反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

反新自由主義・反グローバリズムの立場での政経論、時事ニュースなどを解説。
ヤン・ウェンリー命は2ちゃんねるのコテハンです。

反新自由主義・反グローバリズムコミュニティ【ブルーオーシャン】の管理人もやっています。

NEW !
テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

杉田水脈議員が炎上してるんだって

LGBT 「生産性なし」自民・杉田議員の寄稿が炎上(毎日)

 自民党の杉田水脈(すぎた・みお)衆院議員(比例中国ブロック)が月刊誌への寄稿で、性的少数者(LGBTなど)について「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり生産性がないのです」などと書き、ネット上で炎上している。杉田氏はツイッター上で<全文を読んでから批判してほしい>と反論したが、性的少数者のみならず高齢者や子のない夫婦も否定するかのような内容で、批判が広がっている。(後略)

 

 以前に資本主義は見世物である、ないしブログランキングの上昇において、私も以下のように表現したことはあります。

 この対談の中で2人の天才学者は「資本主義=モノを生産する(Produce)システム=見世物である」という見解を述べるのですが、例えば最後のページに出てくるように、資本主義において女性の出産は「生産性の低下」として見られます。

 人間を自然な存在として捉えた場合、女性の出産とは「本来は一番、生産性の高い再生産」であるにもかかわらず、です。

 つまりこの2人の対談から見えてくるのは、資本主義というシステムは非常に人工的かつ文明的であり、行き過ぎると文化(精神)や自然で自生的なもの、つまり伝統ですとか慣習、習俗などを破壊していくないし、否定的に捉えるものであると理解可能でしょう。

 一応解説しておきますと、資本主義という尺度の中で資本主義の定義を使った場合に、このような表現と説明になるということでして、取り上げた記事の引用解釈でもあります。

 資本主義、行き過ぎた文明の不自然性、矛盾を明確にするために、こう表現しました。

 

 杉田水脈議員のコラムは新潮45という月刊誌で書かれたものなんだそうですけれども、ネット上では記事全文が読めないので、全文がどのようなものなのか?はわかりません。

 したがって杉田水脈氏「LGBTは生産性がない」発言が物議を醸す(ライブドア)がわりと詳しめに、杉田水脈議員の反論も書いているので、これを参考に考えてみたいと思います。

 最初に結論を書いておきますと、「LGBTは生産性がないから、税金を使うべきではない」という論理以外は、あんがい「普通」でした。この「生産性がないから、税金を使うべきではない」という人間観、国家観については後述します。

 

「子育て支援や子供ができないカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」

 まずこの部分ですが「LGBTのカップル」と書いているところに注目してみたいと思います。これはおそらくですが、パートナー制度、同性婚などを指して、それを行政がやる必要はないんじゃないか?それに税金を使う必要はない、という趣旨の主張かと思います。

 なるほど、同性婚の賛否については色々あるでしょう。行政がやるべきではない、という意見も一定程度の理解は可能です。

 1人の同性愛者、ゲイとしては「あったほうが、LGBTのカップルにとっては嬉しいやろなぁ」とは思いますけれども。

 

「LGBTの方々でも、障害者の方は障害者福祉を低所得者の方は低所得者福祉を高齢者の方は高齢者福祉を受けられます。年金も生活保護も受けられます。当たり前のことです」
「その点に於いて日本の中で何ら差別されていないし、また差別すべきではないと思います。納税者として当然の権利は行使できます。その上で、何かLGBTの方々だけに特別に税金を注ぎ込むような施策は必要ですか?」

 という反論も杉田水脈議員はしていて、まあ要するに「同性婚は認められない、しかし勝手に同棲したりする分には構わないし、納税者としての権利は当然行使できるから問題ないじゃん」という立場と解釈可能だと思います。

 

 ここの論拠はちょっと微妙で、「納税者として」ではなく「国民として」と書かなかったところにも注目したいところです。先ほど冒頭で書きました「LGBTは(子供を生むという)生産性がないから、(同性婚などに)税金は投入しない」と解釈できる文章も、「納税者として」という理論付けから生まれていると解釈されます。どういうことか?

 

 おそらくこの点が炎上の原因なのだと思うのですけれども、杉田水脈議員の議論は「納税者」「生産性」としての理屈になっていて、「国民」「暮らし」という観点からほとんど全くといってよいほど見ていないことが、反感を買っているのであろうと思われます。

 例えば途中の「納税者として当然の権利は行使できる」ですけれども、本来は憲法によって「国民は最低限の文化的な生活を営む権利がある」のであって、この「文化的」の中には「好きな人と婚姻する権利」も存在するんじゃないか?というのが一点。

 

 また権利とは「納税の義務によって買うものではない」ではない、という考え方のほうが自然であるという点。杉田水脈議員の議論では、「納税しているから、権利が保証されるんだ」となりかねなくて、それは取りも直さず「税金を収めることで、我々国民は権利を買っている」という解釈の上に立っているのではないか?という疑問が浮かんでくるでしょう。

 杉田水脈議員がこの考え方の上に立っているとしたら、それは「金持ちで納税額の多い人が偉くて、貧乏で納税額の少ない人には権利も少ない」という解釈になりかねないでしょう?

 非常に新自由主義的、カネに全てを還元する価値観にたっていると、少なくとも疑義を抱かれる表現をしていることは疑いようがありません。

 

 資本主義の定義からの言及で、なるほど確かに私も資本主義の矛盾を指摘するために「(本来的には)女性の出産はもっとも生産性の高い再生産、しかし実際は生産性の低下と資本主義において見なされる」と説明しましたが、だからこそ「行き過ぎた資本主義は不自然である」のであり、それに歯止めをかけるのは政治しか存在しない、とも常々主張しております。

 しかし・・・政治家が資本主義の理論、ビジネスの理論で政治論を展開するのはいかがなものか?それこそ、資本主義の歯止めにならないばかりか、国民を「納税者」「生産性」で語るのは資本主義の行き過ぎにむしろアクセルを踏むような議論であると思えます。

 

 杉田水脈議員への反論として例えば「子供を産めない夫婦」「高齢者」などが出されておりますけれども、この杉田水脈議員の主張への反感の本質は「納税」「生産性」という”義務”を果たさなければ、権利すら認めないともとれる姿勢にあるのではないか?

 語弊を恐れずに言うのならば、杉田水脈議員の主張は「国民をロボット」として無機質に見るものであり、それは資本主義の論理であり、少なくとも資本主義の論理に歯止めをかけるべき政治家の取るべき姿勢ではない、というところが本質なのではないか?と思います。

 

 ちなみにこの議論はLGBTを絡めずともできる議論であり、そんなところにLGBTをわざわざ出さないでくれ!と思ってしまうのは私だけでしょうか。

 最初から「納税した分、権利がある。生産性が高ければ、権利が認められる。権利とはカネと自己責任で買うのだ!」とでも主張すれば、LGBTを引き合いに出す意味はないでしょ?

※別に上記が杉田水脈議員の主張であるとは断定しませんが、根底にはこのような意識があるのではないか?垣間見えるのではないか?と。

 

 穿った見方をするのならば、LGBTを出すことによって杉田水脈議員は自説に説得力をもたせようとしたとも解釈できて、それは潜在的には「LGBTをやり玉に挙げておけば、自説の補強になるはずだ」という杉田水脈議員の意識の現れなのかもしれないなぁ・・・などとも解釈は可能だったりします。

 まあ、そこまで穿った見方をするつもりはありませんけれども、この炎上は杉田水脈議員の「人間を人間として見ていない主張」への反感が本質なのであろうと感じました。

 

 これが我が国の「保守政治家」であり、保守界隈から評価の高い人なのですから、うんざりするのもやむを得ません。

 我が国の保守の国家観とは「権利は生産性や納税とバーターされるものなのだ」という、非常に新自由主義チックな、資本主義の理論が行き過ぎたものである、という疑義は深刻になるばかりです。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

公文書が消える日本の不思議な改革

対策のたび公文書が消えていく きわどい案件は私文書に(朝日)

 財務省の公文書改ざん問題などを受け、政府は近く罰則強化などの再発防止策をまとめる。だが、現場の職員からは「制度が厳しくなれば、ますます詳しい記録を残せなくなる」との本音も聞こえる。これまでも、対策を打つたびに各省庁が公文書の範囲を狭めてきた歴史があるだけに、中途半端な改革では逆効果になりかねない。(後略)

 この記事によりますと過去の日本は、議員案件であれ文書として残していたそうなので、白表紙と呼ばれるじつに生々しい記録も存在したようです。しかし2001年の情報公開法によって、それらは全て存在しなくなったのだそうです。

 2016年度の公文書は275万件あったのだそうですけれども、国立公文書館に保存されたのはわずかその0.4%なんて話も紹介されておりまして、どうやら「都合の悪いものは残さない」が2000年代からの日本政府の基本方針なのだそうです。


