やなせ進の国会通信 No.825             2009/6/15
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【1】決断できない総理
【2】重要大臣が兼務でよいのか。
【3】社会保障費削減の方向性をなぜ変えないのか。
【4】先週の定例記者会見から。
【5】先週の上がり法案
【6】先週の主な活動
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【1】決断できない総理

●麻生総理の決断力のなさに呆れている。
総理就任以来、重要な政治課題についての 決断できない姿が続いている。
鳩山総務大臣への対応も、やはりそうだった。

●自民党政権の最大の延命策はなんだろうか。それは、小泉竹中路線との
鮮明な決別でしかない。そのことを、麻生総理は気づきながらも徹底できない。
何をやるにしても中途半端、そして着手時期も、手じまいの時期もかならず、
遅れてしまう。

●郵政改革が失敗に終わったと自覚しているなら、真正面から、全面的な
政策転換を行えばよい。しかし、戦線を縮小して、西川社長の責任問題に
枠組みを限定する。そんな姑息な矮小戦略が、そもそもの総理の失敗の
遠因である。

●さらに、矮小化した西川問題の処理を、『盟友』の鳩山総務前総務大臣に
委ねたら、まかせっぱなしで自分は知らんぷり。そして、混乱の極に達しても
相変わらず、そ知らぬ風を装い、最後には、盟友と心中ではなく、盟友に
詰め腹を切らせる。こんな仕え甲斐のない大将が、麻生総理である。

●「突っ込むだけ突っ込め、その責任はすべて俺が取る。」こんな対応をこそ
盟友は望んでいたのであろう。そんな期待は見事に裏ぎられた。鳩山前総務大臣の
涙に、そんな盟友の背信への悔しさを感じた。

【2】重要大臣が兼務でよいのか。

●決断できない総理は、閣僚人事も中途半端である。

●2月の中川昭一前財務・金融相の辞任で、与謝野馨財務・金融・経済財政相が3閣僚
を兼務、今回の鳩山邦夫総務相の辞任を受けて、後任の総務相は佐藤勉国家公安委員長
が兼務。しており、麻生内閣の閣僚数は15人に。中央省庁再編後では最少となった。
 2001年1月の橋本行革で、内閣を組織する閣僚の人数はそれまでの20人から1
7人に減った。麻生内閣もスタート時は17閣僚だったが、閣僚が辞任。そのうち、
後任が決まったのは、昨年9月の中山成彬前国土交通相の辞任に伴う金子一義国交相だ
けである。
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