こんばんは。このブログでは、発達特性と生活ログの関係を軸に記録しています。

 現在は、以下の方針で運用中。

・生活ログ・発達特性:7

・エンタメ:3

・継続性(体力面)を優先

 現在は最低週1回、書ければ週2回以上投稿の運用になっています。エンタメは書ければ隔週、最低月一目安の投稿予定です。

 前3回病院・ショッピングモール・農作業&コンサートホールと様々な音の種類による感覚過敏にまつわる問題点や、環境などの要因、更には対策やコントロールの留意ポイントなどを記載しましたが、”環境や音だけではない”という新たな発見も最近ありましたので、今回は紹介したいと思います。

 

 それでは今回も、早速本編へ!

 

 私はこれまで、自分のミスや抜け漏れを「注意力が足りない」「ちゃんと聞いていない」など、理解されない言葉を長年受け続けてきた。

 発達特性の診断が下りた50過ぎからは、「感覚過敏だから混乱もしやすい」と医師から説明され、一方的な無理解状態から少しは脱することが出来ました。

 それでも、実際に生活や仕事の中で起きていたことを振り返ってみると、それだけでは説明できない困り事がありました。

 それは「口頭で一度言われたことを、そのまま保持し続ける前提の環境」の困難さだった。

 今回はその内容を中心にお話していこうと思います。

1.口頭指示の困難さ

 例えば、何かを頼まれる。

 その途中で別の用事が割り込み、さらに別の指示が重なってしまう。
 このとき多くの現場では、「聞いていたならできるはず」の前提で物事が進んでしまう。
 しかし私の場合、そこで一度注意が切り替わったり、割り込みによって優先順位が変更されたりすると、先ほどまでの内容が頭の中で不安定になってしまうことがある。

 体調不良の時には、その頻度が更に上がってしまう。
 結果として、戻ったときには「どこまでやっていたのか」の振り返りなどの再構築から始まってしまう。

 これは単なる不注意というより、「一度で保持し続けることを前提にした運用」との相性、つまりワーキング・メモリー寄りの問題だったのではないかと感じている。

 感覚過敏寄りの指示が聴き取れない、音のフィルタリング機能不全の側面も当然ありますが、前記のワーキング・メモリー寄りの問題との”合せ技”によって、ミスに繋がる場面も多かったようにも感じました。

2.類似事例「TOEICのリスニング」

 TOEICのリスニングでも同じようなことが起きる。
 音声は一度しか流れず、途中で置いていかれると戻れず、最終的に低スコアに直結してしまう。
 この「再確認できない一発勝負の処理」は、「一度しか言わない」と宣言している日常の口頭指示と、構造が似ていると思いました。
 つまり問題は「感覚過敏で聴き取れなかった」だけではなく、「再確認できない情報処理を前提にした環境」との相性だった可能性もある。
 人間の認知は、本来そこまで安定して一回で全てを保持するようにはできていない。
 だからこそ、メモや手順書、録音のような“外部記憶”が必要になる。
 私の場合は、その外部化がない状態で処理を続けようとすると、かなりの確率で崩れてしまうことがある。
 それを「能力の問題」として片付けられることも多かったが、実際には「能力不足」だけではなく、「前提条件」の問題だったのではないかと思っている。

3.対策

 以上の点を踏まえ、現時点で考えられる対策は以下の通り。

 

 (1) 外部装置化 … 記録を残す方法

  ・メモ … 手書きの方が頭にも良く入るが、状況によりスマホ・PCなどでも可

  ・復唱 … (3)一発勝負環境における、数少ない即時リカバリー手段になりやすい。

  ・手順化 … 処理順を頭で覚えるのが難しい人は、手順書参照の上でも可。

  ・チャット化 … 証拠書類が残り信憑性があがる、後の整理にもなる。

  ・タスクの見える化 … 何が並行して動いているかや負荷状況を見える化することにより、改善施策につなげれる。

 

 (2) 誠意 … 情報を外部化することを前提とした相互設計

  ・外部装置化の許可を貰うなど、予めの前提条件を整理する。

  ・情報を一度双方で整理を行う。
  ・実行に伴う認識のズレをすり合わせながら減らす。
  ・頭の中や外部媒体などに保持し直す。
  ・優先順位を固定し、共有する。

 

 (3) 一発勝負型運用の対応方法(出来る限り)