 

 上記のカツトシさんの記事でも同じようなニュースが扱われているのですけれども、まさにジョージ・オーウェルの1984年を彷彿とさせる”現実”であり「都合の悪いものは、そもそも存在させない」という方向なのですね。はたしてこれを「改革」と称してよいのかどうか。

文章を残さないという、文明としての終焉

 いまやストレージ容量はほとんど制限知らずで、テキストや画像程度のものならば何百万点増えようがサーバーに残せる時代です。ちょっとした検索システムさえ構築すれば、瞬時にそれらを検索も可能でしょう。

 政府の省庁などがいかに膨大な仕事量を誇るといっても、それら全ての文書を残しておくことは技術的には全く可能な時代なのです。Googleなんぞは日々増え続けるブログ、サイト、Web情報をすべて記録し、分類し、表示するわけですからね。

 

 しかし日本の政治は「自分たちの行いを歴史に残す」ということに消極的どころか、むしろ現在と未来に日本政府の振る舞いが知られない方向にかじを切っておりまして、それが公文書をできる限り残さない、ちょっとした都合の悪くなるかもしれぬ文書は私文書として作成して、公開しないことを前提にするという方向性でありましょう。

 それどころか、メモすらとらせないという徹底ぶり。

 

 一次ソースが存在せぬところに、二次ソースが存在できぬように、もはや政府のこの態度は「一次ソースをどうやら、政府にとって都合の良いものばかりしか残さない」なんて可能性すら示唆するわけです。

 もはやそのように指向性を与えられた一次ソースは、はたして役に立つのか?という問題も存在しますし、歴史という観点から見ても責務の放棄以外の何物でもないと断じることになりそうです。

思考回路はショート寸前

 「思考回路はショート寸前」なんて歌詞が昔あった気がしますけれども、いまや日本の国家としての思考回路はショート寸前といっても差し支えないでしょう。

 通常は「批判されるような実態」があるのならば、その実態を改善しようとするはずなのですけれども、公文書をできる限り残さないという方向性は「実態の改善」ではなく、「実態を表すものを消去してしまえ」という話です。

 これは「実態の解釈を難しくする、見え難くする」だけであり、実態は依然として存在し続けるわけですから、何らかの問題が解決されることはありえない。

 これが「日本政府の出した対処法」だとするのならば、問題解決にならなどころか、むしろ悪化させているのではないか?としか思えません。

 「問題が外にもれなければ、何をしても良い。バレなければよいのだ」と考えていないと、このような対処法は通常は考えつかないことでしょう。

 

 国際情勢は混迷に向かいその度合を強める中で、自ら混乱と混迷を招き入れ、すでに世界的に失敗とみなされている移民拡大、もしくは水道事業民営化などを進めようとし、もしくは日本にそぐわないカジノ建設を推進し、原理主義的に頑なに緊縮財政を守ろうとする日本の政治は一体全体、どのような「不都合な事実や実態」を隠しているのだろうか?と疑念を持たざるを得ないようなニュースでした。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

※この画像は面白くて、どうやらこの図と右派の主張によると日本は「革命国家」であります。そして日本に現在の憲法を押し付けたアメリカも、当然ながら「革命国家」であり「左翼」という話に・・・(じつは割と合ってるので、親米=左翼とも定義できちゃいます)。この論考はまた、機会があれば。

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

イギリスの不成文憲法とマニュアル主義の弊害

 初っ端から「イギリスの不成文憲法を論じるのはわかるけど、マニュアル主義?なんでそれが出てくるの?」と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。しかし憲法とは語弊があるかもしれませんけれども、国家のマニュアルと言い換えて私は良いと思います。

 多くは論じませんけれども、マニュアルとはその企業にとって「こう接客してほしいから、こうしたんだ」という企業の姿勢を表すものでありまして、これは例えば主権者たる国民が国家に対して「こういうふうに、これは守ってほしい、これはやっちゃいけない」とするのが憲法だとするのならば、ほとんどマニュアルとその性格は同じであろうと思うのです。

 企業の場合はトップダウンで雇用者が被雇用者に対して提示するものですが、国家の場合は主権者たる国民が国家に対して求める(制限する)のでボトムアップとなる、という違いはありましょうけれども。

 

 さて、イギリには憲法がないそうです。不成文憲法と申しますけれども、考えてみるとこの不成文憲法という形態は老舗に明文化された接客マニュアルがない、というのに似ているなと思うのです。

 老舗は自分たちの店の歴史、伝統、培ってきた文化や慣習に新人を慣れさせて覚えさせる、いや「体得させる」ために、いわば「習うより慣れろ、体で覚えろ」とするのだろうと思います。

 逆に老舗の例えば旅館の接客が「マニュアル一辺倒なものであった」とすると、これほど寂しいものはないでしょう。

 

 誤解を恐れずにいえば、明文化、マニュアル化した時点で「その文章以上のことはしなくて良い、体得しなくてOK」と言ってしまっているのです。

 確かに仕事を早く覚えてもらうためにはマニュアル化したほうが効率は良いでしょうけれども、効率化すればするほどに「マクドナルド化」してしまうのは避けようがありません。

 

 その意味においてイギリスの不成文憲法というのは、イギリス国民にイギリス国民であることを「体得しろと課している」と言えます。なるほど、ブレグジットが成立するはずです。

 マニュアルは合理的かつ数理的に作られており、いわゆる技術知と言われるもので、誰でも暗記さえすれば覚えることが可能です。

 しかし老舗のサービスなどは覚える以上のことを求め、その老舗の雰囲気、慣習、培われた文化を「体得」することを求めるわけです。

 

 つまり憲法の明文化は国民や国家に「どのように振る舞うか?」をわかりやすく周知する一方で、「明文化されたもの以上のことの体得は求めない」という働きがあると解釈できます。

 とすると憲法議論には「体得していないものの参加」も大いにあるわけで、したがって改憲議論などは往々にして技術論に走るのだろう、というかほとんど技術論であると言えるのです。

 これは企業がマニュアルを見直すときに、企業創立の理念を忘れて効率化と技術論のみで見直しをすることに似ています。

 そこで出てくるのは「われわれはどうあるべきか?」という話ではなく、もっぱら「どうしたら効率よくなるのか?」という一元的価値観のもとに議論が進められるわけです。

全体を俯瞰する議論なき改憲議論

 上述したのは「憲法=マニュアル」として考えてみた場合、マニュアル主義による視野狭窄に陥っているであろう、ということです。これは左右どちらも、という注釈をつけておきます。

 現在、右派は改憲をぜひともやろう!という姿勢であります。別段、この姿勢自体に私は賛否はありませんが・・・改憲をするにしてもまずは憲法全体どころか、国家全体を見渡して「日本という国家はどうあるべきか?日本人とはどのようなものか?」という議論を進めなければ改憲もクソもないだろうと思うのです。

 「国家論」と「日本人論」の2点は、改憲議論に最低限必要な議題であり、それを論じずに「改憲だ!」などというのは、マニュアルの小幅な改定をしたいと言っているだけの矮小な議論であると思います。

 

 一方で護憲を掲げる左派は、はっきりといいますと「改憲反対!」と言っているだけで良いわけです。なぜならば、左派の主張は現状維持であり、現状を肯定するという主張にほかならないからです。

 ちなみに過去の政策議論ではおバカな人たちが「TPPに対する代案を出せ!代案を!」とか言っておりましたけれども、現状を維持したいと主張する側の代案とは「現状維持」なのです。

 ただし左派は現在の現状がどれほどのもので、改憲をしたらどのようになる恐れがある、ということくらいは分析するべきでしょう。

 

 ・・・私?国家論も日本人論もろくに議論が進んでいない中で、改憲に賛成できるはずがないでしょうが。まず議論しろと。ただしこれを議論するのならば喜んでその議論に参加いたしましょう、というわけで、単純な反対派というわけでもないのですけど。

戦後70年以上にわたって変わらなかった憲法

 戦後70年以上が経ちますけれども、日本国憲法とは一度も改憲していない。このことに対して私は非常に疑問があります。東西冷戦のときだって、自民党の55年体制からだっていくらでも改憲議論はできたはずです。

 こんなことを言いますと「いやいや、あの時代はその議論に触れること自体がタブーだったんだ」という話が帰ってきますけれども、とするとその時代の右派や保守は「タブーだったから、国家の根本に触れる議論を封印していた」ということでしょうか?

 もしくは「主張していたけど、メディアなども取り上げてくれなかったんだ」ということでしょうか?

 ではいわゆる保守政党と言われる自民党はなぜ、何十年も改憲議論をしてこなかったのか?

 

 1つには当然ながら敗戦のショックと、戦後のGHQによる占領という話があるでしょう。しかし日本が独立回復後、なぜ「われわれはどうあるべきか?」という議論が進まなかったのか?

