7/11(月)午前10:45~、『アトピーの時の、夏の乗り切り方。その養生法について』講演を、当養生院の四ツ谷教室で行いました。 

◆アトピーになる原因としくみを、中医学・中国養生法の基礎から理解

まず、アトピーになった原因をお一人お一人に尋ねてみました。そうしたところ、その原因は皆さん、分からないとのこと。そこで、アトピーの原因、それが起こるしくみを考えて頂くためにも、中医学・中国養生法の基礎からお話しました。

中国の古代に成立した自然哲学である陰陽五行説。中医学・中国養生法ではこの陰陽五行に基づいて、自然を、そして人間の体を、理解します。人間の体も“自然”だからです。
自然のすべての現象は陰と陽の側面によって成り立ち、万物は木・火・土・金・水の5つの属性に分かれます。私たちの人間の体の五臓六腑もこの5つにあてはめて、それぞれの働き、相互関係を考えることができます。

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アトピーの場合は、体の中に“湿”が入り込み、内臓や気・血の働きを邪魔しているのです。この“湿”は、五臓の中の「脾」と密接な関係があります。「脾」の力が弱くなっており、うまく“湿”を体の外に出せない状態、とも言えるでしょう。

しかし、体がなぜそのような状態になってしまうのか──その原因は、お一人お一人違います。
精神的なストレス、風水=環境、冷え…それを、お一人お一人が自分で考え、自分の体を調整できるようにすることが大切なのです。
自分の状態を、自分で理解できれば、治るのも早いですね。

中医学・中国養生法の基礎を学び、調整できる方法を覚えれば、自分の体、健康を一生調整できます。自分の健康は自分で守ることができるのです。

悪化した状態に対して、対症療法で臨んでいては一時的、表面的にしか良くなりません。根元から良くなるために、お一人お一人が中医学・中国養生法の基礎と調整法を学んで頂きたいのです。

◆“湿”による毒素を体の外に出す方法

講演の合間、私の作った「緑豆湯」
(緑豆のお茶)で一服していただきました。このお茶は解毒効果があり、体内の“湿”による毒素を外に出すことができます。夏バテ予防にもなります。


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加えて、アトピーの場合、お通じをよくして、体の中の老廃物を出す必要があります。便秘解消のための一つの知恵として、「大根」の薬用、その用い方などお教えしました。

また、リンパのよく集まる体の部位に、炎症が起こりやすいアトピーは、気の巡りをととのて、リンパの循環を良くすることも重要です。
そのための気功として、宮廷21式呼吸法、リンパ体操の一部を、実際に体を動かして、覚えて頂きました。

背中、脇、脚のつけね、ももの後ろなど、しっかり伸ばして、少々痛みが後に残るくらいの刺激が体に良いのです。毎日続ければ、むくみは自然と解消に向かうでしょう。

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◆予 告◆

9月から月2回アトピー対策の講座の開催を予定しています。


9月は、5日(月)、19日(月)11:00~12:45、に開講致します。


自分で自分の体を理解し、調整する養生法(気功、食養生、生活の中での工夫など)をしっかりと身につけて頂きます。日々の養生で、アトピーが起きる体の状態を根本から改善しましょう。

また、10月以降の予定も決まり次第、お知らせします。ぜひ、ご参加ください。