今年の梅雨とかけまして
甘いモノねだる子供と解く、

「アメちょーだい!」


斯様に降らないと雨乞いを考えますな。
小昼顔、別名雨降り朝顔でも摘んじまうか。


その前に今日しかないと山手線は目白駅に。

晴天の下をコトコト歩き、目白通りを進んでカクッと右折、急な坂をおりたら住宅街に出現の庭園は
新江戸川公園。
池と山水、松風閣(日本家屋)を供えた日本庭園だ。

池に沿って半周、林道登って別の一角へ。


今日の第一目的、
永青文庫。

yanakanoteraさんのブログ-20120630132905.jpg

熊本細川藩の文物を納めた美術館、内装も昭和二十年代当時をよく残している。

お目当ては

yanakanoteraさんのブログ-20120630173046.jpg

一木三(四)名の名香、白菊と香道具の展示。


限られたスペースながら充実の内容。
説明文が分かりやすく、適切。コレ大事で高レベル。

細川忠興が入手の伽羅に「白菊」と命銘、その後分割して献上した帝は「柴舟」、やはり分譲した加賀前田家は「初音」と銘じた。
「一木三名」の起こり。


…予想外に大きい。
伽羅の展示、もっと材木のように大きいのも見た事はあるが、天下一品の名香、割り取られてもっと小さいかと思っていた。


忠興公の肖像画を背に旧型の展示ケースに納まった逸品に対面したとき。
一瞬、吸った息に伽羅のあの香を感じた…のは幻覚。

馬尾蚊足・まびぶんそくの僅少でも、実際にたけばまことに薫る。


蒔絵の贅をこらした繊細な香道具(箪笥、香合、香炉、火道具)の数々も息を凝らして見て回る。

他の展示室も小さければこその程の良さ。

元首相護煕氏の祖父・護立氏が現れそうな応接スペースのソファで休息。

初めて来たが、いいなぁ。
ただ、階段しかないから足の悪い方や車椅子の方には向かないのが惜しい。

ショップを覗いてから、正門を出て(公園からのは遠回り)目白通りにすぐ出る。右にわずか40メートル行けば

講談社野間記念館。

こちらはごく新しい。

広々したアプローチは木々が伸びやかに配され、東京カテドラル聖堂の塔が望める。

yanakanoteraさんのブログ-20120630133641.jpg

次の目当ては日本画。
川合玉堂とその時代の
画家たち。

yanakanoteraさんのブログ-20120630174402.jpg

メンバーズカードにスタンプ二つめ、次回無料♪(期限なし)


大きい作品も雄大でいいが、特色あるコレクションが「十二箇月色紙」。
専用の部屋があり、各画家が十二枚の色紙と、月次という枠に個性を発揮している。

ここ、お気に入りで。


すっかり見たら、テラス付きの休憩室へ。

緑明るい庭と向き合ってくつろぐ。


ハシゴ、叶ったなあ。

さあ帰ろ、と通り抜ける門までの脇には梔子が(伽羅を思わせつつ)香る。
yanakanoteraさんのブログ-20120630144312.jpg