 そして敗戦から70余年たった今もそのような議論は、少なくとも私の耳にはあまり聞こえてきません。

 私が20代になってからの話でいいますと、2000年代初頭には「構造改革と規制緩和!国民は痛みに耐えて!」というフレーズが聞こえてきましたけれども、こんなものを”戦略”とは呼びません。

 2000年代中盤には「技術立国!」という勇ましい掛け声が上がりましたけれども、緊縮財政と技術立国が両立するわけはなく、当然ながら日本の技術はいまや凋落。

 2008年以前には「金融立国!」という馬鹿な話が聞こえてきましたけれども、ご存知の通り2008年にリーマン・ショックが起こり、その声は当然ながら尻すぼみ。金融立国とかバカなんじゃないか?としか思えませんが。

 現在は「観光立国!」ということで、カジノ法案、移民拡大、インバウンドで中国のケツをなめているようにしか思えませんが、これが「国家戦略?」ともはや開いた口が塞がらない状態であります。

 

 この迷走は全て「われわれはどうあるべきか?」という議論がない、そして70年以上が経ってしまい、もはや日本人は「われわれは何者なのか?」がわからないんじゃないかなと。

 自分たちが何者かわからず、自分たちがどう進むべきかの指針も持たぬものに、自身を律する憲法を議論することなど不可能でしょう。

 日本は憲法を明文化したことで、「自身が何者であるのかを体得してこなかった」と表現できるかもしれません。

※まあ、これは近代、明治維新からのことでありますけれども。明治維新についての議論もあるのですが、これは機会を譲ります。

 

 憲法とはあくまで、自生的な秩序を明文化するものであって、「憲法を改正したから、自生的な秩序がそれに従う」わけではないのです。そして残念ながら現在のところ、われわれはわれわれが何者かすらわからぬ、と。

 まずは憲法を改正するにしてもしないにしても、「われわれ」の定義から始めねばならぬのではないでしょうか?

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 憲法=マニュアルに近いものと捉えてみることで、かなり身近な議論として成り立つんじゃないか?と思います。そしてマニュアルは必ずしも細かく規定されていたほうが良いとは限らないわけですね。

 「人を育てる」「体得を促す」という我慢強さ、辛抱という活力あることが可能なのならば、かなり簡素なもので構わないと思われます。十七条憲法くらいの簡素さで、全く問題ないかもしれません。

 私なんかは不成文憲法でも問題ないと思っておりますし。つまり冒頭の画像で「国体法」として潜在的に日本に存在するもので良いだろうと本来なら思うのです。

 まあ・・・今の「責任を負いたくない政治と政権」という状況だと、危ういのであまり主張しませんけれども(笑)

 

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

IR(統合型リゾート)法案に関連する復習

IR実施法案 「カジノ、観光に波及」? 国会で論争(毎日)

政府、送客は事業者任せ

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を巡って、経済効果が地方に波及するかどうかが国会で論争になっている。政府は法案で義務付けられた「送客機能施設」を通じて外国人客を観光地に誘導すると主張するが、運用は事業者任せで効果は未知数だ。議論が深まらないまま、参院の採決が近づく。

 送客機能施設はIRの中核施設の一つで、IR来訪者に地方の観光地などへの訪問を促す。安倍晋三首相は6日の参院本会議で「IRは世界と日本各地とをつなぐ交流のハブ(拠点)になる」「地域の活性化、日本全体の健全な経済成長につながる滞在型観光を推進する」と日本型IRの意義を訴えた。(後略)

 IR(統合型リゾート)法案が国会で審議されているようでして、基本を復習しつつ問題点を見ていきましょう。

 IR法案とはいわゆるカジノ法案と呼ばれているものでして、カジノを中心とした統合型リゾート建設するための法案です。現在のところ沖縄、大阪、東京などが候補地に上がっております。

 

 政府の主張はこうです。カジノを含む統合型リゾートを作れば外国人観光客が呼べるようになり、外国人がお金を落としてくれる。そして送客をして地域の観光地に外国人観光客を送り出し、地域にも経済波及効果があるはずなのだ。

 これによって、日本経済は良くなるはずだ、というのです。本当でしょうか?

 

 まず第一にカジノはすでに韓国、マカオ、シンガポール、マレーシアなどが有名であり、はたしてこれらの先行している国のカジノと張り合って、本当に集客が可能なのか?という点。試算はてんでバラバラであり、自治体による試算だと客の7~8割は日本人を見込んでいるとのこと。

 またマカオ、シンガポールなどでは中国の富裕層の客が落とす売上が大半だそうで、「日本人の出入りを制限する」とすると、ますます中国依存の経済構造に変わっていくことになりそうです。

 

 第二になぜ日本人旅行客を増やそうとせず、外国人観光客ばかりを増やそうとするのか?という点。端的にいえばインバウンドとは「外国人に日本のサービスを買わせる輸出産業」と解釈可能でしょう。

 「自由貿易」で「グローバリズム」だから「国際競争で勝てそうなものを輸出するのだ!」というわけですけれども、なんとも情けない話です。我が国にはもはや「観光」くらいしか、失われた20年という混迷の中で凋落し、売りがなくなったと言っているようなものでありますね。

 なぜ20年間も失われたのか?そりゃ、日本国民の所得が下がり続けたからでしょう。

 ということはこの傾向が続くとしたら、日本という国家は「外国人様をもてなすために、日本人は奴隷のごとく安月給で働く国家」に、極端に表現すればなると言うことです。

 いやはや、大変に「美しい国」でありますね?

 

 第三に百歩譲ってカジノを認めて、インバウンドも認めたとしましょう。しかし送客は事業者頼みと書いてありますけれども、インフラを整備しないの?と。インフラさえあれば集客力のある名所ってのはたくさんあると思うのですけれども。

 

 第四にどうもカジノ施設には外資が絡みそうだとのこと。というか、日本の企業にカジノ運営のノウハウを持っている企業がない以上、外資が入るのは避けがたいでしょう。

 とするのならば、最悪の想定だと「日本人が金を使って、そのカネは外資に」なんて話にもなりかねないわけですね。

もはや訳がわからない、日本の国家戦略

 まずインバウンドで現在、日本に落とされる金額は4兆円ほどだそうです。GDPの1%に満たない金額でありますけれども、これをいくら頑張ってもせいぜい10兆円、15兆円が関の山でありましょう。

 一方で日本のGDPの6割を占めるのは”日本国民の”個人消費であります。おおよそ300兆強でしょうか。これは”わずか1%伸びるだけ”で3兆円。2%伸びれば6兆円、5%程度伸びれば15兆円の経済効果ですよ。

 これほどの「内需」を無視して、インバウンドという「外需」を頼らなければならない理由は、私には思いつきません。

※ちなみに「いや、外需も内需もでいいじゃないか!」というならば、安倍政権に批判を言ってください。なにせ、日本の個人消費は緊縮財政で停滞しておりますからね。

 

 さらに細かい話ですが、統合型リゾートとは「それだけで完結している」から”統合型リゾート”と言うんですよ。なれば、完結しているのにその地域に経済効果があるのか?と言われると、どうも怪しいものがあります。せいぜい、統合型リゾートで働く人たちの雇用くらいなものでしょう。

 しかし安倍政権に言わせると上記が「地域の活性化につながる」のだそうです。ちょっと意味がわかりません。

 

 全体を通してみると安倍政権の戦略というのは、一貫性を持っていることが解釈可能です。つまり「外人様にお金を落としていただくのだ!」というわけです。

 それは「世界一ビジネスのしやすい国!」とG7やらG20やらでぶち上げてみたり、「移民拡大!」としてみたり、「インバウンドで観光立国!」と言ってみたり。もはや証拠は盛りだくさん。

 しかし一方で緊縮財政を継続していて、実質所得も低下しておりますから「日本人の所得と消費には興味がない」どころか、むしろ「貧乏人になってくれたほうが、外人様にサービスをする人件費が安くなる」とすら思っているかもしれません。

 

 端的に申し上げますと、安倍政権の戦略の一貫性とは「日本人を安くこき使い、外人様にサービスする国家」だと解釈して、ほとんど間違いないでしょう。

 悲しいかな、これが我が国の「国家戦略」なのでありますね。

 これに賛成な人はなかなかいないと思うのですけれどもね。

 

 ちなみに産業革命以降から覇権国家となったイギリスは、凋落していく中において「観光」「金融」に走り、凋落していったのだそうです。まるで現在の我が国と瓜二つではありませんか。

 

