先日、中国・北京に帰ったときに、天壇 を訪ねてまいりました。
紫禁城の南東にある
天壇 は、
明・清の皇帝が、天をまつる儀礼を行った場所。
皇帝は、天壇 の中の
「圜丘壇」で、冬至の日には豊作を、
「祈谷壇」(祈年殿)で、正月上辛には五穀豊穣を、
祈りました。
上の写真は天壇の「皇穹宇」 。
「圜丘壇」で祭事を行う際の、
天の神、歴代皇帝の御位牌を、普段はこちらに安置しておいたと言われています。
明の時代、もとは天地壇として造られましたが、後に、天壇と地壇に分かれました。
また、陰陽 の考え方にしたがい、
階段、柱、など
天壇は陽数(奇数)、地壇は陰数(偶数)となっています。
また、天は円、地は方、として、建造物について、
天壇は丸く、地壇は四角になっており、
あらゆる部分に、中国の古くからの宇宙観が表されています。
紫禁城の周りには、
天壇、祈谷壇、地壇のほか、
日壇、月壇、社禝壇、先農壇、太歳壇、先蚕壇 があり、
これらを合わせて “九壇”と呼び、
それぞれの神様を祀り、皇家による祭事が続けられてきました。
今はほとんどが公開され、多くの人々が訪れる場所となっています。
*下の写真は 「祈谷壇」(祈年殿) 。
天壇は“天壇公園”として、世界遺産 にも登録されました。
たいへん広大な場所です。
皇帝が天と交信した場=天壇に行く度、
私はいつも何か大きなパワーを頂く思いが致します。


