こんにちは。夢分析の心理カウンセラーやなぎです。
前回書いたように、『審(つまび)らか』という言葉は
『~に詳しい』とか『~について明白に知っている』という意味です。
そのため、『不審者』という言葉は『(素性や人物像などが)良くわからない人』という意味で使われています。
ただ、前回書いたように、多くの場合『審らか』であるような人というのは、自分も含めてそんなに多くはないと考えます。
このことを言い換えれば、大して知ってもいない人(自分も含めて)に対して、『知っている』人だと思い込んでいる、ということです。
要するに、『知ったかぶり』をしているということです。
しかし、それが現実そのものではないということは前回の記事からも明らかです。
とはいえ、そんな知ったかぶりをすること自体が悪いというわけではありません。
というのも、知ったかぶりをせずすべてのことに『審らか』になろうとしたら、そこで得られることになる莫大な情報を記憶し、活用しなければならなくなります。
また、そのような莫大な情報を得るプロセス自体にも多くの時間がかかってしまいます。
そのため、そういったことを実行するのは非効率的だといえます。
そういうことを考えあわせると、知ったかぶりをすることはある意味では必要なことでもあります。
ただ、私たちはあえて知ったかぶりをしていることを自覚しておかないと、色々な弊害があることを理解しておくべきです。
そうでないと、ただ知らない道を歩いていて、その場所がわからないからキョロキョロしているだけの人のことを安直に『不審者!』と決め付けたりしてしまいます。
そんな人に対する決め付けは、あと一歩足を伸ばせば、いわゆる差別や迫害といわれることにつながるようなものです。
しかし、一番もったいないのは、自身の心の中にある『不審なもの』に対して、それゆえに危険だとか扶養だと見なしてしまうことです。
また、あなたの中の『不審なもの』がそうでなくなったときには
他人の中にある『不審なもの』が理解できたり、その人自身をより理解することもできるようになります。
とはいえ、まずは自分のことです。
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