 中野剛志さんの「日本の没落」をようやく、精読し終わりました。結構難しかった(笑)その終わりにはシュペングラーを引用してこのように書かれております。

 われわれは、この時代に生まれたのであり、そして我々に定められているこの終局への道を勇敢に歩まなければならない。これ以外に道はない。希望がなくても、救いがなくても、絶望的な持ち場で頑張ろ通すのが義務なのだ。ポンペイの城門の前でその遺骸が発見された、あのローマ兵士のように頑張り通すことこそが。---彼が死んだのは、ヴェスビオ火山の噴火のときに、人びとが彼の見張りを交代させてやるのを忘れていたためであった。これが偉大さであり、これが血すじの良さというものである。この誠実な最後は、人間から取り上げることのできない、ただひとつのものである。

 「日本の没落」は大変知的には面白い著書ですが、現実的には非常に落ち込む本でもあります。

 そのうち、書評を書いてみようかと思っております。(予定は未定)

 我々にできるのは良識と良心を捨てずに、ただ足掻くことなのかもしれません。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 どーせカジノやるんだったら、チンチロリンとか花札とかにしたら良いのに。場内はすべて和風で、入場は裃か浴衣か甚平。スタッフは全てヤ◯ザ風にして女性スタッフは極妻風で「へい、兄貴!らっしゃいっ!」「あら、兄さん今日も来たのかい?」とかすればいいじゃん。

 ルーレットとかブラックジャックとか、舶来物のゲームにする必要もないでしょうに。ヤダヤダ。

 ちなみに私、カジノ法案に大反対ですが、ギャンブルは基本的に大好きですよ。(今はやりませんけども)

 特に麻雀は大好物でして・・・(笑)徹マン上等!でしたよ(笑)

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

批判精神とは何なのか?

 現代日本はまさに「一億総評論家時代」といっても過言ではなく、猫も杓子も賢人もバカもインターネットさえあれば明日から評論家!という時代です。それで生活できるかどうか?は別問題ですけど、名乗るだけなら今すぐにでも名乗れるわけですね。

 大抵はこのようなことになりますと玉石混交どころか、「石ばっかじゃねーか!玉ないじゃん!」という話になります。

 

 自身のブログで情報発信するのならば特段、なにか言うこともないのですけれども、面倒なのは「人のブログに乗り込んで、壊れたロボットのように喚く輩」でありますね。

 話が通じたらまだいいほうで、「ホンマにこの人、日本語理解してはる?」というレベルになるとお手上げです。

 この手の輩は「批判」の意味を勘違いしていることが往々にしております。

 批判とはなにか?

良い所、悪い所をはっきり見分け、評価・判定すること。

 見分けるためには眼識が必要になり、眼識とは「実相に近い物事を見極めること」です。プラグマティズムによると「実相に人間はたどり着けない」のであり、近づくためには「多角的に検証した仮相」が必要となります。

 したがって「健全な批判精神」とは「物事の真偽、実相を見極めようと、検証を繰り返す多大な労力をいとわない精神」と定義されるでしょう。

 この多大な労力を惜しむものには、健全な批判も不可能だし、健全な批判精神を保持することも不可能であるのです。

 

 表現が固くなりました(笑)

 ようするに「検証もなしに否定的批判を繰り返すやつは、たんなるバカ」というわけ。

 

 一例をあげますと、「一次ソースを見てないから、ヤンは間違っている!デマゴーグ!」と連呼している人がいるとして、本来は自身の主張の正当性を証明するために「一次ソースと二次ソースの情報の齟齬」を検証し、「情報の齟齬がある二次ソースを、私が解釈に使用している」という検証作業が求められるわけです。

 少なくとも一次ソースを貼って、「ここの解釈はこうなのだ!」と示さなければならないことになるわけですね。これができれば「健全な批判」と定義することができたでしょう。

 まあ残念ながらそのような人は、そういう輩の中にはめったに居ませんけれども。

 

 必要な検証をしようとせず、また必要な論理も吐こうとせず、ひたすらに批判を繰り広げるのを「不健全な批判とも呼べない、たんなる口撃」ないし「バカが喚いているだけ」と表現できるでしょう。

論理的思考とバカの研究

 論理的思考とはなんだろうか?と考えると、いくつかの条件が必要だと気が付きます。1つは「正しい情報」。2つ目は「情報を正しく解釈できる思考」。3つ目は「解釈した情報を文章(アウトプット)にする能力」。

 ちなみに、先日も書きましたけれども一次ソースと二次ソースの違いは多くの場合は鮮度のみですので、「より正確性を期したい場合は一次ソースも当たる」くらいでよろしいと思います。

 まあ、プロの評論家や学者となるとそうはいかないかもしれませんけれども、一般的なブロガーが一次ソースを読み解き、解釈を一から組み立てるのはなかなか難しいですからね。

 ただし、三次ソースに当たる場合は「賛否両論を当たる」のが基本となります。

 

 プログラムに例えるとわかりやすいかもしれません。一次ソースをもとに解釈を組み立てるのは、仕様設計からコーディングまで全て1人で行なうようなもの。二次ソースはフレームワークなどを使用して手間を省く、三次ソースはすでに組み上がったアプリを用途に合わせて選択するみたいな話です。

 これらはケースバイケースで行えばよいのですけど、論理的思考ができな人ほど「手間を掛けるほどえらいんだ!」みたいな感じで、一次ソース至上主義に陥りがちです。

 肝心の一次ソースも、その解釈を間違えたら意味がないのですけどね(笑)

 

 では政治や経済、ないし国際情勢や歴史などにおいて主張なり見解を述べる場合、その解釈こそが重大事であるということになります。

 どのように解釈するのか?これには「論理体系としてのイデオロギー」が深く関わってくるわけですね。

 どの哲学的潮流を支持するのか?という問題とも表現可能です。

 「機械論哲学・唯物論」なのか「不可知論」なのか?は論理体系的に「新自由主義や共産主義」なのか「公益資本主義や保守思想」なのか?という問いにまで発展いたします。

 もしくは「設計主義・計画主義」か「プラグマティズム」か?という話にまでなります。

 

 基本的に前者はインテリやらエリートが採用することが多く、後者は古典や歴史を好む賢人に採用されることが多い、と個人的に思います。

 もう少しわかりやすく言うと、前者は人間を”数量”とみなす立場の人に多く、後者は人間を”人間”とみなす人に多いと表現できるかもしれません。

 ちなみに各種改革やら規制緩和、民営化などはは明らかに前者の哲学に入りまして、それゆえに後者の哲学を採用する私からすると批判的、懐疑的にならざるを得ないのは必然。

※ちなみに私はたんなる一般庶民でございますけれどもね。

 さてしかし・・・前者であれ、後者であれ「現実が説明できる、解釈できる」のであれば問題ないわけです。論理的思考と言えましょう。

 

 問題は「現実を説明できない無理やり解釈」でありまして、なぜ「現実を説明できないような駄目解釈をしてしまうのか?」というと、「検証よりも自分の信じたいこと、都合の良いことを優先してしまうから」にほかなりません。

 こうなると言っていること、やっていることにどんどんと矛盾が吹き出してきて、余計に現実の説明がつかなくなり、最終的にはバカになる、論理的思考、言動ができなくなるわけです。

 こうなると「人に噛み付くことでしか、アイディンティティの保てない空っぽの人間の出来上がり」となるのですね。困った話です。

 もっとも、不可知論の立場にたてば「全て矛盾なく説明できることはありえない」のですが、それと「矛盾が大きいこと」は別問題でありますからね。

 

 つまり論理的思考とバカの狭間には、「解釈の能力」という大きな壁がありまして、同じ情報を同時に与えたとしても出てくるアウトプットに差がありすぎるわけですね。

 ではアウトプットを磨く方法には何があるか?解釈の能力を磨くには何があるか?我慢強く検証を続けるために、色々な論説と向かい合い、読み込み、そして拙いながらもアウトプットしていくことが大切かと思います。

 そういえば最近、「名文」を読みましたのでご紹介を。いいねが100回押せるなら、100回押したかったです。

 

 スラスラと脳みそに流れ込んでくるような名文でして、ぜひとも皆様には味わっていただきたく思います。

 

 ちなみにネトウヨの次には何が来るのだろうか?という論考という私の記事の、阿吽さん、ソウルメイトさんのコメント。これも大変秀逸で、おもしろいコメントだと思います。

 阿吽さんのコメントは「でもこうも考えられないか?」というものでして、大変健全な批判であり嬉しくなってしまいます。

 

 玉石混交の石が多い時代でありますけれども、玉だってあるんだぜ!と思ってご紹介。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 佐藤健志さんのブログで知ったのですけれども、堤未果さんのTweet。

But 次は臨時国会まで「水道法民営化は水道設備老朽化対策に必須説」をテレビ新聞が西日本豪雨災害に絡めて繰り返し流すので要注意。 【水道法改正案、今国会見送りへ】

https://twitter.com/TsutsumiMika/status/101834439891904512

 先日も書いた通り、「水道設備の老朽化という緊縮財政で出てきた問題を、民営化という緊縮財政でどうにかしようとしている」のですから、呆れてものも言えませんが、確かにこれはありそうですな(笑)

