている人が多いようですが、

これはいじめの話ではないです。

不登校児の話です。

そこも間違えてはいけません。

不登校のトリガーはそれぞれです。

いじめ視点が強いと、今のいじめはもっと深刻とか、

描写が甘いとか言う人もいるでしょうが、

不登校視点で言ったらそんなもんです。

僕はマサムネ的な家庭で育ったし、

ぷち不登校だったのでよくわかります。

ホラ吹きではないけどね。

 

一方で、深刻ないじめを受けるなどの事情で、

実際に不登校の子どもに読ませるのは賛成しません。

これは、いじめを克服する物語ではありません。

それを期待してはいけません。

これはファンタジーです。

 

この作家さんは、

群像劇にしたいのか、とか

視点をどう置くのか、とか

しっかりしてない、ブレが大きいので、

なんでこんな構成なん?と、

違和感がある人多いともいます。

 

読者側の個人的な願望や、推理、先読み、

こういったのをできるだけ排除して、

作者が書いている通りに、

読みすすめるのがよいです。

 

不登校の子どもたちの心理描写は的確で、

極端なキャラ付けや理想化もなく、

わりと、平坦で卑屈さなどの表現もうまく、

これがこの作家さんの良さだと思います。

 

長いな今日は。

 

で、総じて言えるのは、

良かった、ということです。

素晴らしいです。

他人におすすめできます。

 

小学校高学年から中学生とその親に

特におすすめというところかな。

 

最近野球に凝ってるので、野球に例えると、

「ツナグ」が1.5軍の選手が公式戦で打った

詰まった当たりのシングルヒット。

「朝が来る」は2軍戦

だとしたら、

本作は、

1−2で負けてる9回1アウト一塁で、

中距離バッターの7番打者。

長打打ってくれたら8番は代打かな、

と思いながらも、打つこと期待してたら、

サヨナラ2ランホームラン打った、

って感じ?

中軸ほど信頼感ないけど、一発期待してもいいバッターが、

さらに期待を超えて結果を出してくれた、みたいな。

 

余計わかりにくいか(笑)

 

辻村さんの本はしばらく気が向くまで読まないです。

粘着してる人みたいなので。

あと、この余韻を失いたくないので。

 

ただ、この本に出会えてよかったです。

素直に最高に面白かった。

 

ありがとうございました。