読者の皆様へ。

二日目分の投稿まで時間かかってしまい申し訳ありません。というのも

遠征帰宅後、翌日から体調異常、火曜に診察、水曜に入院、日曜退院となりました。

このあたりのことは”あとがき”で述べます。

 

まずは本題へ。

二日目、本命の柄沢山は”The Day”になった。

当初は中越計画は無くて平湯界隈の山へ入る予定だった。

同行を求めた雪豹姐さんが山行計画を知ると頭を縦に振らない。

前週他PTに入って金山岩を周回、山域に楽しい雪は無くオススメしないとのこと。

新ルート開拓下見の目的なのでエンジョイ滑走は二の次なのだが。

しばらく一緒に登ってなかったので一晩再検討することに。

結果、平湯をやめて中越の山に変更、まだいくつか課題を残していたので。

まずそのひとつが柄沢山、この山三年前に雪崩リスク大で途中撤退していた。

今回は雪も天気も安定するようなので狙い時期とみる。

コースをノミヲ沢からの往復で提案したが姐さんがまた却下。理由聞くと

過去に二度失敗、今回は絶対に成功したい、涸沢川経由でいきたいとのこと。

他人とのPTで行く時は問答無用みたいなのだが、なんでオイラとならこうなるの?

喧嘩しても実にならないし、ここは折れて登り案は受諾、でも下り案は主張。

当日朝、清水集落除雪終点に来ると車3台、1台の主は早々に出発していたようだ。

(途中からこのソロは痕跡が無くなる、どこに向かったかは不明)

2台の主たちも準備できて間もなくして出ていく、二人はスノーシューのペア。

後追いで入山開始、昨日以前のトレース&シュプールがあってしばらくは思考不要。

放射冷却なのか雪は固くてどこでも歩けた。

最終堰堤を越えて前回の取り付き尾根を過ぎる、ここから雪豹さんの提案ルート。

沢芯を進んで標高1200m地点、ここから斜面に取りつき・1809西尾根に出る予定。

しかし雪面状態良く、もう少し沢芯を詰めてから別斜面で西尾根に向かうことに。

先行2名PTもたぶんそう考えたのかルート一致。しかしこの判断はマズかった。

予想よりも沢幅はずっと狭くなり斜度が次第に増してきてキックターン多用になる。

休める斜面が無く安易にザックが卸せない、全く補給できない登行時間が続いた。

さすがの雪豹さんもスピードダウン、ウンザリしてきて根を上げたりする。

沢中の標高1520m付近、先行PTに100m位まで接近すると大声で話し掛けられる。

「正面斜面が急過ぎて登れない、ルートミスした、他の斜面へ移動します・・・」。

話を聞いて了解、まあそこは想定内、適当な所で爪付けてシートラになるだろう。

稜線まで水平距離300m標高差130m、すぐ北側の緩尾根まで標高差70mの地点。

丁度シール限界、ザックを安心しておける場所でアイゼンに換装おにぎり1個補給。

しかし補給は遅かったみたい、登行わずかなのに何度も力出無く息切れした。

稜線に出てから復活、山頂まで遠いなと感じたがサクサク進んで時間わずかで登頂。

雪豹さんはなかなかザックを降ろさず仁王立ちのまま、宿願果たし感動モノ。

証拠写真撮って昼食タイム、なにげにリーシュに目をやると取り付け部が外れそう。

もしも滑走途中で転倒して外れて板が流されたら大変だ。細引きで応急処置。

その間景色眺める時間を失い下山時刻に。もっとゆっくりしたかったなあ。

山頂から滑りだす、下りはノミヲ沢、感動できる斜面がここにはあるらしい。

・1809の西尾根に乗る、ノミヲ沢源流部の全景が視野に。

一目見ただけでわかった。広大な大雪面、適度な斜度、滑る方向のロケーション、

背後の山景色。貸し切りの未踏面が延々とあって、ここはもう滑走者のための楽園。

二人して飛び込む、新雪があって言うこと無し、好き放題にシュプールでお絵描き。

ノミヲ沢支流の岩沢上部標高1400mくらいまでは文句なしの快適滑走だった。

そこからの南向き日向斜面は雪が腐ってて滑るとデンデンムシがいっぱい発生。

ノミヲ沢との中間尾根で落としてから岩沢の日陰面に進入、雪が生きていた。

雪崩に警戒しながら出合に合流、あとはデブリたまに出てくる本流を下っていく。

谷を出ると・860台地、あちらこちらでイタツカミ出現。

何人かがこの沢を往復したトレース&シュプールあるがほとんどが巻機山入山口の

西谷後バス停付近からのようだ。清水集落方面からの往復は2名のよう。

後を追って集落に入ると、「ここ人んちの土地じゃね」みたいなところを通過。

神社前も通過すると崖下3mに国道、藪枝掴みながらズリ落ちて着地。

今朝は人のトレースを追って登りは失敗したのに下りも一部許容してしまった。

しかしながら駐車地まで200mほど。「あざっーす!」で無事終了となった。

柄沢山、気に入った。ノミヲ沢、また行きたい。

 