 「水道事業を売り渡す!」というレントシーキングの疑義が非常に濃厚で、断じて許しちゃいけません。

 

 最近は仕事が忙しく、ブログ更新もなかなか大変。夜遅くまで書いております。

 というわけで、おバカなコメントにイライラさせられるのも億劫なので、コメント欄は承認制にいたしました。

 え?表現の自由の侵害だ!だって?本当にそう思うなら、アメーバ運営に言ってくださいね(笑)「承認制のシステムをやめろ!表現の自由の侵害だ!」と。

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

2人の天才学者が語る資本主義とは

資本主義は、「ショウ=見世物」にすぎない 天才哲学者ガブリエルが考える世界の構造(東洋経済)

閉塞した時代に正面から向き合うとき、哲学はどんな答えを出すのか? NHK「欲望の民主主義」「欲望の資本主義2018 ~闇の力が目覚める時~ 」での発言が大きな反響を巻き起こし、さらに現在は、ベストセラー『なぜ世界は存在しないのか』でも話題の若き天才哲学者マルクス・ガブリエル。

「欲望の資本主義2018~闇の力が目覚める時~」では、共産主義と資本主義の両方を経験してきた奇才経済学者トーマス・セドラチェクと談論風発、資本主義の本質に迫った。番組の未放送の対話も多数収録した書籍『欲望の資本主義2』から、一部を抜粋してお届けする。(後略)

 全文は大変興味深いので各々で読んでもらうこととしまして、概要だけ書いておこうと思います。

 まず資本主義とは完璧に機能しないし、そしてその機能を完璧には誰も理解できていない、という話から始まります。しかし暗い方向に向かっていることは確かで、もはや崩壊しているのかもしれないし、もしくは明日崩壊するのかもしれない、というなかなか衝撃的な出だしです。

 

 この対談の中で2人の天才学者は「資本主義=モノを生産する(Produce)システム=見世物である」という見解を述べるのですが、例えば最後のページに出てくるように、資本主義において女性の出産は「生産性の低下」として見られます。

 人間を自然な存在として捉えた場合、女性の出産とは「本来は一番、生産性の高い再生産」であるにもかかわらず、です。

 つまりこの2人の対談から見えてくるのは、資本主義というシステムは非常に人工的かつ文明的であり、行き過ぎると文化(精神)や自然で自生的なもの、つまり伝統ですとか慣習、習俗などを破壊していくないし、否定的に捉えるものであると理解可能でしょう。

 

 資本主義というシステムそのものが、過激な変革を常に求めるものであるのです。それは見世物があたかも、より過激に、より短絡的に、より愚物的になっていくことと似ておりまして、ワイドショーなんかもその一種でありますね。

 しかも2人の対談の中では「資本主義には代替案がない。なぜならば、資本主義そのものがすでに代替案であるから」という話が出てきます。

 これが事実なのだとすると、資本主義というバリエーションの中で何を選択するのか?という話になるでしょう。

 

 しかし人間の性質というのはあまり古来から変わらず、進歩していないといえます。文明的進歩は非常にあったのでしょうけれども、それを操作する文化的進歩、精神的進歩は殆どないか、もしくは退行しているとすら言えるかもしれない。

 資本主義=見世物なのだとすると、まさに「パンとサーカス」という話になりまして、「より賢いバリエーションの資本主義を選択する」ということは「資本主義の中で衆愚政治に陥った民主政治には不可能である」という話になってしまいます。

 なるほど、シュペングラーが「西洋の没落」を著し、中野剛志さんが「日本の没落」を著すはずです。

 

 プラトンはかつて洞窟の比喩を用いてイデア論を語りましたけれども、現代においては人間は「資本主義という見世物」の中で、影を見てあーだこーだと反応し、狂想しているだけなのかもしれません。

 

 ちなみに・・・先日、水道法改定 今国会見送り(赤旗)という記事が出ておりましてホッと胸をなでおろしております。このことに関しては野党を大いに評価してよろしいでしょう。

 この水道事業民営化に関して「企業だって地方自治体と契約をして、撤退したら違約金を払うんだから、撤退する恐れはない」なんて言説も見かけましたけれども、アホかと。違約金を払えば撤退できるってことと同義じゃないかっ!

 これは「PFI(公設民営)は良いものだ、民営化は正しい」というストーリー、見世物なかではご都合的に「企業だって撤退できない(はずだ)」という設定がなされ、それを盲信するから「違約金を払えば撤退できる」という常識的な可能性に思いが及ばないわけです。

 なるほど、資本主義は見世物であります。

 2人の天才学者が語るこの対談、ぜひとも全文読んでいただきたいと思います。

ランキングの上昇と見世物化

 ブログランキング上位に位置するブログって、わりと見世物化してるんですよね。過激な主張、ネトウヨへの迎合、切り貼りした情報と。見ていると正直なところ、頭がクラクラしてきます(笑)

 んで、当ブログも何故か最近、ランキング急上昇中でありまして15日現在、なんと55位。私、なにかしましたっけ?

 毎日毎日、知的好奇心の赴くままに駄論を垂れ流しているだけなのですけれども。

 

 ただですね、ランキングが急上昇してきて嬉しいのは嬉しいのですけれども、1つ気をつけなけりゃならんなと思っております。読者に迎合しないこと、自身の良識に従って書くことでして、端的にいえば「今までどおり、頑張るで~」ですね(笑)

 私自身が周りから見世物とみられるのは仕方がないとしても、できる限り良質な見世物を演じたいものであります。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

水道事業民営化が今国会で見送り

 今日は水道法14条2項および、コンセッション方式(公設民営とも言うしPFIとも言いますけれども)を解説しようかなと。

 ついでに、別テーマですけど粘着君が「一次ソース!!」とか言ってたので「必ずしも、一次ソースが無批判に受け入れられるわけではない」ということも後述しましょう。

 

 あ、ちなみに迷惑コメント(串みたいなもの通してる粘着君)が新しくあったのですけど、めずらしく一切見ておりません(笑)気分が悪くなるだけなので。他の方のコメントは全て目を通しておりますです。

 あと、コメ欄を承認制にしようかなと。というかしました。面倒ですけど、粘着君がうっとおしいので。串までつかって何がしたいんだか、さっぱり。まあ、大体「誰か?」は想像がついておりますけれども。

 

 話を本筋に戻しますm(_ _)m

 水道事業民営化は今国会では見送りになったもよう。

水道法改定 今国会見送り 営利企業参入 不安・反対強く(赤旗)

 

 水道法14条2項の1はもともとこれ。

2 前項の供給規程は、次の各号に掲げる要件に適合するものでなければならない。

一 料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。

(http://www.houko.com/00/01/S32/177.HTM#s2.2)

 んで改正すると以下になる予定でした。

2 前項の供給規程は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。

一 料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし、

  健全な経営を確保することができる公正妥当なものであること。

 今までは「原価から適正価格を決めてね?」だったのが、そこに「健全な経営も確保できるようにね?」とプラスアルファされました。

 健全な経営とはなにか?「黒字であること、利益が上がること」でありましょうね。

 誰が?もちろんながら水道事業に参入する「民間企業が」でありましょう。

 

 高橋洋一さんによると「運営コストを下げるために、公設民営にするのだ」そうですけど、普通に足し算すれば「原価+企業の利益」で「運営コストが高くなる」のは当たり前。

 これで安くなる!というのは「多分、安全性や冗長性と引き換えだろうな?」と疑うほうが自然というものです。

 なぜならば多くの場合、効率化と安全・冗長性・レジリエンスは同時に成り立ちませんからね。

 

 水道事業の民営化の話がなぜ出てきたのか?ですが、「全国の上下水道の更新率が無茶苦茶遅れてる」からなんですね。普通は「日本の内債に一切の問題がない」という事実を知っていれば・・・「国が財政出動して、更新していったらいいじゃないか!」と思うはず。

 しかし我が国は絶賛緊縮財政中でケチケチなので、「水道事業で儲けを出さねば、更新できない!」という迷走結論にたどり着き、それが今回の民営化というわけです。

 これで「料金が上がらない」と思う人はなかなかいないでしょうね。

 

 ちなみに報道によると、水道管の更新費を含めなければ、全国の水道事業の9割が黒字とのこと。そらそうだ、「原価から水道料金を決定している」のですから。

 しかし更新対応率が低い原因はなにか?というと、端的いえば「地方の過疎化による、地方自治体の財源不足」でありますね。

 では地方の過疎化、東京の一極集中を招いた原因はなにか?政府が地方に投資をしないことが原因です。つまり緊縮財政ですね。

 

 では水道事業の民営化とはどういうことか?緊縮財政に類するものです。笑える話が「緊縮財政によって出てきた弊害を、緊縮財政で対応しようとしている」のが今回の水道事業民営化というわけ。

 冗談もここまで極まると、笑えない。いや笑うしかない。

 