  以下の条件があると、常時安定運用が難しい

  ・一度しか流れない。(TOEICヒアリングに似た事例)
  ・即時判断・処理要求。
  ・突発的な割り込み多発
  ・タスクの同時進行
  ・優先順位の高速切替と全体保持

  可能な限りのになるが以下の策が有効になった場合がある。

  ・復唱で認識のズレをすり合わせる。

  ・事前にシミュレーションし、可能な限りの手順書を準備する。

4.まとめ

 今回の事例は、発達特性特有の「感覚過敏」だけでなく、「ワーキング・メモリー」による保持の困難さも重なった、いわば”合せ技”による困り事だったと感じている。

 「一度で保持し続けることを前提にした運用」、いわば「一発勝負型運用」が定型発達者や多くの現場のデフォルトであり、その前提の中では困難さが生じやすい。
 そのため現時点では、外部化などの対策を前提としつつも、相手との認識のズレを減らすために復唱や事前共有などの“誠意ある調整”を行いながら、少しでも齟齬を減らしていくことが現実的な対応になると感じている。
 

 それではまた!

 こんばんは。このブログでは、発達特性と生活ログの関係を軸に記録しています。

・生活ログ・発達特性:7
・エンタメ:3
・継続性(体力面)を優先
 現在は最低週1回、書ければ週2回以上投稿の運用になっています。エンタメは書ければ隔週、最低月一目安の投稿予定です。
 しかし一方で、混雑している病院やショッピングモールでは、その場では何とか持たせても、結局は限界を超えて崩れ去ってしまう。
(※詳しくは前回・前々回の記事参照)

 この違いは「音量」だけでは説明できません。

 では何が境目なのか――今回のテーマは「環境のコントロール感」です。
 音そのものではなく、“環境の中で自分がどれだけコントロールできるか”
 この視点から、耐えられる環境と崩れる環境の違いを整理していきたいと思います。
 
 それでは、今回も早速本編へ!

1.農作業

 農作業をGW中、5/4までに2日半かけて行っていた。
 (1) 4/29㈬
  2反の水入れ後、トラクターで代かき作業を行った。
  複数人で交代しながら、手が空いている者はトンボやくわで田をならしたり、芝刈り機であぜ道の雑草を刈り取る作業を行っていた。
  トラクターのエンジン音や芝刈り機のモーター音は常に鳴り続けており、振動も大きい環境だったが、作業は交代制で、自分達の動きやペースもお互いある程度コントロールし合える状態だった。
(2) 5/2㈯
  苗箱を苗代から運び出し、田植機での田植えを約3時間。その後、午後から後片付けをしていた。
  こちらも同様に大きな機械音の中での作業だったが、やるべきことが明確で、どちらかというと目的通り身体を動かし続けている状態だった。
 
 4/29に約4時間、5/2に約3時間と、いずれも長時間にわたり大音量の中で作業していたにもかかわらず、その日の体の崩れは見られなかった。
 少なくとも、この環境では「音そのもの」が直接の原因ではないと感じられた。

2.コンサートホール

 はじめに一点お断りしておきますが、コンサートホールについては、最後に行ったのが四半世紀以上前で、最近の状況としての実体験はありません。
 そのため、当時の感覚を思い出せる範囲での記録となります。
 
 一公演2〜3時間ほどの時間でしたが、大音量の環境であっても、病院→ショッピングモールの時のように、その場やその日のうちに大きく崩れることは、自分の場合、ほとんど崩れることはありませんでした。
 
 その理由としては、刺激の種類が歌声や演奏、照明などにある程度限定されていること、そして観客の声援も含め、同じ空間を楽しむという共通の目的があることが大きかったのではないかと考えています。
 
 また、公演の流れがある程度決まっており、次に何が起こるかの見通しが立ちやすい点も影響していたように思います。

 3.比較分析

 病院、モール、農作業、コンサートホールと感覚過敏による事例を紹介してきたが、この章ではダメージの出方の違いを整理する。

 (1) ダメージ発覚時間
  モール:一時間以内
  病院:一〜二時間
  コンサート:二〜四時間以内
  農作業:三時間〜半日以内

 体感としてダメージを感じるまでの時間で整理すると、短いほど負荷が強く出やすい。

 (2) 刺激の“種類”
  モール・病院:雑多(音・匂い・人・動線がバラバラ)
  コンサート:統一(音は大きいが方向性が一定)
  農作業:単調(エンジン音など一定)

