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【1】書経の「厚生」とは。
【2】先週の主な活動。

(先週22日の街頭演説「国会通信798回」は、前日に行われた
 六本木男声合唱団のディナーショー出演のために疲労困憊。
 結果としてテキストなしで、実施いたしました。
 以下は、その日の演説の要旨をまとめたものです。
 1週間遅れ(^^)のマンデーレポートです。

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【1】生活保護申請の現状

● 7月22日の朝日新聞によると、2006年、生活保護窓口へ相談に訪れた人のう
ち、生活保護を申請した人は全国平均で45%。この申請率の低さは、窓口で申請書を
渡さず、相談扱いにとどめていたためである。

● 最も低い所で30.6%、高い所で70.5%である。自治体間での生活保護申請
率の格差が大きいことに驚きを隠せない。

● 厚生労働省は生活保護については押さえ込む、抑制的に受付けるというような姿勢
で臨んでいるように思われる。いわゆる巷間(こうかん)ささやかれる「水際作戦」で
ある。

● まず頭に浮かぶのが、2年前小泉政権の06骨太方針である。5年間かけて1兆1
千億円の社会保障費の削減をする決定された。

● 共生をかかげた福田首相はこの小泉さんの姿勢を修正してくれるのではないかと国
民の多くも期待をしたが、社会保障費(年金・医療・生活保護等)の削減はしっかり受
け継ぐと6月18日閣議決定をしている。

● このように社会保障費抑制は政府の大方針であるから、現場である地方自治体では
、年金・医療・生活保護等の社会保障費を抑制せざるえず、朝日新聞の記事は、社会保
障費削減方針を小泉政権時代から福田さんが受け継いでいるというのが見事に浮き彫り
になる調査結果である。

【2】 書経の「厚生」の意味。

● ところで、『厚生』とは中国の四書五経の「書経」から原典を取った言葉である。
「厚」は現在は、本などが厚い薄い等の意味で使われるが、本来は「ゆたかにする」の
意であり、書経の『厚生』とは「生をゆたかにする」である。

● 生をゆたかにするのが厚生労働省の本来の意味であるにもかかわらず、国の方針と
いうことで、生活保護申請をはじき、社会保障費を押さえ込む方向に動かざるをえない


● 生をゆたかかにするという名前と理念から反対の「生を貧しくする」「生を損なう
」様々な厚生行政を行っている。

● 厚労省はこの際、「厚生」という名前をやめて、「社会保障費の抑制省」と名前を
改めた方がいいのではないか。

【3】 名優志村喬の「生きる」。

● 名優 志村喬が主役をつとめた黒沢明監督の「生きる」。私はこの映画が大好きで
ある。この映画は、公務員の原点が見事に描かれていると思う。

● 定年まじかの地方公務員、癌に蝕まれて老い先の短さを自覚する、その瞬間、住民
のために小さな公園を作ることに残された全生命をかける。雪の降る夜、ようやくでき
た小さな公園のブランコをこぎながら、リゴレットのアリア
を口ずさみながら、死んでいく。「いのちー、みじーかし、恋せよ乙女、、、」
七人の侍の志村も素晴らしかったが、やはり「生きる」の志村が一番いい。



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