 たったこれだけのことを、あれこれと理屈をこね回してなんとか取り繕おうとしているのが、「水道事業民営化賛成派の方々」でありますから、そりゃあもうよくわからない理屈をこねくり回すわけです。

 「参入する企業だって、違約金が発生するから撤退しない!」=「違約金さえ払えば、撤退できる」とは絶対に認めないんですね。理屈が崩壊しちゃいますからね。

 

 はてさて、「絶対に撤退しない行政」と「違約金さえ払えば撤退可能な民間企業」で、どっちが安心か?なんて言うまでもない話。

 もっといえば「黒字の水道事業も企業に売り渡す」のですから、新手のレントシーキングとも解釈可能でありましょう。

 

 今国会で見送りになり、大変良かったのですが・・・この手の動きは100%今後も出てきます。なにせ「新自由主義大好き、安倍政権」でありますからね。

一次ソースが無批判に受け入れられるわけではないという話

 一次ソースというのはたしかに重要なのですが、それが無批判に受け入れられるわけではないのもまた事実。例えばこれ。

Q1 PFIとは(内閣府)

 

 PFIに対してひたすらにメリットのみを述べて、デメリットは一切触れずの典型例でありまして・・・まあ推進室ですからしょうがないんですけれどもね。

 これはいわゆる「一次ソース」ですけれども、書いてあることをこのまんま信じるのは「愚か者」でありましょう。

 この一次ソースで理解できることは、「政府がPFIを進めたがっている」ということだけ。

 というか上記の情報は「政府がPFIを進めたがっている一次ソース」と解釈可能、と言い換えても良いでしょう。

 

 ちなみに・・・「お前は一次ソースを見ていない!」と相手を責め立てるのは、大変におバカのすること。なぜなら、知っていれば自分が一次ソースを提示すればよいだけですからね。

 つまり「お前は一次ソースを見ていない!(そして自分も提示できない)」とは、ようするに「相手との討論で有利に立ちたいから、言ってみただけ」である可能性が非常に高いと、自分でばらしているようなもの。

 討論をしなければいけないとしても、この手の狡っ辛い間抜けな手段を使用されると「おいおい、見え透いてるけど大丈夫?」と心配になります。

※討論なんてまっぴらごめんでして、いちいち突っかかられる方としては迷惑この上ない話ですが。

 

 一次ソースは検証として必要なことは確かですけれども、「一次ソースを見れば、無検証にそれがそうであると”解釈”できるわけではない」のですね。

 ちなみに二次ソースであっても、一次ソースと齟齬が生じていなければ全く問題ありませんので、殆どの場合はメディアの報道から情報を仕入れて問題ない、ということになります。

※朝日新聞の従軍慰安婦問題の記事のような虚報は、さすがに駄目ですが。

 

 料理で言えば一次ソースとは「材料」「素材」の「収穫」「買い出し」ですから、当然ながら料理(解釈)しなければ食べられません。茄子を買ってきて「どうだっ!うまそうだろう!参ったか!」などと言っても馬鹿にされるだけで、その茄子をどうやって美味しい料理にするのか?という解釈が必要なのですね。

 当然ながら解釈の仕方、つまり料理の仕方によっては不味くなる場合だってあるわけです。

 あと買い出しや収穫をしなけりゃなりませんから、二次ソースより手間はかかります。男の料理的なやつですね。全部の材料を買ってくる的な(笑)

 

 さしずめ二次ソースは「冷蔵庫に入っている素材、材料」でしょうか。買い出しに行ってきたわけでも、収穫したわけでもないけれども、その限られた材料でどうやって美味しい料理(解釈)にするか?という組み合わせが求められます。

 まあ、主婦的な感覚と慣れが必要になる、というわけです。

 ついでに、賞味期限が過ぎている材料(虚報、齟齬のある情報)をつかうと、マズいことになる。というのも一緒。見極めも必要になってきます。

 

 では「男の料理」と「主婦の料理」のどっちが美味しいか?別に優劣なんてないわけですよ。ブログで論じる分には。

 いや、プロの料理人とかだとそりゃ、「収穫したての山菜を料理しました!」とかのほうが付加価値がつきますけどもね。

 

 まあ、「一次ソースを見てないから、話にならない!」とかいう人って、じつは「一次ソースってなんなのか?」すら「知らない」のでしょうね。

 ああ・・・しまった。粘着君の話は忘れましょ(笑)

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 よくわかりませんが、ブログランキングがずっと60位台でウロウロしていたのに・・・急上昇中。なんで?特段、変わったことは何もしていないのですけれども。

 15日の20時現在で54位Σ(゚Д゚)

 まあいいや・・・よくわかりませんが、これからも変わらずに情報発信を続けていけたらと思います。

 ちなみに本日は進撃の庶民の寄稿は私の寄稿ですので、よかったら読んでやってくださいなっと。(11時55分掲載予定)

 私にしては珍しく(??)強烈な「安倍政権批判」でありますからね(笑)

 

 あ、ちなみに迷惑コメントのIP検索かけたら「ルーマニア」「イギリス」とか色々なところを経由しているみたいで、ようするに粘着バカでした。多分あのウェブブラウザでしょう、そうでしょうと自己納得。

 こーいう串(じゃないけど、似たようなもの)まで通して粘着してくるバカって、社会生活、送れてるの?と心配にすらなります。多分、アメーバのアカウントは持ってるんでしょう。誰か?はだいたい想像がつきますけれどもね。文章の癖から。

 まあ知らない人ではないので忠告しますけれども、バカな真似はおよしなさいと。

 ま、多分アメーバアカウントの方では(知っている人がいるので)コメントできない人なので、そのうちに自身のブログで私に絡みだすんじゃないですかね?見ないけど。ヤダヤダ。

 あと進撃の庶民の寄稿にも、どうせ粘着してくると思いますけど放置です。

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

面白い対談をみて論考する

信者を集めて年収1千万? カルト化するネトウヨ商売の闇(文春オンライン)

 

 上記の記事では古谷経衡さんと安田峰俊さんが対談しておりまして、対談内容の概要はこうです。

 古谷さんが「愛国奴」という小説を発表し、その中ではフィクション形式でネトウヨ界隈のカルト手法的な商売を描いているようでして、主にその小説を紹介する対談なのですが、その中では例えば「昔のネトウヨは遊び心があったけど、行動する保守なるものが出てきたりしてから、遊び心が一切なくなった」みたいなある意味で歴史も紹介されていたりします。

 他にもまあ、ヘイト本が乱発される理由などが書かれていたりするのですけれども、最後の方にはやはり「保守速報の広告不掲載の動き」や「Youtubeでのヘイト動画の削除祭り」に言及されているわけですね。

 お二人にいわせると、私と同感でこれらはそれなりに明るい兆しかもしれないとのこと。そして最後に言及されるのがこの部分。

安田 中国で憤青(中国版ネット右翼)を揶揄するネットスラングに「君は国家を愛しているが、国家は君を愛してないよ」という言葉があります。ネット右翼の人たちは安倍政権が大好きですが、安倍政権と彼らの関係もこのことわざが当てはまりそうです。「君は安倍さんを愛しているが、安倍さんは君を愛してないよ」と(笑)。

古谷 そうですね。「モリカケ」問題で揺れた安倍政権も、今秋の総裁選で三選が決まれば、ネット右翼はたいした票田でもないですから、逆に迷惑な存在になると思います。現在の自民党の支持層は、穏健保守層や宗教票ですからね。ネット右翼は淘汰されていくかもしれません。

安田 全体的に退潮傾向にあるのは確かでしょうね。

古谷 ただ、ネット右翼の中心部はそれでも残り続けると思います。私もいったんはこの世界に入った経験からして、その責務という意味でも、常に彼らに対するウォッチと監視を怠らない覚悟でいたいところです。

 この中で「ネット右翼は大した票田ではない」と言及されているので、「はて?実数を知っているのか?」と思い検索してみたらこのような記事がありました。これの筆者も古谷さん。

「ネット右翼」は日本に何万人いるのかを測る、ひとつの試み(現代ビジネス)

 

 上記によると古谷さんは「ネット右翼の実数はおおよそ200~250万人」と推測されているようです。

 たしかに日本の有権者数は1億400万人くらいでありますので、そのうちの2~2.5%程度がネット右翼とカテゴライズされる層になるのならば、「大した票田ではない」と言える気もします。

 もしランチェスターを応用したシェア理論を当てはめるとするのならば、最低限の拠点目標値である2.8%に届かないくらい、ということになるのでしょう。

 

 前置きが長くなりましたが、全体的にネトウヨは退潮傾向にあるというのが仮に事実だとして、ではその後に来るのは何なのか?ということを考えてみたいわけですね。

 いくつかのシナリオがぱっと思いつくわけですから、それを箇条書きにしてみましょう。

  1. ネトウヨは退潮傾向にあるが、根強く2%程度のシェアを保ち続ける
  2. 退潮傾向にあるネトウヨに見切りをつけ始め、雪崩式に他の思想ないし行動様式に分散する
  3. 退潮傾向にあるなかで新たな見解や思考様式を築き上げ、また他の行動様式に変質する