  情報の散らばり方そのものが、負荷の差を生んでいる。

 (3) 予測可能性
  モール・病院:予測不能(人の動き・呼び出し・匂い)
  コンサート:ある程度予測可能(進行・流れが読める)
  農作業:予測可能(作業工程・周囲の動き)

  いつ何が来るか分かるかどうかが、対応のしやすさに直結する。

 (4) 自分の役割
  モール:マルチタスク(買う・避ける・考える)
  病院:対応型(指示・説明・待機)
  コンサート:受動型(鑑賞中心)
  農作業:単一タスク中心(作業集中)

  役割が整理されているほど、負荷は分散しにくい。

 (5) コントロール感
  モール・病院:コントロールしづらい
  コンサート:環境は固定だが事前に覚悟できる
  農作業:自分たち主導で調整可能

  自分で環境を調整できるかどうかが、大きな分岐点となる。

 ■結論

 これらを踏まえると、負荷の強さは単純な「音量」ではなく、
 ・先が読めるかどうか(予測可能性)
 ・何をすればいいかが明確か(役割)
 ・自分で調整できるか(コントロール感)

 この3点の組み合わせによって大きく左右されてくる。
 特に、先が読めない状態が続くほど、短時間で負荷が蓄積しやすい。
 その結果、モールや病院では早い段階で限界に達しやすくなる。

 

4.まとめ

 今回の検証から見えてきたのは、感覚過敏による負荷は「音量」そのものではなく、環境全体の中でどれだけコントロールできるかに大きく左右されるという点だった。

 特に、ASDの特性として不得手とされやすい「先が読めない状態」が続く環境では、短時間でも負荷が蓄積しやすく、結果として限界に達するまでの時間が早くなる。

 逆に、作業内容や流れがある程度予測でき、自分の役割が明確で、調整の余地がある環境では、同じ、あるいはそれ以上の音量であっても、耐えられるケースがある。

 今回の農作業やコンサートホールでの体験は、その一例と言える。

 今後は、「どの環境なら耐えられるのか」だけでなく、”どうすればコントロール感を持てるか”という視点でも整理を進めていきたい。

 同じような状況で悩んでいる方にとって、何かしらのヒントになれば幸いです。

 

 それではまた!

 こんばんは。このブログでは、発達特性と生活ログの関係を軸に記録しています。

 現在は、以下の方針で運用中。
・生活ログ・発達特性:7
・エンタメ:3
・継続性(体力面)を優先

 現在は最低週1回、書ければ週2回以上投稿の運用になっています。エンタメは書ければ隔週、最低月一目安の投稿予定です。

 

 リニューアル後の最初8回(エンタメ除く)は、生活ログ中心の内容でした。
 そして4月以降からは、シングルフォーカスなど発達特性寄りの記事にも舵を切り始めています。

 前回9回目からはさらに踏み込み、「②発達特性」カテゴリーを追加し、感覚過敏による困り事のエピソードと対処方法の記録なども始めました。

 今回は前回からの続きとして、感覚過敏による困り事に焦点を当てた「第二弾」の投稿となります。

 

 それでは、今回も早速本編へ

1.4/20㈪ショッピングモールでの出来事(実録)

 4/20㈪に病院を出た後、頼まれていた物を購入するため、帰りにそのままショッピングモールへ立ち寄りました。

 しかしこの立ち寄りが、結果として更なるダメージを蓄積する行動となってしまい、最終的には、帰宅後に崩れる結末へとつながっていきました。

 

 まずは前回の振り返りとして、4/20㈪午前中の通院状況を整理します。

 あの時は待合室がほぼ満席で、人の出入りや話し声、呼び出し音が絶えない環境でした。
 待ち時間が1時間を過ぎた頃から、集中力の低下を感じ始めていました。
 それでも病院を出た時点では、まだ何とか動けるという感覚の方が勝っていました。
 ただ今振り返ると、この時点で既にかなり消耗が進んでいた状態だったように思いました。

 