2023年3月5日(日)

柄沢山(標高1900m)

天気: 文句なしの快晴

メンバー: 雪豹、maoyuki

コース: 国道291号線清水集落除雪終点 → 涸沢川林道最終堰堤 

     → 涸沢川本流二股標高1350m → 柄沢山北稜線標高1810m 

     → 柄沢山 → 北稜線・1809西尾根上標高1670m 

     → ・1809北西ノミヲ沢上部カール状地形上標高1600m 

     → 岩沢左岸尾根標高1250m → ノミヲ沢岩沢出合標高1100m 

     → ノミヲ沢下部・860 → ノミヲ沢林道 

     → 清水集落北東送電線下650m → 清水集落神社(地図上の) 

     → 国道291号除雪終点 

タイム

6:30頃 国道291号線清水集落除雪終点

12:09 柄沢山

14:15頃 国道291号線清水集落除雪終点

 

涸沢川林道 

スノーシュー先行2名を追う。

 

巨大な最終堰堤を越えた

 

涸沢川本流  新雪面と固い旧雪面の混在箇所

数日前のBCPTのスキートレース&シュプール有り

そのPTは標高1350mの二股で引き返していた。     

 

柄沢山北稜線が見えてくる

 

涸沢川本流標高1200m地点

 

 

ここ(上の写真)から北東方向の登り斜面(下の写真)で

・1809西尾根を詰める予定だったが、スノーシュートレースを

しばらく追うことに。これがちょっと失敗だった。

 

本流標高1350m二股から左股沢へ入る

沢が狭くキックターンは100回は軽く越えただろう

さすがの雪豹さんも弱音を吐いていた

 

稜線まで標高差250m

日陰は雪が固くなってきて雪緩んでる日向へ移動

先行2名と100mくらいまで接近して会話する

稜線西の緩尾根に上がる斜面が急登すぎてダメ

ルートミスしたと言う。2名の足跡からして

同行者一人がアイゼン無しのようだった。

こちとら想定内、北稜線標高1810m西の標高1670mで

シートラアイゼンに換装。爪付けて登れば平気。

標高差70mのアルバイトだったがシャリバテした。

 

稜線は目の前

 

板に戻して稜線歩き

 

        背景は魚沼山群

 

     やっと登頂!   背景は三国山地

 

        背景は尾瀬の至仏山

 

         背景は巻機山

 

  山頂から滑る  稜線西側は雪庇で近づけず

 

         ガリと新雪

 

 写真中央左の沢と尾根で上がってきた

 下りは中央上の・1809を回り込んでノミヲ沢へ行く   

 

・1809西南西沢をちょっとだけ滑って西尾根へ

 

     ・1809西尾根標高1670m

 

・1809北西のノミヲ沢源流部へ進入

写真中央左は幻の湿原地帯(夏季)だとか・・・

 

湿原手前の沢状地形を進む

 

スキー場のような大斜面を貸し切り もちろんノートラック

 

 

 

ノミヲ沢上流部から支流の岩沢上流へシフト

なんとノミヲ沢を登ってきたスキーヤーたちのシュプール有り

 

さらに北へ移動してメローな未踏面を見つけて滑走

 

今シーズン一番かな? 

雪良し景色良し、もう天国斜面でした

 

岩沢(左)ノミヲ沢(右)出合と中間尾根

中間尾根上部は雪が腐っていて滑るとデンデンムシいっぱい

尾根で高度落として岩沢へ入って下ってきた

 

ノミヲ沢本流 日陰の雪を拾うと滑りやすかった

 

ノミヲ沢谷出口が見えてきた

 

ノミヲ沢下部・860付近

ここからスキートレース&シュプールを追って清水集落へ

神社から国道へ出ると駐車地が見えて200mの徒歩でした

 

 

-あとがき-

入院は胆石に寄る胆嚢炎。

以前から時々みぞおちを中心に原因不明の腹痛が時々発生、都度診察を受けていた。

かかりつけ医の所ではわからなくて紹介状を持って松本市内のA病院救急外来へ。

CT画像を撮ったのち原因判明、ただちに入院手続き&当日夕に手術(腹腔鏡手術)

術前までに首下から膀胱部までMRIを撮ったりする。

主治医の話、所見では他部位に異常は無し問題も無し。

全身麻酔掛けられ3.5時間かかって終了、手術室入って出てくるまで4時間。

普通はこんなに掛からないらしい。

胆嚢と肝臓がくっつき過ぎて剥がすのに難儀したとか。

胆嚢は(家族曰く、かなり劣化しているとか問題残しそうで)切除が進められた。

翌日夕から食事可、日曜朝退院まで喰っちゃ寝を過ごす。しかもWBC応援できた。

今は自宅療養中ですが、明日から出勤、普段の日常へ戻っていくつもり。

山の雪は所によっては末期症状らしいが、板納めまでに体力を戻す気でいます。

 

           -END-