 まず第一に保守速報やいわゆるヘイト動画などの傾向を見ておりますと、ネトウヨは全体的に長文や長い動画には、その思考が耐えられないというような特徴があるようです。前々から指摘しておりました、思想のインスタント化、アイコン化でありますね。

 したがって「嫌韓、嫌中、反朝日、反メディア」などの思考様式から、新たな思考様式を築き上げて変質することはなかなか容易ではないと思われます。変質するとしたら「劣化する方向で」ということは、おそらく間違いないでしょう。

 しかしながら「これ以上、劣化できるのか?」といわれるとなかなか難しい。ゆえに3)はおそらくないだろうと思われます。

 

 では1)と2)が考えられるわけですけれども、カルト化と評されるその思考様式、行動様式は新興宗教のそれと一緒で「嫌韓、嫌中、反メディア、愛国心」といったシンボルを単純化して叫び続けるものです。

 しかし上記はカルト化という評価が正しいのであれば、教祖様がいなくなれば瓦解するというものでもないと思うのですね。

 ・・・まあこの点はネトウヨの手のひら返しの早さと、カルト化の度合いの関係にもよるので難しいところですが、おそらく1)の「ホソボソと続く」のが一番可能性が高いんじゃないかなと。

 多少頭が良い人達は見切りをつけて、余計に劣化しつつ縮小し、継続するという形になるんじゃないか?と思います。

 どの時点で「ビジネスとしてのネット右翼」が崩壊するのだろうか?というのは読みにくいのですが、「ビジネスとしてのネット右翼」が崩壊した時点で、最後は雲散霧消、露となるのかもしれません。

遊び心のあった時代のネトウヨは嫌いではなかった

 冒頭の記事でもほとんど私とネトウヨ史に対する見解は同じようでして、2008年を境に過激化、陳腐化、劣化していったと見ているようですし、私もそう思います。

 私がネトウヨを辞めたのはちょうどその頃でありまして、それまではソース主義で常識的な論考もしていたはずが、いつの間にやら韓国のいわゆるホルホルをネトウヨ自身がやるようになった。そこに違和感を感じて「なんじゃこりゃ?」と嫌になって辞めたというわけです。

 私がネトウヨだった時代には、私も加わって「南京大虐殺は本当に、当時の日本の国力と兵站の中で可能なのか?」などを、遊び心半分、真面目半分で検証し合ったものです。

 端的に内容をお話しますと、「40万人がすべて燃やされた」との話が当時の日本の兵站及び国力で可能であったのか?南京市に進軍した軍にそのような能力があったのか?の検証でありました。結論は・・・当然ですが「なかった」「どう考えても40万人は無理」なんですけどね。

 1つ誤解のないように書いておきますと、南京事件と呼ばれるものがあったのは確かです。当時の朝日新聞も南京攻略戦で2万人の死者と報じておりますからね。

 可能性として高いと思っているのは、南京市の便衣兵(ゲリラ兵)の処刑が内密に行われたのではないか?ということ。証言や一次資料などからはこれが一番整合性が高いと思っております。

 ゲリラ兵の存在はアメリカがベトナムで苦慮したように、このような残虐な事件が起きるのを防ぐことは戦争においてなかなか難しいのだと思っています。

 

 今の劣化したネトウヨにこのような検証が可能なのか?といわれると、「まず無理だろうな、だってその検証に耐えられないんだもん」としか申し上げられません。

 2008年あたりを境に劣化したネトウヨという運動は、10年の時を経て退潮と評されるようになり、そして激動と激変の国際情勢下において長い時間をかけて淘汰されていくのは間違いないでしょう。

 しかしそれが「新たな劣化した主義主張が、日本を覆うとき」でないことを、私は祈念したいと思います。なぜなら、その未来は最も高い可能性として、依然として存在していると私は診断しているからなのですが・・・(汗)

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 ちなみに・・・古谷経衡さんの評価が私の中でどうなのか?なのですが、「ウ~ン・・・別に」くらいだったりします(笑)肯定的でも否定的でもない(笑)

 いやこれは別に古谷さんだけに限らず、一部を除くほとんどの評論家が私の中では「ウ~ン・・・別に」なんですけれどもね。

 じゃあその一部の評価している評論家って誰だよ?といわれると、そんなのは中野剛志さんに決まってるじゃないかっ!なのであります(笑)

※他にもいます。

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

公設民営で失われるのはなにか?

 どうも水道事業民営化の件で批判を繰り広げていると、「水道事業民営化は公設民営だから、外資による乗っ取りとかはありえない!」みたいな反論が来ます。

 公設民営の定義ですが「国や地方公共団体が施設を設置し、その運営を民間事業者が行うこと。」となります。これをもって「運営を民間に任せるだけなんだから!経営権は公共にあるんだから!」といいますけれども、この手の反論は「ちゃんと考えているのだろうか?」と不思議でなりません。

 

 まず1つに、事業運営のノウハウが公共→民間に移動すること、つまり公共からその事業に対する運営ノウハウが失われることを軽く考えすぎている点。施設や経営権があっても現場のノウハウがなけりゃ、運営は不可能であるのです。

 そして2つ目はその運営を任される民間とは企業のこと。つまり利益が上がらなければ撤退が可能である点。行政に撤退の2文字はありませんけれども、企業は撤退可能なのですよ。

 

 では不採算の事業があったとして、それを日本の企業が運営に手を挙げなかったら?当然ながら外資が運営することになるでしょう。実際に外資に業務委託している例は日本国内にも存在します。

 ノウハウが失われるということは、そのノウハウを「契約してやってもらう」ことでしか実現できなくなる、という点をなぜ考えないのだろうか?といつも思います。

 さらにそのノウハウは「民間企業のシェア争い、自由市場」で日本企業が破れたら?全て外資に”頼る”ことでしか運営が成り立たなくなる可能性すらあるわけですね。

 

 たしかに「経営に関して、外資による乗っ取りはない」かもしれませんが、「ノウハウが外資との契約が多数になると、日本国内から流出して存在しなくなる」可能性が高いわけです。実質的なノウハウがないのに、形だけ経営権が確保されているから大丈夫!なんて言っているのだったら、ちょっと脳みそがどうにかしているんじゃないか?と疑わざるを得ません。

撤退なき行政と撤退ありの企業の差

 「行政は基本的に、赤字事業をする」というのはよく言われた話ですが、ようするに「儲かっちゃいけないけど、絶対必要な国民福祉、インフラ、公共サービスなどを担当する」のが行政でしょう。

 逆に企業というものはその本質として、利益を求める存在ですから、利益が上がらなければ撤退ないし料金引き上げとなるのは必然。

 さらにいえば、企業はそもそもインフラなどの安全性、冗長性の大幅な確保は過大なコストとして捉えることでしょう。

 実際になぜ、世界中で水道事業の再公営化が行われているのか?というと、人間にとって必要不可欠な水をカネに還元して、それが水に再還元されるという保証がどこにもないからということになります。

 水道事業の民営化は世界的にはもはや「失敗」として捉えられ始めておりますけれども、わざわざその失敗例を踏襲する必要もないでしょう。

 「世界中の失敗例から学んでるから、日本は失敗しない!」とか言いそうですけど、「別に失敗したくなけりゃ、民営化しなけりゃよろしい。なぜわざわざ、生活基盤の水でそのような社会実験を行うのか?」と反論すれば事足りるでしょう。

 

 民営化とは「公共(とそれが持つノウハウ)を解体して、カネに還元する」ということにほかならず、「すべてをカネに還元する主義」を新自由主義やグローバリズムと申しますけれども、ではそれは世界に何を引き起こしたのか?