 ショッピングモールに入った直後から、病院とはまた違った種類の負荷が一気に増えました。

 人の多さ、音の量や種類(足音、会話、呼び出し、BGMなど)、匂い、空間の圧が重なり、刺激として一気に押し寄せてくる感覚がありました。

 その結果、直ぐに頭が重くなったり、疲労による眠気が強く出たりし、判断力や認知の鈍さが目立つようになりました。

 モール内では、詰め込み作業や動線の切り替えに時間がかかるなど、小さな動作の遅れが目立つようになっていました。

 

※補足(同様環境での事例)

 別日に同様の状態が重なった際には、ショッピングモールの駐車場という環境で、物や免許証などを落としてしまうヒヤリハットが発生しています。

 なお別日の事例については、条件次第では実際に同様の結果につながる可能性があるため、警笛の意味を込めています。

 

 今振り返ると、ショッピングモールは感覚負荷が一気に集中する環境で、結果的に判断力や注意力の低下が行動レベルのミスにつながりやすい環境だったように思いました。

2.帰宅後の潰れ状況(実録)

 家に帰宅後、やるべきことは分かっているのに、手順が浮かばない状態に陥ってしまいました。 

 その後、横になって10分ほど仮眠を取ることで、徐々に思考は戻っていきました。
 完全回復ではないものの、30分ほどで再び動き出せる状態になり、遅れていた家事などをこなしていました。

 

 ただしその後も、洗濯物の取り込み遅れや、次男を起こしそびれるなど、小さなミスが続きました。

 それでも夜はブログ投稿などを行い、夕食後も受け身にならないよう意識して過ごしていました。

 しかし通院予定変更やコンポ故障などの突発対応が重なり、結果として余白が削られてしまい、結局睡眠時間は4時間50分に留まりました。

 翌日はさらなる崩れがあり、電話の取り損ないなど、前日とは違う質のミスが出る状態になってしまいました(詳細は別途整理予定)。

 

 振り返れば、通院2時間の時点で、すでに神経疲労が始まっていた可能性が高かったと考えられます。

 その状態でショッピングモール1時間の追加が入ったことで、“とどめ”になった形だったのかもしれません。

3.対策 

 ショッピングモールでは、人の多さや音の量・種類(足音、会話、呼び出し、BGMなど)、匂い、空間の圧が重なり、刺激が一気に押し寄せてくる環境となっています。
 これに対して現時点で考えられる対策は以下の通りです。

・可能であれば、車内で待機するなど、刺激を避ける行動を優先する。
 (例:モール内の歯科受診時に、診察時間まで車で待機する等)

・やむを得ず入店する場合は、目的の品物を事前にリストアップし、可能な限り短時間で済ませる。

 ただし今回のように、頼まれた買い物での入店の場合、在庫状況や内容によってはその場での判断が必要となり、結果として長時間滞在になってしまうケースもあります。

 

 実際に、免許証を落としかけた際は時間的な余裕のなさ、物を手放しかけた際はGWの買い出しによる滞在時間の長期化が背景にありました。

 

 このように、回避が難しい条件下での入店となるケースの方が圧倒的に多く、単純な対策だけでは対応しきれない場面が多いのが実情です。
 そのため、事前の消耗状態を含めた判断が重要になると感じました。

4.まとめ

 今回の事例では、通院時点ですでに神経疲労が進行していた状態で、ショッピングモールという更に感覚負荷の高い環境に入ったことで、結果として負荷が一気に増大し、帰宅後の崩れや翌日の影響につながる形となってしまいました。

 ショッピングモールのような環境では、人の多さや音、匂いなど複数の刺激が重なるため、判断力や注意力の低下が、他の環境と比べても急カーブを描くように悪化していく傾向があります。

 その結果、行動レベルのミスや事故につながりやすいことも、身をもって痛感しました。

 

 対策として、刺激を避ける行動や短時間での滞在を意識することは有効ですが、今回のように回避が難しいケースも多く、単純な対策だけでは対応しきれない場面も少なくありません。

 そのため、環境だけでなく、事前の消耗状態も含めた判断が重要であると感じました。

 

※補足:ここでいう「事前の消耗状態を含めた判断」とは、(3項の対策でも触れた通り)動けるかどうかではなく、その環境に耐えられる状態かどうかを事前に見極めることを指しています。

 

 今後はこれらを踏まえ、少しでも負荷を分散し、崩れを防げるよう意識していきたいと考えています。

 また、同様の状況にある方の参考になれば幸いです。

 

 それではまた!