先日、いつも読ませていただいているブログ「俺の職場は大学キャンパス」でアメリカと日本ののアドミッションオフィスについて書かれていました。日本のAO入試の裏事情みたいなものがわかって、非常に興味深い記事です。ただマイスターさんの言われるアメリカの大学に関して言えば、自分の個人的意見ですが、4000ほどあるアメリカの大学のほとんどはそこまで理想的な大学運営を行う余裕はないのではないか、というのが僕の見方です。


というわけで、今日は自分が働いていたコミュニティカレッジのアドミッションオフィスの話をしたいと思います。


コミュニティカレッジは日本で言う2年制大学ですが、日本と違うのは、Applyすれば誰でも入れるOpen Admissionを採用しているところです。高校さえ出ていれば、絶対に入れるわけです。そんなわけで入ってくる学生も、高卒の学生から、上は60くらいまでの人、または子連れの母親など、まさに様々な人が学ぶところで、まさにアメリカ高等教育の最前線です。またそんなわけで、2年間で卒業する学生というのはまれな存在で、大体3年間で卒業する学生の割合は全国で3-4割になります。(ちなみに僕のいたところはここだけの話ですが、20%程でした)。


そういう非常に幅広いバックグラウンドをもった人たちが来るのがコミュニティカレッジなので、アドミッションオフィスはまさに毎日が修羅場です。毎日訪れる入学希望者たちの質問に答えたり、願書のデータを入力したり、電話の受け答えをしたりと、なんかいつも忙しくしているところというイメージがありました。そんなわけで、彼らの役割は現場の情報を上に伝えるというのが、その主な役割だったように思います。


したがって、僕のカレッジでは、アドミッションオフィスの使命は、入学者を増やすために必要と思われる情報を上に伝えるということになります。では、その上は誰になるのかというと、大学によって変わりますが、僕のコミュニティカレッジでは、Director of Enrollment Managementになります。そして彼女は、大学のマーケティング課と連携をとりながら、カレッジの入学者数の動向をチェックするわけです。大体学期が始まる2ヶ月前から、学期が始まったあと約3週間、僕の所属したInstitutional Researchが毎日来学期の入学者状況を彼女たちや、学長などに報告してました。


というわけで話をアドミッションオフィスに戻しますが、僕のカレッジのアドミッションスタッフにもっとも必要とされている力、それはどれだけ自分の大学のことを知っているか、に集約されると思います(あくまでも自分の意見ですが)。スタッフは毎日のように、電話で学生やその両親からカレッジのことについて質問され、また毎日のようにカウンセリングをするわけです。まさに、大学窓口。学生も非常に幅広い人たちが来るわけなので、質問も多岐に渡るという事は容易に想像ができます。対応次第では、学生はその大学に来るかもしれないし、逆に嫌いになるかもしれないわけです。どこまできめ細かい対応ができるか、というのが勝負点ですね。ただし、それはあくまで僕の見方であって、それが常にできているかというと決してそんなことはありえなく、結構雑な対応をしているなと僕はそばで見ていてよく思いました。アドミッション畑で10年、とかという人たちが業務をこなすだけで精一杯になっているわけです。専門職だからといってそれが即プロフェッショナルかというとそういうわけでもない、という一つの例です。


ところでなぜ自分がアドミッションのスタッフにとって大学の知識が大事であると思うようになったかというと、それはアドミッションのディレクターがそういう人だったからです。彼女は学生時代にアルバイトとしてアドミッションで働き始めて、最終的に誰よりも大学のことを知っているということでDirectorになったわけです。学歴が求められる社会にあって、2年生の大学しか出ていない彼女の存在は非常にまれでした。しかし、大学のことでわからないことがあるなら彼女に聞け、と言うくらいの人だったので、もはや学歴は関係ないわけです。非常に謙虚な人でもありました。


彼女のような人を本当のプロフェッショナルというのだろうなと僕は思います。

「プロフェッショナル」、これだけでブログしばらく書けそうですが、それはまたの機会にします。





どうやらブログにもランキング、というものがあるんだそうです。


「アメリカの大学にも色々あるんだー」と思った人、ここ をクリックして下さい。