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2023年2月13日公開
『モリコーネ-映画が恋した音楽家』を観てきました。
「ニューシネマパラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督が、映画音楽の神エンニオ・モリコーネを追ったドキュメント映画です。
作品情報を得た時から、「これは観なければならん」とカレンダーに公開日を記載。
20歳そこそこでモリコーネに出会い、
いくども涙を流してきましたからね。
直前に上映時間が157分と知り、ちょっぴり「やっぱやめようかな」と思ったものの(コラっ!)初志貫徹。無事に観て来られました。
モリコーネを知っている!という方には、
是非おすすめです。
日本では未公開の作品に添えられた楽曲がたくさん聴けます。
個人的にはもっとオーケストラシーンを入れてほしかったかなーとは思いますが、
今まで「ニューシネマパラダイス」や「海の上のピアニスト」のサントラや「荒野の用心棒」「夕日のガンマン」などの作品で、モリコーネに感嘆していたのみで、どんな方なのか知るよしもなかったので、そういう意味でこの作品、とても圧倒されました。
楽器を使わずに、音を譜面に描いてゆく作曲スタイル。そして譜面がまた美しいのなんのって!
そしてなにより、
映画音楽はその作品の世界観に特化して作られておりますが、モリコーネの音楽はそれを観ている観客の人生も照らしてくれるような気がします。
それぞれの心に、そっと仕舞っている記憶の一葉一葉に、静かに光を注いでくれる。
そしてほろほろと涙が流れてきてしまう。
ご本人は2020年に91歳で亡くなられておりますが、人生短かったろうな。まだまだ曲を作りたかったし作れると思っていたことでしょう。想像ですが。
映画を観てる最中、ふいに北斎の事が頭に浮かびました。年末に北斎に浸ってきたせいですが(笑)、同じだなーと。
北斎が、見て聞いて考えて歩いた一瞬一瞬を、脇目もふらず描き続けたように、モリコーネもまた音楽をやらなければならないと腹をくくった時から、すべての時間を音に捧げている。
北斎も90歳まで生きたようですが、「あと5年、生かしてくれれば本当の絵描きになれたものを」というような言葉を残してます。
「人生は何事をもなさぬにはあまりに長いが、何事かをなすにはあまりに短い」 -山月記-
本当にそうですね。
私は最近、暇すぎて(笑)。
あ、そういうば、
作中、どなたかがマカロニウェスタンの話をしていたのですが、、、
「スパゲッティウェスタン」って言ってまして、
それに字幕が「マカロニウェスタン」ってついててマジか⁉︎と。
本場では「スパゲッティウェスタン」って言うの?
だとしたら、
それを「マカロニウェスタン」と最初に和訳した人、凄!って思ってしまいました。
聞き慣れてるのもあると思いますが、
スパゲッティよりマカロニのほうが断然言いやすいし、口が馴染みますもんね。センスだな〜。