 公共が大幅に解体された世界は、「儲かる」と思ってやったはずが「経済の長期停滞」に入り込んだ。

 郵政民営化もやってみたら、じつはいくつかのレポートでは「何も良いことなどなかった」と結論されていたりします。水道事業がそうならない、という保証はどこにもないのが実情でしょう。

 

 なぜ「儲かるはずの公共の後退が、全体的な経済の停滞を引き起こしたのか?」という問いは、非常に簡単に応えることが可能です。インフラや公共サービスといった種類の土台を破壊して、その上部構造である経済が「良くなるはずがない」というだけの話。

 

 民営化の議論というのはもはや、すでにわりと出尽くしていて、「今さら感」があるのです。冒頭のような反論も議論しつくされていて、だからマスメディアなどの報道でも、水道事業民営化に対して批判的な識者、記事が多いわけですね。

 ぶっちゃけて言うと、水道事業民営化に肯定的な識者って目立ったところでは、高橋洋一さんくらいしかいないわけですよ。あと竹中平蔵とかね。

 

 笑えることに、「国家観!愛国!」とか言っている人たちが、公共(のノウハウ)を民間(外資含む)に売り渡すことになんの抵抗も感じないという恐ろしさ。まさに「思考停止」以外の何物でもないでしょう。

 韓国は新自由主義に邁進して格差が広がり、韓国国民ですら「HELL KOREA」と揶揄することがあるのだそうですけれども、我が国も遠くない将来に「HELL JAPAN」になってもしらねーぞと。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 もし民主党政権が水道事業民営化を進めていたとしたら・・・・絶対にネトウヨやら安倍支持者やら自称保守やら自称愛国者は「売国奴!反日政権!」の大合唱だったはずなんですよね(笑)

 そうなんですっ!民主党のやる民営化は反日!自民党と安倍総理のやる民営化はきれいな民営化なんですっ!って(笑)

 これじゃダブルスタンダードそのものじゃないかと。

 

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします


テーマ:

>>ブログランキングで政治記事チェックor応援クリック

国家観なき人々が追い求める国家観

 国家観とはなにか?「国家とはどのようなものか?」を定義する観念と申し上げられるでしょう。

 例えばその人なりの家庭観というものが存在し、それは「女性が家を守る」というものかもしれないし、「共働きで明るい家庭」かもしれない。様々あるでしょう。

 それを国家観という話にしてみれば、「強い日本」であるかもしれないし、「平和な日本」かもしれませんけれども、そこには厳然として「国家」というものが存在をしないと、国家観というのは語れないということになります。

 

 家庭を否定しながら家庭観が語られることがないように、国家を否定しながら、もしくは破壊しながら国家観というものは語れないのは当たり前でありましょう。

 

 さて、では種子法の成立、水道事業の民営化、もしくは各種のグローバリズムな政策の数々から見えてくることはなにか?端的にいえば小さな政府であり、それは国家の権限の縮小であり、表現を変えれば国家の責任放棄であります。

 家庭が例えば育児や家事などの責任を放棄しながら、その家庭に属する人が「自分の理想の家庭観はこーだ!」などと語っていたら、それはある種のキチガイと思われても仕方のない話。「言っていることと、やっていることが違うだろ!」というわけです。

 まさに安倍総理がどのような国家観を語ろうとも、「言っていることとやっていることが違う!」のであり、欺瞞にしか過ぎないという解釈は極自然に成り立つものでしょう。

 

 保守思想の根源には共同体意識、そしてその共同体から自生的に発生する秩序や伝統を重視するということがあります。歴史という表現を借りることもあれば、もしくは習慣や習俗、文化という表現をする時もありましょう。

 しかるに各種の構造改革や規制緩和とはなにか?自生的に長い時間経て作られてきた秩序や規制、仕組みを「理性によって変革すること」であり、「改革する保守」などというのは「インスタントラーメンは伝統の和食だ」と言うことくらい変な話なんですね。

 少なくとも安倍総理の政策各種からは保守思想なんてこれっぽっちも感じられないし、それを保守だとか愛国者だとか評価している人々も同様にその思想は倒錯しているとしか解釈できない。

 倒錯した思考回路から生み出されるのは、よしんば国家観があったとしても相当に倒錯している国家観であろうことは間違いないでしょう。

 普通は「倒錯した国家観を持っている」とは「正常な国家観を持っていないこと」と同義ですから、安倍総理に国家観なんぞないと表現可能なわけです。

 

 国家観なき総理をいだき、国家観なき政治がはびこり、そしてそれを支持する人たちがたくさんいらっしゃる。通常は歴史に照らし合わせてみるとこのような状態は、亡国への道と申します。

国家のお仕事

 家庭にも育児や家事といったお仕事が存在するように、国家にだって「最低限必要な仕事」があります。それは国家の主権を維持すること、そしてその主権の責任において政治を執り行うことでありましょう。

 国家には主権があり、その主権は国家に属する国民に帰するというのが民主政治の考え方です。であれば、それを差配する政府は「国民のための政治」を求められるはずです。

 はてさて、人手不足という状態は労働市場を労働者有利にして、国民の労働環境を良くするはずですが、なぜか政府は移民拡大をして労働環境を厳しくしようとしている。

 もしくは水道事業の民営化なんぞは愚策の中でも最も愚かな政策と言わざるを得なくて、水という生存に関わる根源的なものを、国家の主権から外して民間に移譲するなんぞもってのほか。

 ようするに現在の安倍政権の各種政策というのは「国家が責任を取りたくないから、国家の責任(と権限)を縮小する」という方向でしかないわけです。

 家庭でいえば家事放棄、育児放棄に近い現象でして、国家の責任放棄でありましょう。

 

 なぜ国家が軽々に国家という枠組みを責任放棄できるのか?簡単な話で「正常な国家観を持っていないから」にほかならないわけですね。

 安倍政権の支持者のひとたちに断言しておきますけれども、安倍総理は保守でもなければ愛国者でもない。たんなる「国家の責任放棄主義者」であるのです。

 移民拡大、水道事業の民営化、種子法、TPP11、RCEP、カジノ法案、高プロ制度等々。近年稀に見る勢いで悪法を推し進める安倍政権のその姿勢と手段を虚心坦懐に見つめれば、ほとんどの人が普通は理解可能であろうことであります。

 それを支持するとはすなわち、「日本国を放棄したい人々」と捉えられてもおかしくない話なんですね。

国家の責任放棄は緊縮財政より始まっている

 経済とは平時において「経済」と呼ばれる人の営みであり、非常時には概ねその活動は「兵站」とも表現されます。違う表現をするのならば、経済政策とは「国民の動員」にほかなりません。

 では緊縮財政とはなにか?「国民を動員しない政策」でありますから、20年間が失われたことも納得というものです。

 

 緊縮財政の論拠となっているのはなにか?プライマリーバランスやら政府の借金額といった話です。つまり「金がないから、国民は勝手にしてくれ。政府は動員に責任を持たないどころか、動員を放棄する!」というわけですね。

 ところが統合政府論では政府に通貨発行権が存在する。つまりなんのことはない、政府は「通貨は発行しても使いたくない!国債にはしたくない!だから国民で勝手にしてくれ。」といっているに過ぎない。

 通貨発行権に付随するはずの、国家の主権としての国債発行を放棄したいから、プライマリーバランスだの政府の借金だのという「意味のない数字」を並べ立てて言い訳をしているわけですね。

 この文脈で見ると日本は「怠惰国家」ないし「ニート国家」と表現しても良い気がしてきました・・・(^_^;)

 

 主権と責任を放棄しつつ突っ走る先は、どこなのであろうか?言及するまでもないでしょう。

 

↓↓最後にポチッとお忘れなくm(_ _)m

P.S

 え~本格的に夏バテのようです・・・。つーか仕事も忙しすぎんよ!ということで、夏バテなのに夏バテしている暇もないという現状(笑)ちょっとブログ更新の時間が不安定になるのはご勘弁を。

富国と強兵 富国と強兵
3,888円
Amazon

 

 

コテヤンの好きなブログ紹介

進撃の庶民:毎日、気鋭の論客が政治、経済、思想に切り込む!コテヤン(月曜担当。気鋭じゃないw)も寄稿メンバーの一人です。影法師氏の進撃の朝刊も情報盛りだくさん!
新聞の社説とかより全然こっちのほうがいいです。いやほんまに!

国家戦略特区blog:超人気ブロガーみぬさ よりかず氏による政治、経済コラムが毎日更新!ブログ名は新自由主義者を釣るためだとか(笑)
コテヤンの尊敬するブロガーの一人&先達です!コテヤンがファンって相当やで?

ずるずると道・郷・話を愛でる:重厚かつ濃密な論考をされるzuruzuru4氏が政治ブログランキングへ参戦!!
更新されたら必ず読みに行くブログの一つであり、氏の知的思考をたどることは大変に面白い!

ナスタチウムのブログ:ナスタチウム氏が海外の報道から、移民、難民、マスメディア、政治などに深く切り込んでいきます
特に移民、難民系の記事は「今そこにある危機!」として、皆様に是非とも見ていただきたいブログです。

うずらのブログ:うずら氏の記事ははっきり言って、そこら辺の社説よりレベル高い!
ストンと腑に落ちる言語能力、目の付け所が魅力的で、基本更新されたらいつも見るブログです!経済系が多いかも~

超個人的美学2~このブログは「超個人的美学と題するブログ」ではありません:ニュートラルに世の中を見る!という意味において大変に素晴らしい!若き論客が考え、思考する。
しかもかなりアカデミックな部分も多く、文章も分かりやすく親しみやすい。若い世代の「期待の論客!」としてコテヤンイチオシ!なのです!

 

 

 

 

記事が参考になりましたら、ブログランキングをクリックお願いします

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス